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【連載版】婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪  作者: naturalsoft


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使い方次第

シオンの考えはこうだった。


シオン本人が国を覆うほどの魔力を放てば身体に負担がかかる。故に、帝国が誇る魔導砲を使う方法を考えた。


「魔導砲に私の聖属性の魔力を込めてから空に放つの。魔力さえ用意できれば、私は空に魔法陣を作成するだけで良いから身体に負担なく結界が張れるわ」


!?


「そんな方法が。いえ、流石に魔導砲でもそこまでの出力は出ないわよ?」

「一台だけならね」

「えっ?」


「幸いにも東西南北に設置されているから4台同時ならいけるでしょう?」


「なるほど。それならいけそうね」


「手順としては、まず4台の魔導砲に私が魔力を込めるわ。それから空に結界の魔法陣を描いてから、4台同時に魔導砲を発射すれば帝国全土に聖女結界が展開され、魔物にダメージを与えるわ」


「それならシオンは大丈夫なんだな?」


「うん、魔力の消費だけで済むから大丈夫!」


ようやくジーク達は安心して安堵の溜め息を吐くことができた。


「まさか魔導砲にこんな使い方ができるなんてね」

「何事も使い方次第だよ。ルリちゃんの研究を止めろとは言わないけど、できれば人々が幸せになる研究をして欲しいな」


!?


「そ、そうね。本当に・・・」


ルリは自分を恥じるように俯いた。


「大悪魔を討伐した英雄を消耗品の様に扱う訳にはいかないだろう。我が帝国の為に力を貸して頂けるのはありがたいが、仲間の言う通り自分の身を大切にして欲しい」


皇帝陛下にも注意され、シオンはみんなの気持ちを再度認識して、嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいになり、涙が出てきた。


「シオン、泣かないで。俺達はシオンが大切なんだ。それをわかってくれれば良いから」

「うん、ありがとう」


しんみりした時に、兵士が慌てて入ってきた。


「失礼致します!この帝都に魔物の群れが迫っていると連絡が入りました!」


!?


「場所は?どのぐらいに迫っている?」

「距離で約半日の場所です」


今は夕方近くだ。魔物の襲来は深夜ということになる。


「チェリーの仕業か?それとももう1人の仕業かわからないが、迎撃しないとな」

「でも、それだけじゃないと思うよ。この状況下で人に化けている魔物が正体を現したら、パニックになって迎撃どころじゃないよ」


「なら今すぐに魔導砲に魔力を込めるわ。ヒジリちゃん、一台分お願いできる?」

「任せて下さいデス!」


「ボンバーさんは帝国中のギルド支部に連絡を。ただし、詳しい説明はギリギリまでしないで。人間に化けている魔物がどこにいるのかわからないから。せめて各支部のギルド長や副支部長ぐらいに留めておいて」


「了解した。流石にギルド長が魔物だった場合は最悪だがな」


「絶対ではないけどそれはないと思うわ。魔物に実務までできる知能を授けるのは無理だと思うから」

「なるほどな。なら、簡単な命令通り動ける人間を選んでいるのかもしれんな」

「ルリちゃん、魔導砲の場所まで案内して。それとそこを警備している兵士に説明をお願い」

「わかったわ。ついてきて」


「あ、ジークとレオナは皇帝の護衛をお願いね。暗殺者がくるかもしれないから」

「わかったよ。シオン、本当に無理しない様にな」


シオンは拳を上げて頷いた。

城壁までは空を飛んで向かった。最初の魔導砲にはヒジリが担当することになった。


「これに魔力を込めれば良いんですね」

「ええ、でも大丈夫?普通は魔導士は十数人掛かりで魔力を込めるのだけど?」

「大丈夫です。大悪魔の時に頂いた聖杖や魔導具がありますから。私の魔力を高めてくれる効果があるんデス」


ヒジリは魔導砲の水晶に魔力を送った。


!?


そして、すぐに気付いた。

魔力の送信伝達が遅い!?

どれだけ魔力があっても、水晶に魔力を送るのが遅ければ時間が掛かる。

これはまだまだ発展途上の技術のため、ゆっくりしか魔力を送信する事しかできないのだ。

現代風に言えば、通常充電と高速充電の違いと言えばわかりやすいだろう。

どれだけ電力があっても機械が対応してなければゆっくりしか充電できないのと同じなのだ。


「私は間に合うと思うけど、お姉様は大丈夫かな?」


ヒジリの心配をよそに、シオンは別の魔導砲の前で頭を抱えていた。


「充電?が遅すぎる!順番にやってたら間に合わないよ!?」


魔導砲に魔力を充電しながら考えた。


ピコンッ!

あ、あの手があるじゃん!


「シオンちゃんなにやっているの!?」


シオンが奇怪なことをやりはじめたのでルリが戻ってきた。


「順番にやっていたら時間が足りないから。ユグドラシルの杖を使ったの。離れている魔導砲に木の根を絡ませて、遠隔で魔力を送ってみたの。うまくいっているかな?」


「向こうの衛兵から魔導砲が木のツタに絡まれたと報告があったわよ。ちゃんと魔力の充電はされているみたいよ」


「よし!じゃ、このまま続けるからルリちゃんは騎士団の指揮をお願いね」


無邪気なシオンに毒気を抜かれた気分でルリはその場を後にした。


「そうよね・・・いや、そうだな。シオン達ばかり頑張って、俺たちが全力を出さないでどうするんだ!」


自分を鼓舞するかのように気合いを入れて向かうのだった。












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