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「アニオタが転生してプロ野球選手だなんて」  作者: 北海の虎
2021年、1992年~2011年
6/15

「舐めプ」

・「舐めプ」

さて新人合同自主トレやキャンプを無難にこなし、オープン戦に突入だ。

他球団との実戦がスタートするも公式戦ではまだない。

しかし、実績のないルーキーはここでアピールしなければ公式戦の出番を確保できない。

そのため、手の内をどれだけさらすか、調整が絶妙に難しい場面である、本当であれば。

だが、僕はそんな次元にはいない。


「な、なんだ、あのスライダーは!!」

「絶妙に食い込んで来るシュートが強烈です!!」

「オープン戦の登板5試合でなんと四球が0、正確無比なコントロールを披露しています。」


僕は普通に鮮烈な大活躍をしてみた。

オープン戦での投球回数、防御率、勝ち星、奪三振数の全てが上位争い、おまけに四球数は0で当然のトップ。

ストレートのスピードこそ110kmと、プロ野球界としてはとてつもなく遅いけれども、アンダースローからストレートとスピードもフォームもリリースも同じで確実にコントロールされたスライダーとシュートを投げ分けることで、僕は見事に相手打者をきりきり舞いさせていた。

相手もレギュラーではなくルーキーや1.5軍レベルの選手ばかりとはいえ中々の実力を見せつけ、前年の2010年は珍しく打高投低で終わっていたチームTにおいては開幕ローテをつかむことは確実の出来を見せていた。


ちなみに同期入団のドラフト1位も僕と同じ左投げ投手でオープン戦でそれなりにアピールを見せていた。

たしか1週目では、中継ぎとして1年目から大活躍するも3年目以降の先発転向でしくじり、埼玉のチームLにトレードされると別人のようにチームLの優勝に貢献していたな、何だったんだろうあのトレード・・・・・。


とはいえ、僕の活躍はずば抜けており、ドラ1投手には悪いが、オープン戦の主役は僕だった。

でもまだ我慢だ、本性あらわにアニオタカミングアウトを決行するのは公式戦の舞台にする。

だからといっては何だけど、実は僕はこれでも「舐めプ」をしている。

ぶっちゃけ、切り札の変化球はいくつも残している。

そんな状態でオープン戦では大活躍を維持している、正真正銘の「舐めプ」である。


このために2週目の学生時代をひたすら犠牲にしてきたのだ!!

そんな「舐めプ」新人投手の公式戦デビューは、開幕5戦目、水曜日の本拠地2戦目に決まった。


・・・土日のローテじゃなくてよかった、隔離された北海道からは行けなかった声優イベント(2011年当時)に隠れて行くぞ!!


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