臆病なうさぎさん (完)
作者さま:おきょう
キーワード:恋愛 うさぎ 貴族 ファンタジー 書籍化作品 たぶん女性向け
あらすじ
貴族の娘「マリエール」は侯爵「バロン」に嫁入りするのだが、どうにも対応が冷たい。しかし、その理由は夜になるとウサギになる秘密を彼が隠したがっているからだった! 2人の夫婦関係はどうなっていくのか?
感想
うさぎモードのバロンさまに萌える。想像すると超プリティ。
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マリエールは、じいっと兎を観察してみる。
本当にこの兎はバロンなのだろうか。
(毛は黒で瞳は青。確かにバロン様と同じなのよね。目の形も吊り上がってて、兎なのにツンとした感じがまた似てるのよ)
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「こんにちは、兎さん。私、今日からこの家でお世話になるの。よろしくね」
「…………」
兎はしばらく惑うように視線を右往左往させたあと。
「あ」
前足を、マリエールの差し出した指の先に乗せ、頷いた。
マリエールは思わず顔をほころばせてしまう
「可愛い」
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うさぎは、かわいい!
また恋愛ものとしても、呪いを隠そうとして冷たい態度をとってしまう、というファンタジーならではの要素を上手く使っているのが良い。
そして、マリエールの感情の変化がすごく好き。秘密を知ってからも最初は義務感と保護者の気分、恋するのは途中から。そりゃー、始めは男としてよりも小動物としての魅力を先に感じちゃいますよね(笑)
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妻として、役に立たなければと思っていた。
家族になるのだから、助け合わなければと思っていた。
バロンのことは好きだけど、でも恋や愛には、まだ届いていない。
だって彼は、マリエールに対して決して優しくはなかったから。兎の可愛い姿以外でときめく要素が、正直あまりなかった。
(なんて言うか、むしろ不器用で手のかかる子を見守る母のような気持ちというか……)
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ここら辺の心理描写がリアリティあって印象に残ってます。
うさぎと恋愛ものが好きな人は読んで損なし!
状態:完結
文字数:132,298文字
作品URL
https://ncode.syosetu.com/n7264dp/