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8、テスト結果
テストが返却された。どのテストも大体平均点だった。努力の成果だ。私ではこれが現界だ。
「みんなはどうだった?」
「全部九五点以上だったぜ。煙草さえ切れねーならこんなもんだ」
にがなが特に何でもないように告げる。
「さすが……」
天才。って、テスト中に煙草を吸わないで。
「部長は?」
「今回はすごいなのですよ!」部長が犬耳に似た髪をぴんと立て自信満々に宣言する「全教科合計、六点!」
「……」
逆にすごい。
「レンちゃんは?」
寝ているレンを揺さぶり起こす。
「むぅ、ここ三ヶ月授業中起きてた時間なんかないよ。ねむ」
この人は学校に何をするために来ているの?……寝るためだね。そうだね。
「む、そういえば。今日机の上に何か紙が置いてあったな」
レンが鞄から紙を取り出す。全教科満点のテストだった。
「ああ、寝ながらやっていたんだね~。はぁ寝よ」
レンが眠りについた。
なんか、むかつく。