7時間後
加瀬恭子が帰った。
オレは何もする気になれず、家でボーっとしていた。
彼女からは何の連絡もなかった。
オレは列車に乗ってすぐにメールが来ると思っていた。
もう6時、そろそろ家に着いてるころだ。なにかあったのか?
オレからメールすればよかったのだが、返信を待つのもイライラする。
やっと、6時過ぎに《無事帰りました、今日はありがとう》と短いメール。
もっと長文で来ると思っていたのに?
なにか、イヤなことでもあったのか?よけいに心配になった。
でもオレは尋ねることもせず
《今日は疲れただろう?ゆっくりお休み!夢のような時間をありがとう》
とだけ打って返した。
洗濯をして、コンビニへ弁当を買いに行く。
野球中継を見ながら過ごす、試合などどうでもいい。
あの子はどうしているのだろう?
夜9時過ぎ、加瀬恭子からメールが来た。
オレは内心、来たっ!と飛び起きた。
件名は あらためて
------------------------------------------------------
良二さん、素敵な時間をありがとう。
本当に、夢のような時間でした。
楽しくて、嬉しくて。
ずーっと会いたかったから。
今、一人がすごく辛いです。
これが、いままでの当たり前で、普通なのに。辛いなんて変ですよね。
いつもの部屋、私の部屋を今眺めています。
けど、いままでよくこんな淋しい状態で生きてきたのか?と実感します。
一人が身にしみます。
淋しい。
一人で頑張るの、もう無理かな。
良二さん以上に、私を理解してくれる人にあえるかな。
私あなた以外を、好きになれるかな。
それとも、ずっと一人かもしれないな。
また、1人になったよって思いながら部屋で座っています。
だけど、少し、こんなじゃだめ。
今度会う時は、良二さんに釣り合う素敵な女性になっていたい。
いろいろ思って励ますけど。
やっぱり、淋しい。
やっぱり、辛いです。
好きな人と離れるのは。
グズグズメールでごめんなさい。
せめてスカイプで会えますか?
良二さんがオンラインできる時間を教えてください。
-------------------------------------------------------------------------
オレは慌てて返信した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
メール待ってたんだ。
オレは今からシャワーを浴びるから10時にはインできるよ。
恭子ちゃんがOKの時間、教えてね!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
オレはシャワーを浴び、パジャマに着替えて彼女のメールを待つ。
返信は10時すぎにインできます。 とのこと。
待ち遠しくて何度も時間を確認して10時を待つ。
10時少し前にオンラインにして待機中にした。
7時間前に別れた、お気に入り からの着信中を待つ。




