魔法使いと行く海外旅行 (完)
作者さま:ユウキ
キーワード:海外 旅行 現代ファンタジー 魔法 写真 イラスト
あらすじ
ちょっと不思議な女の子「メテム」と、どこにでもいる普通の青年「ユウキ」。そんな2人が地球各地を巡る。南アジア、東ヨーロッパ、そして中南米……外国には不思議で面白いものがいっぱい!
感想
作者さまの実体験と写真をもとに書かれる、超本格旅行記ライトノベル。またはライトノベル風の旅行エッセイとも言えるかも。
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ここは東欧にあるハンガリーは首都ブダペスト。
先日、日本からモスクワを経由してたどり着いた旅の最初の都市だ。
そして今いる場所、それはハンガリーといえばここだと言うべき、そう、温泉だ。
知らない人もあまりいないと思うが、ハンガリーは日本に負けず劣らず温泉大国として有名だ。
国内に無数の公共温泉があり、国民にとっても身近な存在だ。
その中でも格段に有名なのが、ここセーチェニ温泉。
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するとそこには温泉に浸かりながらチェスに興じている老人たちがいた。
そう、先程説明出来なかったが、セーチェニ温泉が有名なのは、温泉をしながらチェスが出来るという独特の風習の為だ。
温泉の壁際では至る所で皆がチェスをしている。
この晴天の気持ち良い中、温泉に浸かりながらするチェスというのはきっと格別気持ち良いのだろう。
僕はチェスのルールは知らないけれど、楽しそうにしているのを見てるだけで気持ちが伝わってくる。
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各地の風景が読んでて臨場感たっぷり。
また、メテムの設定と魔法もナイスな味付け。ファンタジー要素も蛇足にならずしっかり機能してます。
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メテムがかけてくれた魔法、シルフィードというらしい。
何やら重力にある程度逆らって進める魔法のようだ。
しかし使い慣れているメテムと違って、初めての僕にとってはもう生きた心地がしない。
誰かに見られてはいないかと最初は気を使っていたが、今はもう登るのに必死だ。
アイバーチェーンに足をつき、また蹴上がる。
すると普通のジャンプとは違い大きく勢いがつき飛び上がり、そしてまたゆるやかに落ちていく。
それからまたアイバーチェーンを蹴るという感じだ。
橋の中央で基礎部分に跨っていた若者とはわけが違う。
正真正銘僕たちは立入禁止の主塔の屋向かって進んでいるのだ。
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良い感じに現実とファンタジーが融合してますね。「こんなことできたら便利だろうな~、楽しいだろうな~」という空想が違和感なく物語に組み込まれている。
さらに作者さまのイラスト付きの回もあるけど、これが上手くて絵柄もやさしくて良い。作者さまの人柄が伝わってくるというか。
う~ん、ほんと理想って感じですよね。魔法使いの女の子と世界旅行! ロマンと楽しさがたっぷりの良作。
状態:完結
文字数:172,986文字
個人的高評価ポイント
◇ アイディアが良い!
◎ 高い完成度!
☆ 私の特に好きな作品です!
作品URL
https://ncode.syosetu.com/n1390di/




