19 主人公、絶望の味
定期更新いけそうかも…。
「佳山君!ユニコーンの角に要注意です。」
「ああ。わかった。はぁぁぁ!」
「ヒヒーン!」
佳山君がユニコーンに切りかかったどユニコーンは難なくかわす。
「まだまだ!」
目にも留まらぬ速さで乱撃を繰り出すがユニコーンはさわやかな顔をしてる。
「くそっ!全然攻撃が当たらない!」
ユニコーンは独自のステップで佳山君の攻撃をすべてかわしてる。
あれはすごく厄介そう。どうにかして怯ませることができればいいんだけど、私にはそれができない。
「っ!こっちの攻撃が当たんねぇのにあいつの攻撃は食らっちまう…。」
「魔力よ、汝に命ず、この者を癒したまえ。ハイヒール。佳山君!とにかく持ちこたえましょう。援軍が来ればきっと勝てます!」
援軍のみんなは手練れの聖騎士達。兵士は対人目的に訓練されているけど、聖騎士達は魔王軍相手に戦えるように特殊な訓練を受けている。だからユニコーンとの戦闘もできるはずだ。ここは耐えて耐えて、耐えまくるしかない。
「そうだな。ここからは泥沼だが、勝機があるだけましだ!さぁ!みんな、やるぞ!」
「「「おう!(はい!)」」」
----------------------------------------------------------------------------------------
とにかく今はバアルの弱点を探るしかないな。まずは拘束魔法からだな。
「光の精よ、悪しき者に束縛を。黒き者に牢獄を!ホーリーバインド!」
「これはっ!」
なるほど。さすがに聖属性の前には幻影も無意味ってことか。突破口が見えたのが救いだな。
だが、拘束魔法はあまり効き目がないのか。
「やりますねぇ。ですが、この程度の魔法じゃぁ、私を止めることはっできませんよぉ?」
「ふん。それくらいわかってる。そうやって油断してると足元をすくわれるぞ?」
実際何発か聖属性魔法を当てれば勝てる。だが当て方が問題だ。あの幻影魔法を突破するのは相当難易度が高い。
聖属性魔法は強力だが魔力消費が激しい。しかも、私自身の魔力量も少ないから連続で使えない。だが、私のレベルになると魔力の自動回復量が多いから、三十分で魔力すべてが回復する。だから十五分に一回のペースで聖属性魔法が使える。
勝機は見えた。一回だけしか使えないが、それで十分だ。
まずは、どうにかして奴の態勢を崩さないとな。
「ここからが勝負です!暗黒の霧!」
いきなり視界が暗くなった。
おそらくこの道場の中全体に霧を発生させたんだろう。そして、あいつはこの中でも辺りを見渡せる。そう考えるのが妥当か。
この中で戦うとしたら頼れるのは聴覚と勘だけだな……っ!
いきなり後ろから殴ってきた。
「今のをかわしますか。本当に厄介ですねぇ。」
どこだ…どこにいる……。
「っ!そこか!」
「なっ!」
咄嗟に後ろを向いて斬りかかった。
斬撃が入ったのか、当たりの霧が晴れ、腹を抑えてるバアルがそこにいた。
「はぁ、はぁ、私には回復手段がないんですよねぇ。」
「ふん。自分の手の内をさらすのは三流のすることだぞ?」
剣先をバアルに向けながら言った。
「ですが!私にも意地があります。プライドがあります!ここで負けるのは私のプライドに反してる!」
「今さら何を。」
「剣聖…。立場が逆転しましたねぇ………、」
シュッ!
「っ!」
なっ!一瞬で目の前に!このままじゃぁやられる!
「ここでともに死にましょう!剣聖!!!!幻想崩しの爆発!!!」
その瞬間、バアルの体が赤く光った。
自爆か!魔法は…何とか間に合う!
「光の精よ!我を守れ!イージスガード!」
その瞬間、剣聖の家は跡形もなく消えた。
----------------------------------------------------------------------------------------
ドガァン!
「………」
生きてる…のか。
だが、もう立てそうに無いな……。
そういえば、前が見えない……。
「……ぅ!…匠!師匠!」
「…アキラ、か?」
視界が戻ってきた。
目の前にいたのは涙を流してる弟子と、金髪のエルフ。
それにしても、体がすごく痛い。相当の重症か…。
「大丈夫ですか?師匠!」
「ぁぁ。なんとか、な。」
喋るのもしんどい。
それにしても今の態勢はあれか、私が横になって、アキラが私の頭と首をもって少しだけ抱きかかえてる状態か。意外と恥ずかしいな。
「アリア。回復魔法を!」
「だめです…。これほどの重傷は私には治せません。」
「くそっ!じゃぁどうしたら!」
泣きながら辺りを見回すアキラ。
それにつられたのか泣き出すアリアと呼ばれたエルフ。
私の人生はこれまでか。
「ぁきら、」
「師匠?」
「…そう悲しい顔をするな。」
「で、でも…、」
そうだ、あれを渡さないとな。
私は痛みが走る腕を何とか動かしネックレスを取った。
「…これを。剣聖の証だ。」
「どうして、今…、」
「私の跡を継いでくれ。この剣もアキラに。これが私が師匠としてできる最後のことだ。」
「そんな!まだ剣術をすべて教えてもらってません!師匠は…師匠は!死んじゃダメです!生きてくださぃ……。」
そんな顔をくしゃくしゃにしてみっともない。
最後まで一緒にいたかったな。
その瞬間私の意識は途絶えた。
----------------------------------------------------------------------------------------
「あぁ…、どうして……師匠…。」
なんでこんなことに。俺は急いだ。とにかく急いだ。途中出くわした魔物はすべて炎で燃やし尽くし、剣で薙ぎ払った。途中ハイルの街で爆発が起こったときは焦った。でも師匠を見つけて、息をしていて、嬉しかった。
なのに、死んじゃったら意味ないじゃねーか!
「師匠……。」
俺は師匠にもらったペンダントを握りしめながら倒れた。
主人公!ふぁいと!




