お友達とのお昼ご飯はとても幸せです
エビフライ食べたい
お昼休みになり、ティナ様とジェシー様と一緒にサロンに行きます。クリス様が出迎えてくださり、早速お昼ご飯をいただきます。今日も見るからに豪華な御馳走です。
「いただきます。…うん、美味しいね」
「いただきますわ。…本当に美味しいですわ、ほら、ジェシー様もエレナ様も」
「いただきます!…わあ、本当に美味しいですね。お肉がジューシーです」
「いただきますぅ。…うーん、エビがぷりぷりで美味しいですぅ」
御馳走も美味しくて、親しい友人達とゆっくり過ごせる空間で食べられて、言うことなしです!
「エレナはお肉が好きなんだね」
「え?なんでわかるんですか?」
「表情を見ていればわかるよ。幸せそうな表情で食べてるもの」
「…は、恥ずかしいです」
そんなに顔に出やすいのですね、私…。
「ふふ、そんなエレナ様も可愛いですわ。ねぇ、皇太子殿下?」
「もちろんだよ。エレナはとっても素敵な魅惑的な女性だね。食べる時の所作も美しく、それでいながら幸せそうな表情で食べるから本当に美味しいんだって伝わる。見ていて気持ちがいいよ」
「恥ずかしい…!」
べた褒めされ過ぎて耐えられない!オーバーキルです!クリス様は褒め上手過ぎます!
「照れてるエレナ様も可愛いですぅ。ねえ、皇太子殿下?」
「そうだね。まるでりんごのように頬を染めて、子ウサギのようにふるふる震えてとっても可愛い。狼さんになって食べてしまいたいくらいだ」
「クリス様…もうやめて…!」
恥ずかし過ぎて耐えられないです…!
「一応言っておきますけれど、本当に狼になったら私は猟師役になりますわよ」
「私もですぅ」
「わかってるようるさいな!ちゃんと結婚するまで我慢しますぅ!」
「そこでいじける時点で信用なりませんわ」
「節度は必要ですよぉ?皇太子殿下」
「言っておくけど僕は皇太子だからね!?今までの人生で我慢の連続だったから節度を守るのは得意な方だからね!?」
よくわかりませんが話が逸れてよかったです。あのまま褒められ続けたら精神的に保ちません。
「皇太子殿下もそういう意味では苦労人ですよねぇ」
「平民達は私達貴族や王族を羨みますけれど、正直言って私達って、領民達のことをずっと考えて全ての責任を負う損な役回りですわよね」
「皇太子殿下ともなるとその責任はさらに重大ですぅ。責任を被せられて可哀想ですぅ」
「君達本当に容赦ないな!泣きたくなるからやめて!?」
「だから、エレナ様のような方が側に居てくれれば安心ですぅ」
「そうですわね。なによりも癒しになってくださるでしょうから」
「…そうだね」
はて。私がクリス様の側に?話の流れが読めません。
「ねぇ、エレナ様。エレナ様はどう思います?」
「えっと…私がクリス様の支えになれるなら、ずっとお側にいます」
「エレナ…!」
「だって、大切なお友達ですから」
ぱっと笑顔を浮かべていたクリス様が、何故かはわからないですがテーブルに顔を埋めました。どうしたのでしょうか?
「オーバーキルですわね」
「皇太子殿下、どんまいですぅ」
「うるさいよ…」
とりあえず私は落ち込んだクリス様の頭をなでなでと撫でました。
エビチリでも可




