火の使い手
「やあ、アズミちゃんタカシです。よろしく」
「よ……よろしくお願いします…」
「そんな緊張しなくてもいいよ。」
「は…はい…」
「実は、アズミちゃんに聞きたい事があるんだ。寝起きでごめんね。いいかな?」
「大丈夫です」
「アズミちゃんが最後まで闘ってたって聞いたけど、あの阿修羅蜘蛛って火の攻撃をしてきた?」
「してこなかったです。」
「じゃあ……そうだね。君は火の攻撃を使える?」
「使えます」
「本当? やってみせて? ちょっと確認したいことがあってさ。
「いいですよ。」
「ありがと! ここの宿屋の庭に的を用意するね。」
「わかりました」
そして、準備をして庭に出た
私は、弓を引き『炎の矢』と叫び矢を放つ
見事的に辺り火が広がる
「うーん。ありがとう。見た感じ、Dランクだね。やっぱり」
「そうです。私はDランクです」
「実はね、君がSランクレベルの火の技を使ったのかと思ったけど違うみたいだね」
「そんな事できないです。」
「そうだよね。DランクがSランク級の火の技を使えるなんて聞いたことないからね。見た限り手を抜いているようにも思えなかった」
「はい。手を抜くなんてしません」
「だとすると、やっぱり阿修羅蜘蛛の技と考えるのが自然か……どうしてあの炭の跡があったか覚えてる?」
「覚えてないです。途中の記憶がないです。気付いたら阿修羅蜘蛛が居なくなってました」
「これは、記憶操作系の魔物が絡んでそうだね。わかった。ここ周辺に注意喚起をしておくよ」
「はい」
「ありがとうね。アズミちゃん。また、話を聞くかもしれないけど、いいかな?」
「お役に立てるならいつでも」
「ありがとう。では、また」
そして、タカシさんは去っていった
そして、ノリがやってきた。
「アズミ実は、このパーティーを解散することになったんだ。引き込んだばかりなのにごめん!」
「えっ!?」
「カエデが、『もう闘いたくたくない』って。」
「うん。それだったらカエデさん抜きで」
「実は、マイもハヤテ何か怒ってて……一緒にパーティー組みたくないって……」
「じゃあ、私とノリと二人で」
「それが、カエデと一緒になることになって……女性と二人っりのパーティーは反対されたんだよ。」
「えっ? 一緒になるって?」
「あぁ。俺とカエデの間には子供が出来ていたみたいでさ……だから……その……」
「わかったわ。それ以上は言わないで」
ノリとカエデの間に子供が出来ていた? それなのにあんなに女性だらけのパーティーをずっと作ってたの? そりゃ怒るよマイもハヤテも……
「そういうことだから! これからも冒険者同士頑張ろうな!」
そして、また私は一人になってしまった