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祇園守紋を掲げよ 〜立花家戦記〜  作者: ワールド
九州の争乱と主家の行方
21/35

ラブラブ夫婦 〜過保護な兄〜

大友の滅亡

毛利の分裂

動乱の中で多くの家臣を得た統虎は評定の間にいた

3月から続いた動乱は9月になりようやく落ち着きが出てきた

立花領は今年も豊作だった


「親盛様は隠居なさるとのことで?」


「ああ、家族と鎮実殿それに紹忍殿をまとめて配置してくれればどこでもかまわないと。もう戦いはこりごりだそうだ」


「博多の代官をお願いします。あそこなら戦闘も陸は起きないでしょう」


道雪と一通り話をした後周りを見渡す

横には妻の誾千代

そばには近習頭で転生仲間の重朝と小早川隆景の養子で元就の息子の小早川元総(毛利秀包)

左右に控える家臣たちも文武どちらの人材も十分にいる


「半兵衛、策を」


「はっ」


今回の評定は今後の方針についてだった

統虎たちは東と南に強大な敵を抱えていた

西も時間の問題だろう


「…今回は南、秋月を倒します」


「秋月の動向だが…」


語り出したのは高橋紹運

もともと与力だったが大友滅亡により家臣として仕えることになった


「今泉が駐屯兵を残して本領に引いていった辺りから動きが鈍い。攻めるなら今だろう」


誾千代へ目をやる


「良いのではないか?」


「よし、各軍いつでも出陣できるようにだけしておいてくれ。来年春頃に出陣する」





「今日の商人も驚いた顔をしていたな」


「ああ、びっくりしていた」


笑いながら話すのは立花夫妻

自室でくつろいでいる二人

いつも仏頂面の誾千代だが二人きりの時は笑顔でいることも多い

おしどり夫婦として有名で統虎は「あの誾千代様を落とした名君主」などと言われている

女たらしのような言われようでたまったものではない


「「失礼します」」


入ってきたのは千若丸と加弥姫


「長旅ご苦労さま、千若、加弥姫」


「いらっしゃい。食べるか?金平糖という砂糖菓子だ。プリンというものもあるぞ。西瓜や葡萄もだ」


かわいがっている弟妹(統虎と千若丸以外義弟や義妹ではあるが)に甘々な二人

実は甘党な二人が砂糖から作らせた様々なスイーツや果物を差し出していく


統虎は16で誾千代は14

千若丸は11だし加弥姫に至っては9歳だ

若くして重圧に耐えなければならなくなった当主夫婦二人が羽目を外しゆっくりできる数少ない時間なのだ


ある程度食べ進めた後統虎が切り出す


「今回呼んだのはこれだけじゃない。秋月討伐戦には千若丸も元服して出てもらう」


「わかりました」


驚かない千若丸だがそろそろだと意識していたからだろう


「千若様…」


「大丈夫だよ加弥。統虎が可愛い弟を放り出すなんてしないさ。だろう?」


「織田信包、由布惟次、薦野成家を与力として以後つける。重門も元服次第すぐに千若付きになる」


戦闘経験の多い信包、家老二人の嫡子の二人に半兵衛の息子

はっきり言って過保護すぎる


ー 弟のことはきちんと守らなきゃな


発表したときには家臣団がドン引きした超過保護編成の元、千若丸の初陣が行われる


ちなみにこの編成について新人小早川隆景は家族に「あの当主は子供ができたときどれほど過保護になられるというのだろう」と漏らしていた


さらに大友出身の志賀親次と吉弘統幸もまたその過保護すぎる新しい主君へ懐疑の目を向けていた



楽しい雰囲気の二組の夫婦の日常

統虎は毎日こんな幸福を得るべく動き出した

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