素直になれない彼とわたし
放課後の教室
君との時間が今も私の心を苦しめる
君には好きな人がいるのかを聞き出すことが友から命じられた任務
やりとりを何度となく繰り返す日々
いつしかその時間が待ち遠しいとさえ感じていた
君の友達と私の友達
ジャンケンで負けた奴がカバン持ち
そんな罰ゲームをしながらの家路
今も耳から離れない笑い声
たわいもない会話
君の癖
私が君へ堕ちていった
いつも君のことでいっぱいだった
任務を果たすことなく
私の君への思いが始まった
この時の君はとてもずるい
そして私もずるい
お互いがお互いを試すことばかり
素直になれない
可愛くない私がいた
その年の体育大会
フォークダンス
パートナーが次から次へと
彼が来た
今日が最後のフォークダンス
少し寂しく感じた瞬間
彼が私の手を力一杯握った
私の心臓が高鳴る
彼からの告白
これが
彼の気持ち
そう思ってた
後日彼に確認
しらばっくれる彼
素直じゃない彼
私は彼に心を振り回される
季節は過ぎバレンタイン
彼は学年を超えたくさんチョコを貰ってた
私も義理で皆に配ってた
彼の友が私に
「お前のだけ持って帰ったぞ」
その意味を知りたかった
お互いの思いを素直に口にすることなく過ごした中1