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うららちゃんはゲームをやらない  作者: ササガミ
1章 うららちゃんはゲームをやらない
30/75

駅前で

いきなりうららの足元に小さく虹色の穴が開いて、うららはそこに消えていった。


あわてて俺もついて行こうとしたけど、間に合わなかった。


俺はうららに渡された剣を握りしめた。

意識を凝らすと、うららの気配を感じる。


同じ大地ではないだろう。

同じ空の下ですらないだろう。


けど、どこかにいる。


××××××××


アタシは、近道をしたかったんだ。

アオイと買い物に行く約束をしてて、待ち合わせ場所の駅前広場…の少し前で転んだ。


正確には、マンホールにつまづいた。


「うわぁ!?」


あわててバランスを取……ろうとして、コケた。


「うららちゃん、なにやってんのー?」


アオイの笑い声がした。


半年はあっちにいた気がするけど、こっちでは瞬きをするくらいの時間しか経ってなかった。


きらきら光る噴水の水滴も、

ベンチに座ってるおじいさんも、

モコモコ溜まってる丸っこいハトも、

眩しい芝生も、

その向こうの植え込みのツツジの木の葉っぱの緑色も、

あっちに行ってる間に何回も何回も、頭の中でリピートしてたアタシがあっちに行く直前の光景だった。


いろいろほったらかしの中途半端であっちから帰ってきちゃったけど、


「ま、いっか」


目を閉じたら、細い、ほそい糸みたいなのを感じた。


「アオイ、食べ放題バイキングとか行かない?あとカラオケ!!」


また、会えるから。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

これで、第一章はおしまいです。

本当はここで『完結』にしたいのですが、現在、第二章をエブリスタにて第2話として執筆中です。


遅筆なもので、第二章はまだ半分程度しかお話が書きあがっておりません。ですが第二章もきちんと完結する目処はたっておりますのでご安心ください。


第二章書き上がりそうになった、もしくは書き上がりましたら、またこちらを更新したいなと考えております。


ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。


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