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うららちゃんはゲームをやらない  作者: ササガミ
2章 ソカレリル・カレイドスコォプ
55/75

『花散らし』『水面』

ぴちょ……ん。


シーン…………。


ぽた……ん。


シ……ン……………………。ふ


ここは、すごく静かだ。


どっかで水滴が落ちる音がしてる。うん、ここはちょっとじめじめしてて、暗くて、静かな部屋だ。


誰も手入れしてくれない剣は、錆びていくしかない。

しまい込まれた剣は、忘れられるものだ。


アタシはもう、何百年も実体化することをやめてる手で、サビサビのぼろぼろになっちゃった鞘をなでた。


実体化した手でさわったら、崩れちゃうもん。


ここは静かだ。


ウィンが死んで、その何年後かにアラステアさんが死んだ。

アラーナさんとレリオは仲良く同時期に死んだ。


ブレンダンは長生きだった。よぼよぼになっててもおかしくない歳になっても元気で剣を振り回してた。


アラステアさんの次に国王になったのは、レリオとアラーナさんの子供。


アテル王国は、ずっと平和だ。


よかったと思う。


でも、ここは、すごく静かだ。


××××××××


「……っていう夢を見たんだけど」


アタシは残り少ないコーラに口をつけた。

コップには汗が浮かんじゃってて、氷も溶けかかってたから味が薄い。


カラカラン、と氷が追加されて、すかさずしゅわわっとコーラを足してくれたのは、アオイだ。


「……それ、俺達じゃなくてアラステアさんに言うべきじゃないのか?夫婦なんだろ?」


「ぶっ!」


コーラを吹きかけたアタシは、しんちゃんをにらむ。

夫婦って、夫婦って、認めないんだから。とうぶん、あっちになんて、行かないんだからっ!!




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