座敷童が小豆ご飯に飽きたと言っています。
作者さま:ヴぃc
キーワード:グルメ 座敷童 日常 ほのぼの
あらすじ
会社が倒産、恋人との結婚話も破局。落ち込んだ気分で料理をしていたら、匂いにつられて座敷童が引っ越してきた!? そこから始まる楽しくにぎやかな生活とおいしい食卓。
感想
すごく癒される物語。料理はとってもおいしそうだし、座敷童たちは実にかわいい! 文章もリズムが良く笑いどころ多数。
~~~
散歩の途中、畑仕事をしていたオクサマにえんどう豆をどっさりもらった。ラッキー今日はグリンピースご飯だな♪とウキウキしながら帰路についた。
鼻歌を歌いながらえんどう豆のすじをとってさやから豆を取り、塩水にどんどん漬けていく。翡翠煮も捨てがたいけれど、今日は5合分のグリンピースご飯を炊いちゃうんだ。ニヤニヤしながらお米を研いでグリンピースと一緒にスイッチオン。先にグリンピースをゆでた後の煮汁でお米だけ炊いてから混ぜた方が緑が綺麗なのはショウチノスケだけど、私としては断然一緒に炊く派。だってその方が部屋中にお米とグリンピースが炊ける幸せな匂いが充満するんだもん。
~~~
アボカドを縦に8等分して優しく皮をむく。春巻きの皮に、『アボカド、シソ、生ハム』のチームと、『アボカド、ベーコン、チーズ』のチームに分けてそれぞれ巻いたらフライパンで焦げ目ができるまで炒める。後はコンソメスープに刻み葱のっけって今晩のおうちご飯完成です。パフパフパフ~。
「わらしさまご飯できたからテーブルに運んで~。」
働かざるもの食うべからず。立っているものは妖怪でも使え。なんちって。今日からわらしさまは、お客様じゃなくてうちのコだからね。お手伝いは必須。
「やった~。今晩も小豆ご飯じゃない。」
「今日は春雨サラダだってさっき言ったじゃん。」
目をうるうるさせているわらしさま。やめて。こっちが切なくなるから。わらしさまよ熱々のうちにたんとお食べ。
~~~
作者さまがかなり料理をなさるんでしょうね~、お腹が減ります! 和風から洋風までレパートリー豊富! どれもこれも食べてみたくなる。
グルメ物としてはやや味に関する部分が薄くて「おいしさ」よりもみんなで食べる「楽しさ」がより重視されてる印象。
途中でわらしさま以外にも人外の少年少女がやってくるんだけど、一緒にわいわい食事しているのは実に楽しそう! 子供っぽく驚いたり大食い競争してたりでほほえましい。
座敷童といっても少しづつ成長して幼児というより少年な感じ。主人公の女性に男としての魅力をアピールしたりするんだけど、子ども扱いでスルーされる。ここら辺もかわいい!
主人公がweb小説のインドア派ってのも個人的には共感しまくり(笑)
終わり方も実に幸せそうで、少し涙がウルっと来る要素もあり、すごく好みの締め方。
幸せといやしがたっぷり味わえる作品です。
状態:完結
文字数: 93,144文字
個人的高評価ポイント
☆ 私の特に好きな作品です!
作品URL
小説家になろう https://ncode.syosetu.com/n6539eu/