もふもふ日記 (完)
筆者さま:和泉ユタカ
キーワード:生き物 獣医 日常 エッセイ
あらすじ
アメリカ在住の獣医である筆者さまが出会ってきた動物たちの物語。病院ではなく、プライベートな生き物の記録。
感想
ペットの犬、飛んできた鳥、家の中のクモ……さまざまな動物たちが登場して生き物好きにはたまりません。話によっては専門知識を活かした鋭い解説・考察などもあり読み応え満点。
基本的にほんわかした日常だけど、たまに悲しい別れも。生き物の話を書くときは避けられないものですからねぇ。
出てくるのがいわゆる「かわいい動物」だけじゃないのが良い。筆者である和泉ユタカさまは本当に生き物が好きなのでしょう。
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他にも小エビやら小魚やら、磯には多くのオモシロ生物達がいる。
しかし私的には、磯で見つけて一番嬉しいのは何と言ってもカニですな。ユーモラスな顔、怒ったように爪を振りかざす姿は何度見ても見飽きない。器用にハサミを使って海藻などを口に運び、モグモグと食べる仕草も可愛い。しかし彼等は多くの場合岩の細い隙間に隠れていて、チラリと半分ほど顔を出しても、危険を察知するとあっという間に岩の奥に逃げ込んでしまう。
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朝食のヨーグルトに入れる果物を切るついでに、リンゴの蜜の入った部分を小さく切り分けた。
「チュチュちゃ〜ん。おやつですよ〜♡」
水槽に声をかけると、焦茶と薄茶のブリンドルカラーの砂ネズミが懸命に背伸びする。甘いリンゴを両手で持ってシャリシャリと食べるチュチュの喉元を指先でくすぐると、チュチュがリンゴを口に咥えたまま首を伸ばして目を細める。チュチュはアゴの下を撫でられるのが好きだ。うっとりと目を細め、短い首をありったけ伸ばし、そして時々バランスを崩してコロリと転がる。しかしリンゴは離さない。愛い奴め。
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また、夫である「ジェイ」さんとも仲良しのようで、2人のやり取りにも癒されます。
とても面白い、すばらしき動物エッセイ。
なお小説家になろうとカクヨムに投稿されていますが、写真があるのはなろう版のみ。基本的になろうで読んだ方がいいですね。
状態:完結
文字数:338,642文字
個人的高評価ポイント
◎ 高い完成度!
☆ 私の特に好きな作品です!
作品URL
小説家になろう(写真あり) https://ncode.syosetu.com/n6346bz/
カクヨム(写真なし) https://kakuyomu.jp/works/1177354054881059933