ジャパニーズスモールドラゴン
父ちゃん「おい、せがれ。そいつは、宿題かい?」
せがれ「あぁ、父ちゃん。先生から、身近な生き物について作文しろって言われてさ。困ってんだ」
父ちゃん「ほぉ、そいつは大変だな。よし。父ちゃんが手伝ってやろう」
せがれ「父ちゃん、勉強できるの? この前の算数、めちゃくちゃだったぞ」
父ちゃん「馬鹿にするな。計算はてんでダメでも、作文くらいなら朝飯前だ。要は、生き物の話をすれば良いんだろう? 簡単じゃねぇか」
せがれ「なんか、面白い生き物でも知ってんの?」
父ちゃん「もちろんだとも。いいか、書きながら聞けよ」
せがれ「うん」
父ちゃん「こいつは、冬になると日本のあちこちの家に出現する怪物だ」
せがれ「実在する生き物じゃなきゃダメだよ」
父ちゃん「黙って手を動かせ。――この怪物は、あったかそうなオレンジ色の光で人間どもを誘惑し、足先から胃の中に包み込み、最後には閉じ込めて離さない。この怪物の背中には、温州みかんを供えるのが大切で、そうしないと、食われた人間は低温やけどや脱水症状を起こす。家によっては、先に飼い猫が犠牲になるケースもある」
せがれ「凶暴なモンスターだな。で、そいつの名前は?」
父ちゃん「ジャパニーズ・スモール・ドラゴン」
せがれ「ジャパニーズ・スモール・ドラゴン? どういう意味?」
父ちゃん「小さな竜と書いて、こたつだ」
せがれ「ダジャレじゃん!」




