お嬢さまと執事とぶどう
5回目の投稿です。
今回はお嬢さまと執事の物語を
ご提供いたします。
最近、最近、あるところにある森の中にお嬢様と執事が住んでおりました。
お嬢さまはまだ幼く近頃はご本をご覧になるのがご趣味のとても可愛い女の子です。
そして執事はまだ若く近頃はお嬢様にお勧めできるご本をたくさん見つける為に一日20冊ものご本を読んでいる真面目で顔の整った青年です。
ある日、お嬢さまはあるご本を読みあるコトを思い付きました。とても良いコトを思い付いたので早速執事を呼びました。
「執事さん。執事さん。」
「如何なされましたか?お嬢さま。」
「今からぶどう狩りに行きましょう。」
「それは名案で御座いますね。早速、準備いたしましょう。」
そう言うと執事は、あっという間に
準備を済ませてしまいました。
「準備が整いました。」
「そうですか。では、行きましょう!」
「はい。お嬢さま。」
お嬢さまと執事はぶどう狩りへ行きました。
お嬢さまのお屋敷は森の中にあるのでぶどうはすぐに見つかりました。
「執事さん。あんなこころにぶどうがあります。」
ぶどうはとっても高い所に実っていました。
「流石です。お嬢さま。こんな短時間で見つけてしまうなんて。」
「では、私が採ってみます。」
お嬢さまは手を伸ばして採ろうとしました。
ですがぶどうはとっても高い所にあったので採ることができませんでした。
次にお嬢さまは飛び上がって
ぶどうを採ろうとしました。
ですがぶどうはとっても高い所にあったので
採ることはできませんでした。
それを見た執事は声を掛けました。
「お嬢さま。」
お嬢さまはくやしそうな表情で言いました。
「執事さん。あのぶどうはきっと酸っぱいぶどうです。もう帰りましょう。」
「そうかもしれません。お嬢さま。お忘れかもしれませんが私はお嬢さまの執事で御座います。お嬢さまが望めば私は貴女の手となり足となりましょう。」
執事は当然の様に言いました。お嬢さまは少し嬉しくなった様子で言いました。
「じゃあ執事さん。お願いです。ぶどうを採ってください。」
「お嬢さま。この執事めにお任せください。」
執事は手を伸ばして
ぶどうを採ろうとしました。
ですがぶどうはとっても高い所にあったので
採ることができませんでした。
次に執事は飛び上がって
ぶどうを採ろうとしました。
ですがぶどうはとっても高い所にあったので
採ることはできませんでした。
次に執事は高い所まで登りました。
ぶどうは高い所にありましたが、執事はぶどうの元まで登ったので採ることができました。
「お嬢さま。採れましたよ。」
「ありがとうございます。執事さん。では帰りましょう!」
「はい。お嬢さま。」
お嬢さまと執事は、お屋敷へ帰りました。
「お嬢さま。おやつのお時間です。」
出されたお皿には今日採れたぶどうが乗せられていました。
お嬢さまは挨拶しました。
「いただきます。」
一口食べるとお嬢さまが言いました。
「執事さんが採ったのですからこれは執事さんが食べるべきです。」
執事が応えました。
「そうですね。確かにこのぶどうは私が採ったものです。しかしこのぶどうはお嬢さまの命で採ったものです。」
お嬢さまは、言いました。
「では一緒に食べましょう。」
執事が一粒のぶどうを食べると言いました。
「これは…酸っぱいですね。」
お嬢さまは正直に言いました。
「そうなんです。」
お嬢さまと執事は水を片手に
仲良く酸っぱいぶどうを食べたとさ。
おしまい。
いかがだったでしょうか?
(なんて大したものではありませんが…)
少しでも楽しめていただけたら嬉しいです。
執事さんという存在には憧れますよね〜。
生まれ変わったら執事になってみたいです!
あ!そうそう。
お嬢さまと執事の物語は
二作目となりますので
気に入っていただけたのならば
一作目も読んでいただけると幸いです。
(追記:「お嬢さまと執事と…」シリーズは西暦2014年12月19日現在、6作品まで投稿されています。)
良かったら是非コメントをお願いしますね。
それではみなさん。良い一日を。
※誤字脱字はお知らせください。