欲望を持つ子供
子供の家族にお金がないこと、母が財産はお金だけじゃないと言ってることに、子供は不満を持っていた。
子供はなんとか行ける学校の中では、貴族と言っても過言ではなかった。勉強も運動もできて、愛想も良かったからだ。唯一の欠点であるお金がないことも、その話をしなければ問題がなかった。しかしある日、学校で一番の富裕層の子が、子供の友達たちに自慢話をしていた。子供もその話を聞いていて、心の中では妬みであふれていた。
不意に、一つの部屋にいた。お札でできたワンピースを着た娘が目の前にいて、その娘は言った。
::::お前の財産を総てわたしに渡せ。そうしたら、財産一つにつき一億やろう。::::
子供はそれ応じた、お金が一番だと思っていたからだ。するとどうだろう、子供が学校に戻った時には、富裕層の子以外のほとんどの生徒が消えていた。富裕層の子は名前を叫んでいるが、それが誰か分からない。
子供は逃げた。学校を飛び出て、貧民がいる街へ大急ぎで向かった。ふと、異質な空き地を見つけた。そこには、大量のお金と今まで怖くて使えなかったナイフが落ちていた。しかし、今の子供にとってそれは関係なかった。今まで子供がいた家と子供の母を、探さなければならなかったからだ。