海戦の行方と上陸 〜乗っ取り〜
「む?」
吉継が乗るガレオン船は小早10隻をつれて敵後方の関船2隻へとりつこうとしていた
「吉充!そっちはお前自ら来ていいのか?」
「どうやら両翼は素人のようだ!問題ない」
実は河野直属の水軍だが練度が足りておらず彼らに言わせれば赤子のようだ
「では俺が左を」
「わかった」
左右からやってきたガレオン船が合流し関船に向かって直進を始める
小早がそのあとに続く
「正面の船!乗っ取るぞ!!」
「おなじくだ!乗っ取れ!!」
海賊たちの一方的蹂躙が始まる
吉充が敵の船へ乗り込むと配下はすでに先頭の真っ最中だ
しかし、練度の足りない水軍の旗艦にいる精鋭では海賊などにはかなわない
「甲板の敵を一掃しろ!」
手に持っている太刀で近くにいた敵兵を倒す
通常関船なら30人ほどしか兵士は乗らない
乗っ取りをかけている因島村上の兵は40名ほど
すぐに終わるだろう
理解した瞬間に海賊らしくない海賊家の当主の熱が冷める
そもそも自分がいただき、乗ってきたガレオン船のほうが大きいのだ
わざわざこの船にこだわる必要はない
「あとは任せたぞ」
憎たらしいほどイケメンな顔で、なおかつすっきりしたような顔で一言言い残すとガレオン船へ戻っていった
一方、統虎が乗るガレオン船は近くの海岸に上陸していた
ともにいるのは軍馬を運ぶために作らせた軍馬船と輸送用に使っている安宅船に乗せてきた騎兵隊
竜騎兵もいる
竜騎兵自体の数は少ないが城攻めから野戦まで
何でもできるような編成の騎馬隊を組んでいる
数は3000
「じゃあ行ってくるよ」
「若旦那、無理なさらないように」
「私が見張っております故、武吉殿は海上の封鎖を」
「わかっておる」
満足そうにうなずくと仕事を終えた輸送船団とともに沖合へ出て行く
付いてきているのは鈴木重朝、奥重政、小早川隆景もお目付役としてきている
「さて、まずは本陣へ行こうか。元親殿へ挨拶に行こう」
「そうだな。どこが本陣だろうかな?」
「馬で走り回ればわかるさ」
勇猛な若夫婦は歩き出した
家臣たちはこれを慌てて追う
まさに家臣を引っ張っていく当主だった




