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祇園守紋を掲げよ 〜立花家戦記〜  作者: ワールド
九州の争乱と主家の行方
20/35

毛利水軍の真相 〜新たなる軍師〜

小倉城沖


「こいつはどういうことだ?」


先鋒として出てきた来島、因島両村上はあり得ない光景を目にする


「すぐに旦那様へ伝令を出せ!」


吉充は何とかこの言葉を出すことができた


「毛利水軍が小早川水軍と交戦中。至急判断を!」



「どういうことだ!?」


「一体誰がその伝令を出した?」


「吉充様と伺っています」


当然本隊でも理解できない

沿岸防衛に由布、薦野両名を残し、蒲生を城の防衛へ回した本隊は統虎、誾千代、重朝、半兵衛の4人による軍議が開かれている

重光が伝令から受け取った情報の出所を疑う始末だ



「若殿!いかがなさいますか?」


「「統虎!!」」


簡単に判断できるわけがなかった





「隆景様!お下がりください!!」


「やはり村上が付いていたか…どおりで南蛮船がいきなり大量に現れるわけだ…毛利は時代について行けなかったのか…」


後方からは毛利、前方には立花配下の村上海賊

小早川隆景は家族を連れて亡命を狙っていた

従う水軍は乃美宗勝

原因は安国寺恵瓊だった


羽柴家との協力関係を強め従属関係でも構わないから親密になるべきという安国寺恵瓊

それに対し隆景は慎重論を唱えていた


理由は織田家がいまだに残っていることだ

羽柴家はいわば謀反人であり明智光秀と同じ立場といっても過言ではないのだ


煮え切らない隆景にしびれを切らした恵瓊は吉川元春、そして当主毛利輝元へ讒言を繰り返していた

結果隆景は領地取り上げを命じられ切腹が言い渡された

今まで毛利を守ってきた忠臣であるが故に生き残る道を選んだ

毛利の血がどちらが勝っても残るように大友への亡命を立花に取り次いでもらおうとしたのだ


しかし彼は大友が今泉による攻勢を受けていることを知らなかった

もともと彼が運用していた乱波は多くが隆景の家族の護衛に当たらざるを得ず、少数の潜入者は楠木に捕らえられている

ゆえに把握していなかったのだ

しかしそんなことは関係ない


「若く才に溢れている上に家臣の意見を重視するという立花の現当主は楽しみだな…」


後ろから毛利の水軍の迫る中逃げ切ることを当たり前のように話す隆景はここ最近見せることのなかった笑顔でいっぱいだった




「宗勝殿も見えるな…」


一方村上海賊

来島村上当主代理村上吉継

かつて籠城しているときに援軍に来た宗勝のことは覚えている

彼は水戦で卑怯は好まない

戦っているのは本当に戦っているのだろう


「…どう思う?」


因島村上当主村上吉充が船を並べてくる


「俺は助けたい。恩人だからな」


「伝令です。現場に任せる。それに合わせた対応をするとのことです」


「さすが若殿、海の上のことは海の上の者が海の掟で裁けということだろうな」


「ならば助けるしかあるまい!」


村上海賊が一斉に毛利水軍へと襲いかかり追い払った


大友の現状を聞いた上で立花家への亡命が許された小早川家は立花家で家臣として仕えることとなった

また養子の毛利秀包は同い年ということもあり元服を済ませ統虎の近習となった


まだまだ幼いと言える年齢の統虎と誾千代はまた新たな優秀な武将と新たな敵を得ることになった。事態は混迷を極める


そしてもう一つの火種に火がつこうとするところだった…



「今泉家からの書状です」


「始まったか…俺たちも行くぞ!!狙いは元親の首だ!」




「私は水心がいい!」


「そなたの願い受け入れよう」




新たなる火種が立花へと舞い込んで来る

戦国時代はより苛烈になっていく

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