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~クラスまるごと召喚されました~勇者で魔王なので旅に出ます!?  作者: ねむ鯛
第二章 王都 ダンジョン編 
41/108

第36話 家族

蜘蛛の会話の囲みを変更しました。

第36話 家族



ライムをどう捉えているか。

う~ん……どう言えば伝わるだろうか?


「友達はなんか遠いし、仲間もまだ遠い。相棒ってのは、あとちょっとだが……。そうだな、家族ってのが一番近いかな?」


親友みたいに一緒にいて楽しいし、今では戦闘で頼りにもなる。

相棒よりも格は上で、尚且つ手離し難い仲間。

それらの要素を全部ひっくるめて家族。

血の繋がりは無いが家族だ。

一番しっくり来る。


『そうか、家族か』


俺の答えを聞いて考えている。

こいつ、最近考えている事が多いな。


考えても答えが出ないことはあるが、探すことが経験になる。

俺達が現れたことでこいつの世界も大きく変わったんだろう。

責任くらいとってやるさ。


『なあ、私も……その家族に加えてくれないか?』


「へ?」


いきなりびっくりすることを言い出した。

取り合えず蜘蛛の話を聞くか……。


『私はいままでここで眷属と過ごしてきた。私を群れの頭として扱ってくれた。それなりに幸せだったと言えるだろう。だが、お前は私に新しいことを知る喜びを教えてくれた。魔物の死後の事のようにな。』


そこで蜘蛛は、少し悲しげに笑ったような気がした。

俺は魔物の素材化現象について聞くべきでは無かったと後悔した。

もっと言動について気を配らなければ……。

自分の至らなさを痛感していると蜘蛛が言葉を続ける。


『お前達に着いていけばこれからその機会も増えるだろう。それに、もうここには仲間はいない。広すぎる巣が残るだけだ。だから、私をお前達の新しい家族に加えて欲しい』


懇願の言葉を告げる。

仲間が居たのにこれからはいない。

どこかで仲間の影を探し、居ないことに改めて気付く。

それはとても寂しいことだ。

ここまで手を出した以上責任は取るべきだしな。


《蜘蛛が仲間になりたそうな目でこちらを見ている。使役テイムしますか?yes/no》


yesだな。


《蜘蛛の使役テイムに成功しました。このまま王の器の能力『絆の干渉』を使用して絆の繋がりを創りますか?yes/no》


これには相手の許可がいる。


「これから『絆』を創るが良いか?」


『今さら問題ない。どんと来いだ』


そうか、なら……yes!


《……『絆』の構築を確認しました。これにて構築シークエンスを終了致します》


……どうやら終わったようだ。

これで新しく家族が増えたな。


「終わったぞ。これでお前も家族の一員だ」


『よろしくね!』


俺とライムの歓迎に、蜘蛛は


『ああ、よろしく頼む』


と、鈴が転がるような声で言うのであった。



――――――――――――――――――


「ところで、お前の名前、まだ無いよな」


風呂から上がった後、気付いた紫苑。

今さらである。


『ああ、いままで名前で呼ばれたことは無いな』


「そうだな……お前の名前は……んん~……フィラムってのはどうだ?」


『フィラム、か……フィラム……。ふふふ、気に入った。私は今日からフィラムだ!』


どうやら気に入ってくれたようだ。

今回もぱっと思い付いたんだよな。

何でだろう。


『む……。なんだ?』


フィラムの体が鈍く輝き、震えだした。

これは進化の兆候だな。


『力が……湧いてくるぞ』


一段と強く輝いた後、そこには新しい姿の蜘蛛がいた。


白を基調に翠の配色は変わらない。

いや、寧ろその気品を高めたような気さえする。

姿は少し変わった。

大きさはほぼ変わらないまま、攻撃的な姿になった。

現に、両前足の鋭さが増している。


「わあ……素敵だよ、フィラム!おめでとう!」


「おめでとう、フィラム。また強くなったな」


風呂から上がって人化したライムと俺の称賛を受けて、


『ありがとう主、ライム』


伝心により、嬉しそうな感覚が伝わって来る。

楽しそうでなにより。


使役テイムの件から、フィラムの俺に対する呼び方が変わった。

お前と呼んでいたのに、いつの間にか主と呼ぶようになっていた。

ライムの事は、ライム殿と呼ぼうとしていたが、ライムの要望によりライムのままとなった。

俺も名前呼びで良いと言ったのだが、そこはどうしても譲れないらしい。


さて、フィラムはどれくらいの強さなのか。



ステータス

 フィラム  白女帝鋭脚蜘蛛ヴァイス・カイゼンシュピヌ

レベル:1

HP :4172/4172

MP :4863/4863

筋力 :5003

耐久 :4321

魔力 :4873

魔耐 :4283

敏捷 :5219

運  :75

スキル:ユニーク―蜘蛛糸の秘伝


     戦闘術―爪撃術Lv5・毒撃Lv8


     身体術―気配察知Lv4・魔力操作Lv3・魔力察知Lv4・熱源察知Lv4・壁面走行Lv7・隠密Lv5


      耐性―毒耐性Lv6


   エクストラ―念話・縮小・伝心


 魔法:風魔法Lv7・闇魔法Lv1・毒魔法Lv6


 称号:従者・堅き絆・女帝


『蜘蛛糸の秘伝』……蜘蛛が隠し、秘匿する技術。一部の蜘蛛のみが使うことを許された、正に秘伝の術。蜘蛛の糸で様々な事が出来るようになる。


『女帝』……群れのボスとして君臨した雌・女に送られる。能力の上昇に補正が掛かる。(運以外)


能力としては攻撃に片寄っている。

筋力・魔力・敏捷の能力が高く、高速機動で翻弄しつつ、重い一撃で決める戦い方か。

糸と毒を使ったトリッキーな戦い方でも行けそうな気がする。

きちんと能力上昇補正も持っているし、鍛えれば恐竜も恐れることは無いな。

これは勝てる。


「フィラムが進化したお陰で、一気に目標に近付いた。明日から準備を始めるからしっかり休むように。それじゃ、お休み」


「お休みなさい」


『お休み』





フィラムの名前の出所はスパティフィラムと言う花です。

花言葉が「清々しい」らしいです。

何だかぴったりですね。(自己完結)

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