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エピローグ
あれから何年もの時が流れた。
キアーラの功績により、ヴァレンシュタイン王国では魔法使いへの迫害が完全に廃止された。
光の魔法学院は王国最高峰の教育機関となり、各地に分校が設立された。
かつてエドワード第二王子だった男は、辺境の医師として生涯を終えた。最期まで、キアーラへの謝罪と感謝を口にしていたという。
セシリアは獄中で改心し、後に恩赦を受けて、魔法の危険性を伝える講演活動に生涯を捧げた。
そして、キアーラとアシュレイの娘、ルナは母の跡を継ぎ、さらに多くの魔法使いたちを育てた。
辺境の丘には、今でも深紅の薔薇が咲き誇っている。
人々はそれを「希望の薔薇」と呼び、辛い時にはその花を見に訪れる。
灰を被っていた薔薇が、夜明けと共に本当の色を取り戻したように。
人生も、必ず夜明けが訪れる。
それが、キアーラが世界に残した、最も美しい物語




