フィリピンで現地スタッフを使い、工場を建てる簡単なお仕事です (完)
筆者さま:南野海
キーワード:フィリピン 仕事 上司 日常 ダイビング エッセイ
あらすじ
中堅ゼネコンにつとめていた「南野」さんは、突然のフィリピン勤務を命じられた! 少し昔の海外での悲喜こもごも。
感想
ユーモアたっぷりで軽快!
~~~
これは私がまだ、某中堅ゼネコンにいた時代の話です。
当時、名古屋で新築の現場をやっていましたが、そこでは現場所長ではなく次席。ある日、所長から話がありました。
「会社から言われたんだけど、君、来月からフィリピン勤務になるらしい」
「は?」
いったいなにをいってるんじゃ、このおっさんは!
来月からって、もう月の半ばを過ぎてねえか?
~~~
ここは「ジャーマン・チャネル」。世界でも有名なマンタポイント。
真っ白な砂地を泳いでいくと、やがてポイントに到着。そこで少し待っていると……。
来た、来た。マンタきた~っ!
ここのマンタは比較的じっくり観察できます。一瞬だけのすれ違いマンタとか、遠目で逃げ去っていくマンタではありません。
翼のようなでかいヒレをゆったりと動かしながら旋回。
南野、カメラのシャッター、ばしゃばしゃ。
~~~
建築のお仕事話、濃い上司たちとのほのぼの(?)エピソード、現地のフィリピン人とのやり取り、ダイビングの美しい光景……1話ごとに話題が変わりテンポがとても良い。
個人的にはグイグイ来る上司Sさんが印象に残ってますね
~~~
打ち合わせの最後のほうに、Sさんが言います。
「この南野はまだプロジェクトマネージャーとしては、未熟ですが、心配には及びません。私がちゃんと面倒見ますから」
「おお、そうですか」
「まかせてください」
うそでもいいから、「この南野は若いけど優秀なので、大船に乗った気分でいてください」とかいえんのか!
打ち合わせが終わり、施主と別れた後、Sさんがほざきました。
「なんでも俺に相談しろよ」
~~~
一緒にいると面倒くさそうだけど、見てる分にはキャラが濃くて楽しい(笑)
サクサク行ける読み進めていける良質エッセイです。
状態:完結
文字数:73,020文字
作品URL
小説家になろう https://ncode.syosetu.com/n6024dj/
カクヨム https://kakuyomu.jp/works/1177354054880932193