クリア者のいない回想迷宮
【 回想迷宮 ーーー 人の人生を記した書物 】この世界では人は誰しも自分の回想迷宮を所持しており、日々の生活の中で体験した出来事を記録していく。
最も恐れられた禁書を持つ少年マルクスはブラッドムーンと呼ばれる大殺戮事件の主犯として、国から追われ身となっていた。そのなか、ある日路地裏で出会った白髪の美少女クラリスを助けることになる。彼女はアルタシア国を司る四家系の一つアウシュビット家の次期当主となる人物で、今年で年齢が16歳になる少女だった。クラリスは自身を助けてもらった恩から彼ともう一度会ってお礼をしたいと考えるが、肝心である彼の容姿を覚えていなかった。恐怖のあまり自分以外考えられなかったことも関係しているが、襲ってきた男たちの影に隠れて彼の顔を直接見ていなかった。しかし男の言っていた『黒い回想迷宮』という言葉を思い出し、その言葉を頼りに最も信頼していた彼女の護衛司書官であるセツナにそのことを相談する。しかしセツナはそれを聞いて険しい表情を作り、「探さないほうがいい」とだけ伝え、それ以上その質問に応えることはなかった。この件には触れてはいけないと念を押された彼女だったが、ひそかに王宮の書斎室など訪れては【黒い回想迷宮】について調べる日々を送る。深夜人目を憚り無断で禁書室へと入ると、そこで著者シリウス・フォン・エドワードの【血に染まる黒月】を見つける。そこに記載されていたのは【黒い回想迷宮】の表に出回っている真実とは違い、本当の真相を綴った文面の数々だった。悲しい過去を知ったクラリスはまずは著者であるシリウス・フォン・エドワード侯爵の屋敷へと足を運ぶ。それは主に真実を確かめるためであったが、同時に【黒い回想迷宮】の持ち主に逢えるのではないかという期待も含んでいた。だが、そんな彼女の背後にはひっそりと忍び寄る影があった。
最も恐れられた禁書を持つ少年マルクスはブラッドムーンと呼ばれる大殺戮事件の主犯として、国から追われ身となっていた。そのなか、ある日路地裏で出会った白髪の美少女クラリスを助けることになる。彼女はアルタシア国を司る四家系の一つアウシュビット家の次期当主となる人物で、今年で年齢が16歳になる少女だった。クラリスは自身を助けてもらった恩から彼ともう一度会ってお礼をしたいと考えるが、肝心である彼の容姿を覚えていなかった。恐怖のあまり自分以外考えられなかったことも関係しているが、襲ってきた男たちの影に隠れて彼の顔を直接見ていなかった。しかし男の言っていた『黒い回想迷宮』という言葉を思い出し、その言葉を頼りに最も信頼していた彼女の護衛司書官であるセツナにそのことを相談する。しかしセツナはそれを聞いて険しい表情を作り、「探さないほうがいい」とだけ伝え、それ以上その質問に応えることはなかった。この件には触れてはいけないと念を押された彼女だったが、ひそかに王宮の書斎室など訪れては【黒い回想迷宮】について調べる日々を送る。深夜人目を憚り無断で禁書室へと入ると、そこで著者シリウス・フォン・エドワードの【血に染まる黒月】を見つける。そこに記載されていたのは【黒い回想迷宮】の表に出回っている真実とは違い、本当の真相を綴った文面の数々だった。悲しい過去を知ったクラリスはまずは著者であるシリウス・フォン・エドワード侯爵の屋敷へと足を運ぶ。それは主に真実を確かめるためであったが、同時に【黒い回想迷宮】の持ち主に逢えるのではないかという期待も含んでいた。だが、そんな彼女の背後にはひっそりと忍び寄る影があった。