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第53話 再開

第53話 再開



「着いた………」


やっとダンジョンから脱出し、ダンジョンを囲うように作られた村にからも出て約10分。

俺はギルドの前で看板を見上げていた。

30分かかる道のりを10分程に短縮したのでかなりの時間短縮になったと思う。

道から離れて瞬歩を使っていたのでばれてはいないはず………と信じたい。

途中で悲鳴が聞こえたのは気のせいだ……多分。


ドアを押し退けて中に入るとギルドが大騒ぎであることに気づいた。

勿論、悪い方にだ。

今までに無かったことが起こったからだろうか、空気がピリピリしている。

これは早めにガザルのところへいった方が良いな。

残念ながら、お約束のように絡まれる事無く、受付嬢のところまでたどり着いた。


「……お次の方、どうぞ」


営業用の笑顔で次を促す受付嬢。

どっかで見たことがあるような気がするけど……まあいいか。


「えーと、ガザルに会わせて欲しいんだけど………」


取り合えず今までのことを説明しておきたい。

後の対処は全部ぶん投げる。

これが一番良い。

適材適所である。


「すみません、現在ギルドマスターは事態の対処の為に外出中です」


「え、まじか」


浮かべた笑顔を崩すこと無く、淡々と仕事をこなす受付嬢の言葉を聞いて俺は考える。

事態の対処のために外出中ね。

居留守なのか本当にいないのか。


恐らく前者だ。

マスタールームから大きな気配がするからな。

会わせたくないのは現状に文句があるやつが文句でも言おうとでもして、騒ぎになったとかが考えられるけど………。

まあ、一々そんなのに対処していたら時間がいくらあっても足りないからな。

事態の解決のために尽力した方がよっぽど建設的だ。

とはいえどうやって会ったものか………。

その時、ダンッ!という音とともに


「チクショウ!!」


という声が聞こえてきた。

おーおー荒れてるねガザル。

ん?これは………

チラッと受付嬢を見ると目を逸らすこと無く


「別人です」


「いや、でも………」


「別人です」


「…………………………」


「確実に、疑う余地無く、あなたが魔王である確率ど同じレベルで別人です」


にっこりと笑いながら圧力を掛けてくる。

怖いよ!


なぜここで魔王をチョイスしたのか分からないけど1つ言っておこう。


魔王じゃないけど魔王の卵です。

惜しい、ニアミス。

これ伝えたらどんなに反応をするだろうか。


「あれ?あなたは………」


ん?どうしたのだろう。

受付嬢さんが俺の顔をじっと見つめてくる。

なにか付いているのだろうか?


そんなに見つめられても恥ずかしくなんてないんだからね!?

……うん、誰得だよ。


「あなたはシオンさん、ですよね?」


そんなバカなことを脳内でやっていると、俺の顔を見つめていた受付嬢さんはこちらに確認するように言葉を繋げた。


「あれ?何で知ってんの?名前言ったっけ」


確かまだ名前は言ってないはず。

ギルドカードも提出してないし。

なぜ知っているんだ?


「いえ、覚えていませんか?ほら、冒険者登録をしたときに………」


冒険者登録のとき?

やっぱり見覚えがあったのは間違いじゃないのか?


………あっ!思い出した!

俺の事を生暖かい目で見ていた人か。

あれは割と心にダメージを被った。

………別に遠足前の子供みたいにウキウキしていた訳じゃないし!


………凄く今更だけど名前が分からない。

思い出したことを伝えようとしたらそれに気づいて愕然とした。

……いや、そこまでないか?


「えーと………」


「フェイリナと申します。フェイと読んでください」


俺が名前の事で困っているとすかさず助け船を出してくれた。

これができる大人か。

憧れるな。


「じゃあフェイ……さん?知ってると思うけど名前は紫苑。改めてよろしく。………ところでガザルの所にいってもいいかな?ほら、俺顔見知りだし」


フェイは軽く握った拳を口元にあてて考えるそぶりを見せた後


「少し待ってください、許可をとって………」


「許可は取らなくても多分大丈夫だと思う。じゃあ、行ってくる」


ガザルは普通に部屋を訪ねて来て良いって言ってたからな。

問題無い筈だ。


「え、ちょっと待ってください!シオンさん!?………貴方、ここの受付をお願い!」


「え、フェイさん!?ちょっと!」


後ろでフェイさんがバタバタしているような気がするが、まあ良いだろう。

今はガザルに報告することの方が大事だ。

軽く隠密を使ってるから認識から外れて注目も集めていない。

階段を上って部屋に近づくにつれて声が聞こえてきた。

内容からして多分俺の事らしい。

いつ入ればいいか分からないから困る。


「…………彼とは一時的ながらもパーティーを組む予定なんだから、消えてもらっては困るからね」


話を聞いていたら俺が消えたことにされた。

ふむ、ここで登場するのが一番タイミングがいいかもしれない。


「おいおい、誰が消えたって?」


バン!と扉を開て部屋に突入する。

悪戯に成功した子供のような笑みを浮かべて言う紫苑。

この為にしっかりと〈消音ロストノイズ〉まで使っていた始末。

実に良い笑顔であった。


「えと………マスター。お客様です」


部屋の3人が、被害を被ったフェイさんに同情的な視線を送るくらいには。




現在テスト期間です。

勉強で遅れると思いますがどうかご容赦ください。

累計30万PV、ブクマ600越えました。

ありがとうございます。

これからもよろしくお願いします!

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