表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/30

ギルドと情報屋

村から王都に帰った2人は、リリアーナの情報を得るべく行動を開始した。


「リリアーナの行動を調べるには、この場所が一番手っ取り早い。」

ルークが言いながらギルドの扉を押し開けると、中は昼間から賑わいに満ちていた。粗削りな冒険者たちが集う空間は、エリナにとって異質だった。彼女は周囲の視線を感じながら、少し身を縮める。


「本当にここで情報が手に入るの?」

エリナが不安そうに尋ねると、ルークは振り返り、淡々と答えた。

「ここには金と情報を糧に生きる連中が集まる。誰が何をしているか、一番詳しい場所だ。」


エリナが彼の後をついていくと、周囲からちらちらと視線が集まる。ギルドの奥へ進むにつれ、何人かの冒険者がルークに軽く会釈をした。


「お前さん、久しぶりだな。」

「珍しいじゃねえか、ルーク。」


何気ない挨拶だが、その言葉には妙な尊敬が込められているようだった。


「……あなた、ここでかなり知られているのね?」

エリナが少し驚いて尋ねると、ルークは肩をすくめて答えた。

「まあ、ちょっとな。」


ギルドの奥の一角に案内されると、そこには情報屋とおぼしき男が座っていた。男は痩せぎすの体に目深に帽子をかぶり、机の上には乱雑に書類が積まれている。


「依頼だ。」

ルークが短く言うと、男は顔を上げ、にやりと笑った。


「珍しいな、ルークが直接出向いてくるなんて。それに、今日はお嬢さん付きか?」

男の言葉に、エリナが少し眉をひそめる。

幼馴染でずっとそばにいたはずのルークに、自分の知らない一面があることが少し胸をざわつかせた。


「余計な詮索はするな。」

ルークが冷たく言い放つと、男は肩をすくめた。


「わかったよ。で、何を調べりゃいい?」


「リリアーナ・フォン・グリュック。その行動だ。特に王都の外に出る理由を突き止めてほしい。」

ルークは簡潔に依頼内容を説明する。


男は少し眉を上げたが、すぐに笑いを浮かべた。

「ふむ……王太子の婚約者か。お前らしい、厄介な案件だな。」


「できるか?」

ルークの問いに、男は薄く笑みを浮かべたまま答えた。

「金さえもらえれば、なんだってやるさ。」


ルークが小さな袋を机に置くと、男は中身を確認して頷いた。


「数日で結果を出そう。ただし、今回の依頼については慎重に扱わせてもらう。相手が相手だからな。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ