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関連性のある世界

婚約破棄ですって?まあ、いいでしょう。

作者の作品「ドラゴンですけどマイペース」からの未来ですかね。
あっさり風味でお届けです!!
・・・おかしなところはツッコミ無しでお願いいたします。
「リューミナス公爵令嬢!!貴女との婚約を今ここで破棄する!!そして今ここで僕はこの愛しのリュリオン男爵令嬢との婚約を結ぼう!!」
「え?あ、はいどうぞ」

「「「「あっさりと!?」」」」


 ・・・・・エルファリア王国で開かれていた舞踏会。

 その中で、この日盛り上がっていた最中に突如エルファリア王国の第1王子ケボルシファーの告げた婚約破棄と、物凄くあっさりしたリューミナス公爵令嬢の言葉に、その会場にいた全員が驚きの声を上げた。


 さすがにあっさりと婚約破棄を認めたことにケボルシファーは一瞬あっけに取られたが、すぐに気を取り直した。

「いやいやいやいや!?そこはお前抵抗するところだろう!!あっさりしすぎだ!!」
「いやだってケボルシファー様は婚約破棄を望んでいましたよね?でしたら別にいいかなぁ・・・と」

 ついツッコミをケボルシファーはいれたが、リューミナス公爵令嬢は何気なく普通に答えた。


「それに、理由を聞かずとももう背後の方がスタンバってますし・・・」

 リューミナス公爵令嬢が指さしたのは、ケボルシファー王子の背後に立つ、ドレスを着た綺麗な女の子である。


「大方、予想できるとしたら私が彼女をいじめたとかそういう事で、適当に証拠を集めてそれで踏み切った・・・みたいな感じでしょうかね」
「その通りだが・・・・・いやちょっと待て!?適当にって何だ適当にって!!」
「そうよ!!私たちが必死になって集めた証拠を適当にって言い方はないわよね!!」

 言いたいことを先に言われて納得しかけたケボルシファー王子だったが、すぐに反論し、同様にその後ろに立っていた女の子も同様に叫んだ。

 ある意味お似合いのコンビなのかもしれない。


「リューミナス公爵令嬢!!あなたはこのわたしにとっていま最も愛しいリュリオン男爵令嬢をいじめていたという証拠があるのだぞ!!」
「そうよ!!貴女にひどい目に遭わされてきたけど、その間にも証拠を着実に集めたのよ!!」

 そう言うと、取りまきらしき他の者たちが王子たちの周囲に集まった。

 時期筆頭宮廷魔導士と言われるシナーウノ、宰相の息子にしてすでに頭角を見せ始めていたカバゥン、王子の親友にして次期騎士団長と呼ばれるホアッジドたちである。


「3カ月前、彼女を階段から突き落としたという罪!!」
「2か月前、彼女の部屋に放火をした罪!!」
「1か月前、彼女に毒を飲ませた罪!!」

「「「その他にもいろいろあるんだぞ!!」」」


「3,2,1で見事に合わせられるその仲の良さってすごいですねぇ」
「「「「そこじゃねぇーーーーーーー!!」」」」

 のほほんと笑って言ったリューミナス公爵令嬢に対して、周囲でその光景を見守っていた全員が「違う、そことは全く違うんだ!!」というような感想を同時に抱き、ツッコミを入れた。






 とりあえず、なんか婚約破棄の会場にしてはツッコミのオンパレードが多かったので、皆一旦休憩して話を戻した。

「さてとリューミナス公爵令嬢!!これらの罪も兼ねて、この次期国王ともなれるこのケボルシファーが貴女の爵位を取り上げ、なおかつ国外追放へ断罪を下す!!証拠もそろえているし、身分が違うとはいえこの愛しきリュリオンにやらかしたのは非人道的な事ばかりだ!!言い逃れはさせんぞ!!」

 バァン!!と効果音が聞こえてきそうなほど堂々と指をさしてくるケボルシファー第1王子に対して、リューミナス公爵令嬢はそっと小さなカードのような物を取り出した。


「・・・という事らしいわよ。聞こえていたかしらお爺ちゃん」
『さすがにそんな歳と言われたくないのだが・・・・・まぁ、しっかりと聞こえていたよ』

 そのカードに尋ねかけたリューミナス公爵令嬢に続けて、そこから声が漏れ出て皆に伝わった。

 声だけでも、その感情は深い怒りを込めているかのような・・・・そんな恐ろしさがある。


「なんだその小さなものから聞こえるのは!!」

 不思議に思ったケボルシファー第1王子はリューミナス公爵令嬢へ問いかけた。

「ああ、これですか?私のお爺ちゃんからもらった『薄型カード版携帯電話』とかいう魔道具(マジックアイテム)らしいですよ。この舞踏会場に入った時から、念のために常に聞こえる状態にしていたのです」
魔道具(マジックアイテム)だと・・・?」

「そんでもって、そのあて先は俺だという事だ」

「「「「!?」」」」


 いぶかしむケボルシファー第1王子の疑問の声の後、すぐにリューミナス公爵令嬢のそばに現れた男に会場にいた人たちは驚きで目を見開いた。

 全体的に白いような印象を抱かせつつも、来ている服装はこの場を意識してか正装のタキシードのようである。

「だ!誰だ貴様は!!」
「どうも初めまして、公認モンスターこと『神龍帝のアル』ですねこの大馬鹿脳みそ腐れ野郎さん」

 叫ぶ王子に対し、そのアルという人物はにこやかに、なおかつ怒りが伝わるような声でそう返答した。



 そして、その場にいた者たちは今その人物が自ら言った「公認モンスター」という言葉に驚く。

 公認モンスターは、この世界にいるモンスターたちの中でも高い知性を誇り、なおかつ一体いるだけでも国一つが滅ぼせるほどの力を持つモンスターが、各国にあるというギルドにて認められてなる存在である。

 公認化されるのは討伐されないようにという思いもあり、また国に全く所属しないギルドの所属のようなモノになることによって、権力争いなどに巻き込まれないようにするというのだ。


 そして今出てきた「神龍帝」というワードは、その場にいた者たちは聞き逃せなかった。

 その真の姿は純白の神々しいドラゴンであり、その配下に多くの他のドラゴンたちも従え、それでいて普段は人に紛れて過ごしているような異例のモンスターだと。

 また、他の公認モンスターと交流もあり、力で言えばそれだけとんでもない存在であるとも。



・・・・・風の噂だが、公認モンスターたちの中にも人と交わり、子をなすような者が居るという。

 そして、その子はなぜか大成することが多く、各国の王族と血縁になって公爵になったり、もしくは冒険者として名を挙げたりなどという事もあるのだ。


「ま、そんでもってその今その大ボンクラ馬鹿野郎が無理やり婚約破棄かつ断罪し様としていたリューミナス公爵令嬢ってのは俺の孫にあたる子だ。本当ならばあまり干渉をしない様にもするんだけど・・・」
「今回のこの騒動をお爺ちゃんは配下の者たちによってあらかじめ予測していて、そして私のためにこうやって連絡用かつこの状況の報告のためにこの魔道具(マジックアイテム)をくれたんですよ。あ、今までの受け答えの仕方は、この状況を予想してくださったお祖母ちゃんにこうすればいいんじゃないかしらとノリノリで書いてくれたシナリオでやっていたんです」

 説明するアルとリューミナス公爵令嬢の言葉に、唖然とその場にいた一同は開いた口がふさがらなかった。





 と、その時いきなり舞踏会場の扉が開く。

「な、な、何をやらかしてくれているんだこの大馬鹿息子がぁぁぁぁ!!」

 そう叫びながら、怒れる形相で入ってきたのはこのエルファリア王国の現国王。

「ち、父上!?なぜここに!!」
「王城で仕事しておったら、そこのアル殿が突如としてあらわれ、お前が婚約破棄を言い渡したその時からこの状況が国中に中継されておったんだぞ!!そのせいで儂は慌ててここにかけてきたんじゃ!!」

 ぜぇっぜぇっ、と息を切らしながらも、国王は説明しながら前へ進み、そのまま勢いよく、

「歯を食いしばって砕け散れこの馬鹿がぁぁぁぁ!!」
「ちょっと何をするんげふぅぉぅ!?」

 ドッゴーン!!とものすごい勢いで国王の右ストレートがケボルシファー第1王子の顔に直撃し、王子をふっ飛ばして壁にたたきつけ、さらに勢いがあったのかそのまま壁も砕けて王子は外へと吹っ飛んだ。


「おお、流石このエルファリア王国で唯一の元Sランク冒険者で二つ名が『げんこつ鬼軍曹』だった奴の拳だな。全く衰えていねぇや」

 先ほどまでの怒りも何処へやらと面白そうにそう言うアルは腹を抑えて笑っていた。







 実はこの婚約破棄の状況は、あらかじめアルとその配下たちが仕掛けていた魔道具(マジックアイテム)によってエルファリア王国全体に見事に公開中継されていた。

 この婚約破棄の事に関して、あらかじめその配下たちがかぎつけたのを、アルが孫娘のために一肌脱いでやろうかと思い、このような茶番じみたことにしたのである。

 もちろん、そのリューミナス公爵令嬢の罪の証拠とかいうモノは、王子やその男爵令嬢以下取りまきたちによるねつ造であり、詳しい証拠は全て隠し撮りもされていた。

 また、この婚約そのものも元々はなく、どうやらケボルシファー第1王子勘違いによって婚約されていたかのように思われていたようで、なぜそう思ったのかはリューミナス公爵令嬢が皆に対して優しい言葉を振りかけたり、真摯に様々なことをこなす可愛らしい姿を見たケボルシファーがいつしか婚約しているモノだととんでもない妄想をしでかしたからであった。

 ・・・・・妄想癖恐ろしい。


 そして、言うまでもなくケボルシファー第1王子は廃嫡されて、次期国王の座は弟である第2王子へ移ることが決定した。さらにはよりによって公認モンスターの孫娘を断罪しようとし、国王の清々しい一撃を見てアルの気が変わらなかったら国を滅ぼされかねない状況だったので、その償いとして重罪人が送られる鉱山へ強制労働派遣された。


 また、取りまきであった3人だが・・・・・

 時期筆頭宮廷魔導士と言われていたシナーウノは、魔導士に慣れないどころかなぜか魔法も使えなくなったので城から追い出され、騎士見習の方で何とかしようとして、国で一番厳しい兵団と言われるところへ送られた。

 宰相の息子にしてすでに頭角を見せ始めていたカバゥンは、その能力は惜しかったものの、このようなやばくなりかけた事態を考えることができなかったのかと無能扱いになり、宰相の家とも断絶され、せめてもの温情で田舎の方の領主の下で会計士としてつくことになった。


 王子の親友にして次期騎士団長と呼ばれるホアッジドであるが、こいつが一番悪かった。

 実は、こいつはリューミナス公爵令嬢に対して物凄い愛を持っていたようだが、狂ったかのような性癖の持ち主で、公爵令嬢が断罪されたとしたらその後にこっそり自分のところへと攫い・・・・・・・

 まあ、とんでもないことを企んでいたことはバレていたので、こいつだけはアルが直々に本当の生き地獄送りへ案内したという。何をしたかまでは詳細は不明だが、行方不明になったのは言うまでもない。



 そして、王子が愛していたというリュリオン男爵令嬢だが・・・・ここまでの事をしでかしたことよりも、なぜ王子を虜に出来たか不審に思ったアルが調べたところ、故意に「魅了魔法」なるものを発動させていたことが判明。下手すりゃ国が滅ぼされかねない状況だったというのもあり、愛する男であるケボルシファー第1王子の元へ一緒に送還。

 同じく強制労働をさせられるはずだが、送還されるまでの間ずっと「この世界って私の為じゃないの」
「何よあの女が悪役令嬢になるでしょ」「私が魅了をして何が悪い」「リセット!!ゲームのような世界ならリセットがあるはずよ!!」と、最期には供覧して叫び狂ったという。


・・・・・そして、その今回の騒動に巻き込まれたリューミナス公爵令嬢だが、その血が公認モンスターとつながりを持っていたとしられるやいなや、エルファリア王国中の貴族の子息たち、もしくはその親までもが縁談話を持ち込もうとした。

 だが、アルの「でもこのことを傍観していたあんたらも同罪だよね?」と、にこやかに、けれども何もしていなかったこの国に対して怒っているその言葉に、全員が黙った。



 後に、リューミナス公爵令嬢はアルの支援も断り、エルファリア王国から旅立った。

 自分探しの旅でもあり、元々公爵令嬢という地位もいらなかったので自由に暮らしたかったそうだ。

 ただ、旅先で偶然出会ったある国の王子と恋仲になり、結婚して幸せになったのは言うまでもない。

 そして、その子供がさらに騒動を起こすのだが・・・・・・・それは誰も知らない未来のお話。
婚約破棄モノを読んでいたら書きたくなった。
勢いに任せたので後悔はしていない!!

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