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妾の子として虐げられていた私が、爵位を継いだお兄様から溺愛されるだけ  作者: 下菊みこと


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お兄様と中庭の散策

お花が珍しいエレナです

ナタリーと抱き合って泣いて、少しだけすっきりして目の腫れもようやく治った頃にお兄様が執務を中断して昼食のお誘いに来てくれました。お兄様と一緒に昼食を食べて、食後の運動に本邸の中庭を散策することになりました。


「エレナ。こっちではすずらんが見られるぞ。すずらんは好きか?」


「はい、ちっちゃくて可愛らしくて大好きです!一度生で見てみたかったのです!」


「そうか。ならおいで」


お兄様が手を繋いでエスコートしてくださいます。びくっと反応してしまいますが、相変わらずお兄様はそれを気にしないでくださいます。


「すずらん…綺麗ですね」


「ああ。すずらんの花言葉は、純粋・再び幸せが訪れる・謙遜…どれも、エレナにぴったりの花言葉だな」


「いえ、そんな」


「特に、再び幸せが訪れる…私達にぴったりじゃないか。今まで一緒にいられなかった分まで、取り戻そう」


「お兄様…」


「可愛い可愛い私のエレナ。いずれいい男が見つかるその日まで、私の側で笑っていてくれ」


「…はい、お兄様!」


そうしてしばらくお兄様と二人で、すずらんやアヤメ、ネモフィラなどを眺めて楽しみました。


「どうだ?中庭もなかなかいいだろう?」


「ええ、とっても」


別邸の中庭なんか目じゃないくらいです。そもそも別邸でも監禁されてからは中庭には行けなかったんですが。別邸の中庭は今頃どうなっているのでしょうか?


「そうだ。女性は大概薔薇が好きだと聞いた。あっちに薔薇園もあるんだ。一緒に見に行かないか?」


「もちろんご一緒致します」


お兄様にエスコートされて薔薇園に向かいます。お兄様がなんだかとても楽しそうで、私まで楽しくなってしまいます。


「…ふふ」


こういうのもいいなぁ…なんて、思ってしまいます。


「ほら、薔薇だ。気に入ったか?」


「はい、お兄様!」


薔薇の花は香り高く咲き誇っています。鮮やかな赤が綺麗です。


「ピーター」


「おや坊ちゃん。…ああ、いや、旦那様。お嬢様とご一緒でしたか」


お兄様が庭師に話しかけます。


「すまないが薔薇を棘を取って九本のブーケにして欲しい」


「わかりました」


「お兄様?」


そしてお兄様は、出来たブーケを私に差し出します。


九本の薔薇の花言葉は、『いつもあなたを想っています』『いつも一緒にいてください』


「お兄様…ありがとうございます」


「大切なエレナの為なら、私はなんだって出来る。それだけだ」


「…ふふ。お兄様、大好きです」


「!…私も、エレナが大好きだ」


このまま、ずっと一緒にいられたら良いのにな。

可愛らしいお花に癒されます

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