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閑話 旅の話

出発してから今まで、特に問題が起きることもなく旅は順調に続いている。

僕たちは色々な話をしつつ、目的地まで歩き続けていた。


出発してすぐの頃、まず僕はこの世界の時間について気になっていたので聞こうと思ったのだが、時間そのものの話からしてしまうと、いくら記憶喪失だとしても少し違和感がある気がしたので、時計について聞いてみることにした。実際アイリーンさんが時計を確認している様子は見たことがなかったので、どうやって時間を確認しているのかずっと気になっていた。貴族とかが懐中時計を持っているイメージもあるし、多分あるだろう。もしなければ…なんとかして誤魔化そう。


話を聞いてみると、どうやらこの世界にも時計はあるらしい。しかし時計は高価なもので、貴族ぐらいでないとなかなか手に入れることができないようだ。しかし、最近は魔法を応用した魔道具の時計もあるらしく、普通の時計よりも少しだけ手に入れやすいらしい。結界玉といい時計といい、魔道具はなんでもありなのだろうか。

魔道具専門のお店で売られているそうだが、魔道具の中でもか値段が高い方であるため、まだまだ庶民には買うことは難しく、個人が持つようなことはあまりないらしい。しかし驚くことに、アイリーンさんは時計を持っているようだった。旅をするには時計も必要だと思い、冒険者になってしばらくしてからお金を貯めて魔道具の時計を買ったそうだが、実際のところあまり使うことはなかったそうだ。なんでもアイリーンさんのように大陸各地を移動することになると、遠い場所だと元の世界でいう時差が発生したり、日照時間が違ったりするため、基本時間は感覚的なものになり、太陽が登ったか、真上に来たか、沈んだか、そこからどのくらい経ったのかで時間を判断していることが多いようだった。他の冒険者も同様に、感覚で判断していることが多いのでそもそも時計を持っている人自体あまりいないそう。アイリーンさんが出会ってきた大陸各地を旅する冒険者の中でも時計を持っている人をみたのは数えられる程度だったようで、アイリーンさんはなんだか少しだけ損をした気分になったらしい。


確かに僕は、元の世界だと時計が身近にあって、時間を気にする生活をしていたからここに来ても時間を気にしてしまっていたが、時計が一般的に普及していないとなるとそこまで時間を気にするようなことも、時間に縛られて行動することもなかなかないのかもしれない。こういったところでも、元の世界との違いを実感する。

また、他にも話を聞いていく中で、1時間や1分といった時間の経ち方も元の世界とあまり変わらなさそうだということがわかり、元々の目的であったこの世界の時間の仕組みについても聞くことができた。時間を気にすることはあまりなさそうだが、そういった細かい部分が違うと僕が混乱してしまいそうだったので、ここは少し助かった。



こうやってアイリーンさんと話して行く中で、だんだんとこの世界についてもわかってきた気がする。

長そうだと感じていた道のりも、こうやって人と話しながら進んでいくとあっという間に過ぎていき、疲れすらも忘れられそうだ。何より、こうやって歩きながら話していると旅をしていることを実感できて、これだけでとても楽しい。

街までの道のりはまだまだ長いが、僕たちは休憩を挟みつつ、この先の道も話をしながら順調に進んでいくのだった。

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