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祇園守紋を掲げよ 〜立花家戦記〜  作者: ワールド
九州の争乱と主家の行方
19/35

大友の滅亡 〜聡明過ぎた最後の当主〜

「道雪!?」


立花山にいると思っていた頼りになる武将がここに来たのだ

信じられないといった顔を見せる


それを見て面白そうに笑った道雪は


「我が配下の騎馬隊を突撃させます」


立花が誇る騎馬隊が敵へとなだれ込んでいった




「ふりおろせ!周りと隊列を組み間合いに入られる前に振り下ろすのだ!突くんじゃないぞ!!振りおろせ!!」


前線は混戦を極めていた


「親次!もう無理だ!やはり殿だけでもお逃げ頂くべきだ」


「まだだ!もう少しで風向きが変わるはずだ!!」


「こっちもギリギリなんだぞ!」


「わかっている!鎮実の歩兵がまだ着いていない!あれが来れば逆転できる!!」


そんなとき敵の後方から銃声が聞こえる

そして立花の騎馬隊もやってきた

反撃の始まりだった


「立花の戦を見せるぞ!かかれー!!」


指揮するのは家老由布惟信の嫡男由布惟次

今年で24歳

14の若造領主夫婦とは違い十分な経験を積んだ武将だった

そしてその槍裁きも見事だった


指揮する姿を見て討ち取ろうとした敵の槍を払いそのまま直進して一突きその勇猛ぶりで敵を追い返した


後方から攻勢をかけたのは正明とその配下


道雪からは「おぬしたちは裏手へ回り裏崩れを引き起こせないか試してくれ」と言われている


「情報収集中の部隊を総動員させるとはね…やり遂げなきゃ楠木の名が廃る」


顔つきが変わる


「味方には天正楠木と称されるものがいるそうだ」


周りを見渡し一言


「本当の楠木の戦いを見せるぞ!もう一踏ん張りだ!行け!!」


後ろから攻撃を仕掛け敵を混乱させた楠木衆は十分すぎる戦果を挙げて道雪の元へ戻った


しかし事態は好転しなかった


「今日はしのげそうだな。道雪のおかげだ」


「何とか間に合いましたな」


「これなr…ぐっ」


「「親盛様!!」」


「くそっ!医師を呼べ!…道雪殿!」


「前線へ伝令を出しすぐに引かせます」


鉄砲の狙撃を受け親盛は意識不明

方針を決めざるを得ない

しかし当然一択だ


「道雪殿の乗ってきたという船に乗せていただきたいのですが…」


「それが最善じゃろう」


「それでは殿ですが…」


「当然私だ」


「紹忍殿…」


「今日の戦で戦っていないの私の軍だけだ。それに道雪殿を除けば一番年上。死ぬなら私であるべきだ」


「良いのですかな?私には優秀な娘と婿がいます故私が引き受けてもよい」


「その必要はありません…田原家は領地を誇りに死んでいきます」


「そうか…」


しばしの静寂

誰かが本陣へ入ってくる


「正明か」


「大殿様、ただいま狙撃手を捕まえました。しかし…親盛様への警護を送らなかった結果このようになってしまいました…。死んで償いを「しなくてよい」」


「「「「「「!?」」」」」」


「ご無事ですか?」


「死ななくて済みそうだ」


紹忍へ笑いかける


「私は田原を名乗り大友から抜ける」


「しかし…「同時に立花に対し大友家の滅亡による独立の許可と与力の配下化を承認し大友の弔い合戦を命じる」


「これはまた…」


「無理を言ってすまないな道雪。大友ではもはや九州は支えられない。おぬしたちに託したい。私もきちんと手伝おう」


「…かしこまりました。娘と婿も何とか説得して見せましょう」


「助かる」


紹忍の方を向く


「紹忍…いや、大友家は無くなったんだ。義父上と呼ぼう。死ぬ必要はない。生きて殿を務めてくれ」


大友宗麟が一番信頼した子、大友親盛はその聡明さから大友を捨てることを選択した

いや、聡明過ぎたからこそもはや大友は九州をまとめられないと気づいてしまったのだろう

自らが立花のもとで大友の血を残していくことを選んだのだ

そしてその決断が統虎を表舞台へと連れて行く

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