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魔法が消えた日

スチームパンクな物語が書きたいなと思って殴り書きました。誤字脱字などが多いかも知れません。

太古の昔。


大陸は二つの魔大国に分断されていた。


光を司るグリタニカ。


闇を司るシャガール。


対となる二つの魔法は互いを引き寄せ合った。


欲深い人間達は魔法と言う神から与えられし奇跡を己がために使い果たした。


光は闇を打ち消し、闇は光を打ち消し…。


大陸の支配を目論む2人の王は戦争を繰り返した。


それが「大魔大戦」


魔法が使われる度に大地はやせ細り、森からは緑が消えた。


魔力を糧として生きていた精霊達も死に絶えていった。


そして、戦争は己の国を苦しめていた。


戦費のために国税は上がり、戦地に駆り出されるために男手は減っていった。


食料を生産することも出来ずに、飢饉が起こり大勢の民が死んでゆく。


王は机上の戦績しか目に入らず、更に戦域を拡大した。


光と闇の魔法はとても強力で、多くの魔力を消費していた。


しかし、2つの魔法が衝突し合うと魔力は瘴気に変わった。


瘴気が集まり、形作るとそれは異形の怪物になり荒れ果てた大地を闊歩し始めた。


瘴気の量が増えていく一方、大陸の魔力は消耗されていった。


戦争から15年の歳月が流れたある日、魔導師が放った光魔法を最後に大陸の魔力は無くなった。


魔力の枯渇を問題視していた王は以前から研究されていた魔力の新たな抽出法を実用した。


それは何とも恐ろしいものだった。


「生命がもつ、微々たる魔力を集める」


その魔力を集め方は簡単、殺すことだ。生き物を。


魔導師たちは手始めに奴隷狩りを始めた。


エルフ、ドワーフ、獣人、巨人……。


そして、奴隷を狩り尽くした後に手をかけたのは国民だった。


多くの罪ない命が奪われたのだった。


世界を創造した神々はそのような王の行いに憤慨した。


神は戦争を終結させるために1人の賢者を生み出した。


神はその賢者に頼んだ「邪悪なる王を諫め、世界をあるべき姿へと戻すのだ」と。


賢者はそれぞれの国に赴くと、邪悪なる2人の王を醜い化け物に変え、大地に蠢く異形の怪物たちを石の中に込め一緒に地中深くへと封印し2度と姿を見せないようにした。


両国の最前線へと出向き軍が睨み合っている荒野の真ん中でこう言った。


「我が名はフィーロ。この不毛な戦いを終わらせるために現世へと舞い降りた。人間は私利私欲のために偉大なる魔法を使い過ぎた。神々はそんな人間の過ちに嘆き悲しんでいる。私は人間があるべき姿を取り戻すために己の命を差し出す。今、ここに!!」


賢者はそう叫び、ナイフを手に取ると自分の心臓を突き刺した。


賢者の体は光に包まれ弾けた。


そして、世界から魔法が消えたのだった。











それから2000年の月日が流れた。


人々の記憶の中からは魔法と言う言葉は消えていた。


大魔大戦により大地は荒れ、作物が育た無くなり、飲み水は汚染されていた。


しかし、人々は生きなければならなかった。


先人たちは地中にある鉱石に未知のエネルギーがあることを発見した。


そのエネルギーは大地に栄養を与え、汚染された水を真水に変える力を持っていた。


人々はその鉱石を希鉱石と呼び、復興の象徴とした。


希鉱石を使い大地を耕し、乾いた土地に川を流した。


森を増やし、海を洗浄し、生き物たちを戻した。


復興のために作った村はやがて街となり、都市となり、国となった。


そして、大陸はいつの間にか大小20の国が勃興したのだ。


魔法を使い生活していた人々は魔法無き今、新たに手に入れた道具によって繁栄を遂げていた。


「機動獣」


それは人々が自分たちの弱さを支える為に作り出された魂を持たない鉱石の動物である。


都市の発達と共に機動獣が生み出され、機動獣の燃料としても希鉱石は使われるようになった。


機動獣が進歩していく毎に、希鉱石の消費量も増えていた。


希鉱石を採掘する鉱山は日に日に増えていき、より効率良くするために採掘用機動獣が開発された。


希鉱石が大量に発掘され、機動獣を駆使して目覚しい進歩を遂げていた人間たち。


しかし、彼等は忘れていた。


希鉱石は太古の昔、賢者が不毛な戦いから生まれた瘴気を封じ込めた石であったことを。


希鉱石を砕くことで瘴気は封印から解かれ、大地に舞い降りた。


最初は少量だった瘴気を年月が経つうちに濃さを増していった。


そして、集まった瘴気は再び異形の怪物たちを生み出していった。


怪物は大陸の至る所で出現し、人々を襲い始め、大陸を蝕んだ。


怪物を駆逐するために機動獣が使われた。


歴史を学ばぬ、愚かな人々はこの悪循環を繰り返した。


地の底から始まった復興は光を浴び続け、飛ぶ鳥を落とす勢いであったがここで闇が見え始めた。


神はその闇を見逃さなかった。


ある人を異界から呼び寄せた。


大陸で神に与えられた力の如く繁栄していた機械都市「ハイフェルフ」


繁栄の光によって生み出された路地の闇の中、ひっそりと捨て置かれた揺り籠の中ですやすやと寝息をたてている赤子。


その手に握られていた紙には、その子の名前が書いてあった。


奇しくも古より伝えられていた賢者の名と同じだった。


その名は……。





FFからかなり刺激を受けてます。久しぶりにやろっかな

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