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笑う余裕

作者: 秋葉竹
掲載日:2026/02/16




いい匂いがする夜

笑いたいなと

極北の星に祈る



三日月が

痩せて

未来の心配を告げた

やさしい笑顔ですべてを洗ってくれる

たとえば

森の奥の鏡面のような湖に映るのは

楽じゃない気持ちを

眩しい笑顔でごまかす太陽なのか


たまたま出会った霧雨のあの瞬間から

すべての『好き』が届かなくなるときまで


人魚の救済を正義と信じ

涙まみれになった

黄昏れの

悲しみの物語は

あっさりと終わりをむかえるに違いない


血が

したたるほどに

幸福の涙を知り

夢を解体する手立ては

手練手管を寂しげに述べたてる

そのくちびるがうっすらと

輝いているのも

愛を捧げる流儀を舌に乗せて

微笑みながら

清らかな歌を

朗らかに歌おう


愛の血に飢えた苦しい胸というのは

ささくれた心の棘だとか

笑顔を嫌う極北の星のカケラだとか

まさしく

恥ずかしげに傷を隠そうとする

生きることに失敗するみたいに

空気におしつぶされそうになるのか

嫌な顔を

輝きでみえなくするまでは



じっとみる

天使みたいに明るい目

笑う余裕を持って生きてね







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