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林檎新聞  作者: 黒丸鴉
11/15

10、変な名前

「今日の新聞はこの学校の変な名前の生徒特集なのです!」

 部長が高々と宣言する。

「人名だしちゃっていいの?」

「いいのなのです!」

 また、先生方にお叱りを受けそう。

「にがな、職員室から盗んできた書類を出すなのです!」

「ほいよ」

 にがなが分厚いファイルを10冊ほどテーブルの上にのせる。って、盗んで来ちゃだめだよ!許可盗ろうよ!

「報酬の煙草一日分の金をくれ」

「はい、なのです」

 部長がにがなに一〇二五円渡す。友達をお金で泥棒させないで……。にがなもお金で動かないで。

「この資料に在校生の情報と卒業生の情報が載っているなのです」

「え、卒業生も調べるの」

 大変だぁ。

 ファイルをぺらぺら捲り変な名前を探す。部長も真剣な顔をして探す。にがなは真剣な顔をして煙草を吸っている。レンは真剣な顔で寝ている。

 ……。ページを捲り続ける。

「あった!九九リル。変な名前だよ。つくも、じゃなくてくくだよ。在校生、中等部三年」

「ふ~ん、九九八十一とかだったら、もっと面白かったんだけどな」

 にがなが感想を告げる。がんばって探したんだからけちつけないで。

「さらにあった。輝威輝、かがやいてる、在校生、中等部二年」

「ふ~ん、頭はげてんじゃね―の」

 さすがにがな、酷い言いようだ。けっこうハイペースで見つかるもんだね。

「あった、なのです。幽界――かすかかい、幽界なのです!」

 部長も発見。

「死んでんじゃねーの」

「あ、本当なのです、故人なのです」

 それは笑えない。

 ページを捲ってるとさらに驚きの名前があった。

「あ、新井……ポチ、新井ポチがあったよ!」

 名前がマロンな私より犬っぽいよ!かわいそすぎるよ!

「あ、それ従姉妹なのです」

 身近だ!


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