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その男、未経験につき  作者: 三久
第1扉 陰陽事始め
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第0話 やりたい盛り



『昇華』という言葉がある。

「あらゆる煩悩を、運動・修業によって取り去る。」ということらしい。


巌示がんじは思った。

ウソっパチだ。


小学校の頃から、やたらと股間が張った。

張って仕方がないので、父親に相談すると、

「修業が足りない!」と、一喝された。


翌日、父の知り合いの道場に連れていかれる。

『少林寺拳法』

デカい額が張ってあった。

その日から今日まで週3回、ずっと道場に通っている。


「ガンジ、お待たせ。」

道場の師匠の娘で、同級生のかおりがやって来た。


彼女は今、右腕の骨にヒビが入って手を吊っていて、オレは、その補助をしている。


「他の女子に頼めよ!」って言ってやったんだが、

「ゴラ! 治ったら、オマエもツルすぞ!」

と怖い顔で脅され、仕方なしにやっている。

いや、香が怖いんじゃないんだよぉw

師匠が、ね・・・


巌示は16歳。

覚厳寺かくげんじの住職を父に持つ、高校生1年生である。

173cmの身長に、体重90kg。

デブではない、筋肉で重い。

顔も体も、岩のようにゴツい。


香と一緒に下校するが、巌示は考え続けている。

先ほどの話の続きをである。

香が隣でなにか言ってるが、

言ってることなんか、片端から素通りしている。



小学生の頃、巌示は『昇華』することを目指して、一生懸命練習した。

運動もして、勉強もした。

でも、ちょっとしたことですぐ起きる、股間の張りはおさまらなかった。


困って、同級生で寺の息子でもある、妙蓮寺みょうれんじ駿馬しゅんまに相談した。


駿馬は、目を『カパーッ☆』と開けたまま、しばらくオレを見て、

「ちょっと来い。」

そう言って、妙蓮寺の裏の、物置へ連れていかれた。


「これ見てみろ。」

本を開くと、裸の女の子が、これでもかというくらいに描いてある。


読んでいると、どんどん股間の張りは、ひどくなった。

「フーッ、フーッ☆」

鼻息が荒くなる。


「股間、張ったか?」、駿馬が言った。

オレは言葉も出ず、ただコクコクする。

「それが普通だ、バーカ。」

上から目線で、思いっきり馬鹿にされた。


駿馬は、

「男なんてそんなものだから、気にするねい!」

そして『自家発電』なる妙技を教えてくれた。

「困ったときには、これ使え。あ、両親に見つかると、ひどい目にあうぞ。」

一緒にエロ本もくれた。


それ以来、こまった時には躊躇ちゅうちょなく妙技を使ったが、

最近、それが効かなくなってきている。



原因は、どうも香である。


最近、香は急に大人っぽくなってきた。

香の近くにいて、匂いをかいだり、

ちょっとした時に見えるフトモモを見ていると、

ドキッとして、張ってくるような感じがするのだ。

小学校3年くらいまでは、一緒に風呂に入っても、何ともなかったのに・・・


いきなり目から火花がでる。

「ガンジぃ、オマエ、私の話、全然聞いてないだろ?」

香が殴ったに違いない。



腰に手を当てて、ふんぞり返っている香に文句言おうと思った刹那、

左手の毛がゾワッと逆立つ!


巌示は香を抱きかかえ、素早く反対側へ飛び跳ねる。

2人がいた場所に、車が突っ込んだ!


「そこにいろ。」

オレはそう言うと、突っ込んだ車を見に行く。


やっぱりだ。

・・・誰もいない。



このところ、香の周辺では、異様な事件が目立つ。

腕にヒビが入った原因というのも、校庭をランニングしている最中に、

急に、何かに跳ね飛ばされるようにして、なったらしい。


それ以来、巌示は香のボディガードになっている。


一方、香は知っていた。

巌示は『勘がいい』。

事実、巌示に頼んでからは、巌示が守っている最中は災難を防ぐことができている。

青い顔をして、巌示にピトッ♡と寄って来る。


『アッ♡』

巌示がキモい、ため息をく。

マズい、股間が張ってきた。


「おいっ、離れろ!」

巌示は香をグイッと離す。

「ガンジぃ、離すなよぉ。」

ビビった香は、余計ピトッ♡とくっ付いてくる。


巌示の身体に、香のふくよかな胸の感触が伝わってきた。

『ヤバいっ!』

巌示は慌てて香を離すと、

「お巡りさん、3丁目で事故発生! 場所は・・・」

スマホで連絡する。


香は、

「ガンジぃ、幼なじみなのに、冷たいぞぉw」

なんて言って、グイグイ近寄ってくる。

「カオリ、オマ、チョ、離れろって!」

股間張ってるのがバレるだろが!


ちょっとした拍子に、香の乳を『ムズッ☆』と掴んでしまった。

「アッ!」

香が無表情になる。

「ガンジぃ~!!!」


掌底が、アゴに炸裂した。

火花が散る中で、巌示は思う。

「これ、今夜のオカズに使えないだろうか・・・」


やりたい盛りの高校生は、何かと苦労しているのであった。





逐次感想お待ちしてます。

よろしければ、どぞm(__)m

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