表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/39

21.京都タワー(夕食)

 ホテルが駅近なとこもあり京都タワーへは簡単に行ける。駅前に来たがやはり人は結構多い。退勤時間というものあるのだろう。居酒屋などは人が沢山いるかもしれないが、俺は1人なのでもちろん寄らない。横断歩道の信号を待ちながら京都タワーのサイトでレストランは何があるか詳しく調べているが、全てに目を通せることなく信号が青になった。信号を渡り京都タワーの地下1階に直接行ける階段を発見し、そこから降りた。


(さぁ楽しみだなぁ)

 

 降りると様々な飲食店が顔を出し始めた。このフロアの印象としては「外っぽい」と答えた方がよいか。丁寧に作られているのだが照明は少し暗い。綺麗ではあるものの屋台街のような印象を得ることができるので面白い。天井はあえて骨組みや通気口が見えている。これもおそらくはこだわりなのだろう。「高架下」とも俺は捉えられる。

 

(地下なのに外っぽいとは不思議だ)

 

 普通私たちが思い浮かぶフードコートとは全く違う。いい意味で小汚さが演出されているのかもしれない。小汚さを感じることがあっても実際に汚いわけではないので安心してほしい。大人の雰囲気を出すためにわざと演出されているだけだ。

 

(さてと、なにを食べようか)

 

 見渡すだけでもかなり変わった店が多いのが伺える。お酒をアピールしている店から肉バルであることが一目瞭然であるところ、丼屋まで幅広くお店は展開されているようだ。簡単なチェーン店は見当たらない。ここで吟味するのもまた面白そうなのでオススメしておこう。ただ、敷居が高く思えてしまうのも事実。普段俺は「クソ雑魚ナメクジちゃん」なのでよくわからないお店に自分から飛び込むことができない。ましてやお酒も飲めるようになって日の浅い小童がお酒を売りにしていたり、少し大人な店に入るのは流石に勇気が必要だ。

 

(何を注文すればいいかわからないんだよな)

 

 下手に店の前でメニューを凝視すると絶対に声をかけられる。対応に困るのでできる限りそのシチュエーションは避けたい。ましてや大人な雰囲気の店で声をかけられたらショートしてしまうかもしれない。もう少し大人になったら普通に入れるはず。今回はそのような店は選択肢から外そう。

 

(オシャレで大人な店には魅力はあるし絶対美味しいので次来た時はお酒の提供のあるお店で何か食べたい)

 

 とりあえずフロアを一周してみることにした。歩き出してまず驚いたことがある。

 

(ん?回転ずし?)

 

 回転寿司があるのだ。もちろんしっかりとした寿司屋の回転寿司であろうがそもそもここに回転寿司があることに驚いた。なんせ俺はここを外っぽいと特徴付けたのだ。外に面した回転寿司があるわけないし屋台でも回転寿司なんて無いので驚いてしまった。

 そこを通りすぎて歩きながらきょきょろしている。

 

(中華、焼き肉、海鮮、ハンバーガー、バル、ラーメン、エスニック、バー、デザート。ほう、なんでもあるやないかい!なんだここ!)

 

 想像以上に色んな種類の料理が提供されている。これは夜ご飯を決めるのに困らない。いや、逆に興味深いお店が多すぎて迷ってしまう。俺も大学生になったので普通にここにいられるが、やはり未成年ではここは存分に楽しめないのではなかろうか。大人の人で駅前でご飯屋を探している際は是非ここに寄って欲しい。後悔はしない。

 さて、俺自身何を食べるかなのだが色々考えている。ただ、やはりこの料理に目が行ってしまうのは当たり前というか必然。ラーメンだ。

 

(一番敷居が低いし何を注文すればいいか迷わない)

 

 なぜ俺はこんなにクソ雑魚ナメクジなのに1人旅を好んでやっているのか意味はわからない。次来る機会があればしっかりとお店を調べて選択肢を増やしたい。

 

「京都千丸 しゃかりき murasaki」

 

 そう書かれたお店に俺は目標を定めた。お店の前にメニュー表があってそれを見て何を食べるか決めるが、こういう時は一番大きく写真が掲載されているものを頼む。

 

(えっとそうすると俺が頼むのは「座」か。座!?)

 

「座」と呼ばれる魚介系の醬油ラーメンだ。どうやら感じ1文字で表すのがコンセプトのラーメン屋なのだろう。とりあえず俺はそれを注文した。

 ラーメンを受け取ったが銀のラーメン皿に入っている輝かしい麺が強調してくる。すぐに食べたい欲望を押し殺して席を探して着席した。

 

(いい色だ。透き通っている。香りも良いな)

 

 美味しいことは間違いない。俺は実食した。

 

(感想としては優しい味だということか。味はしっかりしているし魚介の風味は漂う。飲んだ後に食べたらとても染みそうだ。あっさり系ラーメンになるのだがとても満足感が高い。物足りなさを感じさせないあっさり感はまさに一級品。こってりラーメンとは全く別の満足感だと思う)

 

 それっぽい食レポをしたとろでゆっくりしている。すぐにホテルに戻らなくてもいいので少しゆっくりしてから席を立つことにした。ただ座っているだけなのも意味がないので、どんな客層がいるのか観察してみた。

 どうやら十人十色といった感じだ。会社員の女性団体や学生のグループ。はたまたサラリーマンや俺と同じ観光客など一概に客層をジャンル分けすることは不可能だ。色んな人がいるという結論に収まる。

 

(京都住んでたらここリピーターになりたい)

 

 そう思えるほど魅力は高い。俺はそう夢を思い浮かべながら席を立った。

 

 階段を上って地上に出た。このままホテルに戻ってもいいが、折角なのでここら辺を散歩することにした。散歩といっても1区画を周る程度。そこまで広い範囲は歩かない。

 俺はそのまま散歩をしてみたが飲み屋などが賑わっているのがよくわかる。あくまでも駅前なので飲み屋は多いのだろう。夕方行った東本願寺は確実に閉まっている。飲食店もちらほら見えるがもうお腹いっぱいな身なのであまり目につかない。

 

(美味しそうではある)

 

 夜になり少し涼しくなったので散歩にはちょうど良い。すれ違う人も長袖を着ている人は多い気がする。

 

(歩くだけでも楽しいもんだ)

 

 そんなことを感じながら1周してそのままホテルに戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ