表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/39

12.祇王寺へと向かう道中

 俺は席についてひと息ついて食事をとった。特に何も起こるわけでもなく黙々とパスタを食べながらコーヒーを堪能した。コーヒー大好きカフェイン中毒未遂である俺にとってコーヒーはガソリン的役割を果たす。


(カフェイン満タン)


 エネルギー補給とカフェイン補給を終えた俺はとっとと店を出た。


(さてと、こっからが嵐山散策かな)


 現在は嵐山メイン通りの中腹部分にいるがこれから坂であるメイン通りを登って北に向かう。なぜなら目的地がそっち方面にあるから。俺が向かう目的地は3つ。「祇王寺」「二尊院」「常寂光寺」この3つはかなり俺としても推していきたいお寺達だ。


(ちょっと遠いんだよな)


 最初から坂を登ってるのでなんとなくきつく感じる。先程から度々修学旅行で来ているのだろう学生とすれ違うので懐かしを感じる。


(あまりいい思い出ではない)


 男女の仲が絶望に悪い俺達の班は班行動でこの地を訪れたが、もちろんギスギスした状態で観光したためあまりいいものではなかった。


(楽しそうで何よりだ)


 すれ違う学生達は皆いい笑顔をしている。人生1度の修学旅行なのだから堪能しておいた方がいいが、それはお節介なのだと思うほどすれ違う学生は楽しそうだ。

 ご時世的に修学旅行に行けない世代がある中、無事に行くことができたのだろう。マスクをしたままというのが唯一可哀想ではあるけども「行けてよかったな」と心から思う。

 俺はそんな学生に沢山すれ違いながらオルゴール屋やようじ屋の前を通り、坂を登りきって、踏切まで来た。


(まだ半分も来てない…)


 ここから人通りは少なくなるので歩きやすいけども、人の目に着きにくくなるので特に女性は注意したほうがいい。

 踏切を抜けて直進。横断歩道のある十字路に差しかかるが、そこも横断歩道を渡って直進。右手に小学校を見ながらひたすらまっすぐ歩く。ここから道は少々狭くなる。


(お、見えてきたな。道標的お寺である清凉寺。ん〜申し訳ないが今回は入らないぞ)


 直進していると突き当たるのがこの清凉寺と呼ばれる立派なお寺。もちろん行ったことはある。このお寺に突き当たったらここを左折。清凉寺の外周を道なりに進む。すると自治体の掲示板が現れるのでここを更に左折。俺はここからの景色は面白いなといつも感じる。


(正面に山、右には住宅街、左にはちらほらとこじんまりとしたお店が散見。面白い)


 道も整備はされていて歩いてて不快ではない。嵐山メイン通りからあまり離れていないのにも関わらず観光客は激減する。静かなる街京都らしさと俺は捉えておこう。


 ここをひたすらに道なりに歩く。高級住宅街…ではないだろうが多少お金持ちっぽい人か昔から住んでいるかどちらかの人間が住んでいると推測する。和テイストな平屋のような家。新しめの綺麗な家。視界の情報はどんどん増えていくので楽しい。思考を邪魔する視的情報や音はないので存分に雰囲気に浸れる。

 謎な100円自販機が出てきて気になるところだが、毎回来ても変わらずあるのでこれからも残り続けるものなのだろう。ちなみに、ここに車で来ることはあまりおすすめしない。なんせ道がかなり狭いし、二尊院には駐車場があるものの他の寺にはあまり駐車場はない。というより、そもそも車で進めるか怪しいほどの道幅なので運転に自信がなければ来ない方が賢明だ。

 

(まじで車とすれ違わないんだよなここ)

 

 俺は道なりに進んでいると左側が広々とした場所に出た。ここが二尊院だ。

 

(では、またあとで)

 

 二尊院は後で来るので今はこのまま右カーブに沿って道を進んでいく。なぜなら祇王寺が一番遠くにあるので奥から拝観しないと面倒くさいことになるからだ。しかも、ここを左に曲がって真っ直ぐ進むと常寂光寺に着くので圧倒的に祇王寺から攻める方が効率が良い。

 そして、歩いていると小さいが、左手に木の看板がポツンと佇んでいるのが確認できる。ここ左折するとそろそろ祇王寺へ到着。一気に山の斜面のように斜めった道を上って周りを木々に囲まれると祇王寺の雰囲気が味わえる。周り全体が緑になることで世界観の違いを堪能できる。これで無事に祇王寺へ到着だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ