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1話

まずは自己紹介をしよう。

俺の名前はジャック。それだけ。

小さな村の農民の長男で、今年で10歳だ。


ただ、他の人達と違うのは転生した事と、それによってチート能力を貰ったことだ。だがチート能力を持ってることは誰も知らない。だから周りからは普通の子と思われてる。



チート能力使って魔物を倒すのも、魔王も倒すのも、国を作ったり支えたりするのは面倒なんでゴメンだ!


裕福ではないが今の生活で充分だ……アイツらさえいなければな。



だからこそ今日はチャンスなんだ。アイツらから離れられるかもしれない絶好のチャンス。

……なんと今日は勇者パーティーを探すために国から兵と勇者がきたんだから。


俺だけしか知らないがアイツらは賢者と剣聖の職業持ちだ。絶対に勇者パーティーに参加する事になるだろう。俺は能力で偽造してるから荷物持ちが職業。

聞いた話しじゃ、荷物持ちの職業者は最底辺らしいからパーティーに参加することはない!!


フハハハッ!これぞ完璧な計画!!

頑張って魔王を倒して、この世を平和にしてくれ。そのまま勇者とくっ付いて永遠に帰ってくるな!




「こんな所で何やってんのよ、この馬鹿!!さっさと勇者様と国の兵士さんの所にいくわよ!」


走りながら近づき頭を叩かられた後のセリフがこれだ。

俺が言っているアイツらの1人で、幼馴染みのルカ。

何かあれば俺の頭を叩く、酷いときは殴られる。俺にしか暴力を振るわないから皆あまり注意しない。


俺はチートだから痛くないが鬱陶しい。一度ブチ切れて文句を言ったが俺の方が村の大人たちから怒られた。それ以来諦めたが鬱陶しいのは変わらない。



一度でもいいからルカが俺以外を思いきり殴ればいいのにと何回思ったことか。

殴られた人は大怪我するだろう。そしたらルカの危険性がわかり俺は鬱陶しい思いをせずにすむのに。



そう思いながら広場へと向かう。隣のルカが何か言ってるがいつも通り聞き流しながら。



「やっと来たの?ジャック兄さん。昨日お母さんから昼には広場に集まってるようにって言われてたじゃない。もう忘れたの?この歳で痴呆なの?それか鳥頭?」



俺をジャック兄さんと呼んだコイツが賢者であり、妹だ。今日は勇者がいるからかあまり罵声は飛んでこなかったがいつもならマシンガントークで罵ってくる。


勿論コイツにもキレた。逆に言い負かしてやりました。まぁ、その後村の皆から怒られたが。



この2人がいると歳が近い男連中からは妬まれ、絡まれる。女からはあの2人に刃向かうとブーイングの嵐。大人たちはニヤニヤして見てるだけ。

見た目美少女組と、目つきが悪いと言われ前髪で目を隠している結果見た目根暗な男の子。


まぁ、確かに前世の俺だったら美少女組の方をとるさ。何でアイツがー!とか言ってね。

だけどこの立ち位置にいると分かる。最悪だ。


文句言うと怒られ、黙ってたら金魚の糞呼ばわり。逃げ回ると家に帰った後両親から怒られ酷いときは飯抜き。こんな環境だったらあの2人がいない方がいい。

てか、いなくて結構。


だから昨日の夜は眠れなかった!あの2人とおさらばできると!!


さぁ、ルカ。いってらっしゃい。…………そしてバイバイ!

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