さよなら…?
まずはご覧あれ。
最近、僕達はすれ違ってばかりだ。君が僕の終わりを待っていてくれた時にかぎって、補習や部活が長くなる。僕が君の帰りを待っている時にかぎって、君は誰かと出掛けると言う。
僕らは愛し合っている。いや、愛し合っているはずだ。僕は君が好きで、君も僕を好きだと言ってくれる。それが愛し合う二人の真実だ。
日曜日、久しぶりに君と僕の予定がなかったので二人で出掛ける事にした。待ち合わせ場所は、いつものあの場所。僕は急いで支度を済ませ、家を飛び出した。
「大和」と君は息を切らせて笑顔で走ってくる。待ち合わせ時間10分過ぎ、いつもの話だ。「美香、今日はどこに行こうか。久しぶりだから、ゆっくり話したいな」僕がそう言うと、君は横に来て腕を組んでから「じゃあ、どこかで食事しようよ」と言った。
美香とレストランに入り、それぞれ注文する。「もう! 大和やっぱり私より少ない」と美香は、少しすねた表情をする。しかし、そこもまた可愛い。久しぶりにあったから、話は絶えなかった。電話もいつも留守電でメールしても忙しいそうだったから返事もなかった。しばらく話して美香が突然「大和、私達別れよっか」と言った。「どうしてさ」と言ったが、「最近すれ違ってばかりで、あまり逢えないよね」ってつないでいた手を離された。離される時、握り返そうとしたが、振り払われた。
しばらく沈黙が続いたあと、美香が突然立ち上がった。「大和、今までありがとう。元気でね。今日は大和のおごり。よろしくぅ」と笑顔で言っていたが、目に涙をためて言ったあと、逃げるように走り去った。
しばらく僕は呆然としていたが、携帯を取り出すと美香のアドレスを消去してから、電話をかけた。「佳乃ぉ? やっとケリついたぞ。美咲? 泣いてたけど、あいつから別れ話持ってきたんだぜ。ラッキーだったな」と言うとタバコに火を付けた。「そう美香と別れたんだ。やっとだね。じゃあ、私の役目もここまでだね。本当はね、美香に頼まれてたんだ。大和と美香、大和と私って大和が二股かけてるの美香は知ってたから。私大和を独り占めするように言って、美香と別れたら私も別れるようにって。知らなかったでしょ? じゃあね。プレイボーイさん」と言うと佳乃は電話を切ってしまった。愕然とした気分でレジでお金を払うと、とぼとぼと家に帰った。
「おかえり」とリビングで女がテレビを見ている。「お前なぁ。二人一度に切るのはしんどいわ」と言うと、女の隣に座ると肩を抱き寄せ、タバコに火を付けた。
「そんな事言ったって大和がいけないんでしょ! 私がいるのに、二人も手ぇ出すから!」と僕に口づけをしてきた。「悪かったよ。ごめん。これからは、ちゃんと遥だけを見るからさ!」と抱き締めた。
『まだ、あと一人いるの知ったら遥、怒るよなぁ…』
ひどい男を書きました。こんなヤツやっぱ最低だと思います?