「アニオタをお立ち台に立たせたらこうなる(後編)」
・「アニオタをお立ち台に立たせたらこうなる(後編)」
-ア、アニメの布教ですか?
「今日がデビュー戦でまだまだこれから活躍を見せないと説得力も発言力もないでしょうけど、例えば登場曲を毎試合さまざまな推しアニメの曲にしたり、球場に推しアニメの声優さんを呼んでイベントやコラボ企画を実現させたりしたい、それが僕の一番のモチベーションになっています!!」
-な、なるほど、例えば何かおすすめのアニメとかありま・・・
「あ、聞いてしまいますか?
例えば、今やっている春クールとかですとね。」
-は、春クール?
「ではではさっそく(注意 実際にはアニメタイトルをそのまましゃべっていますが、活字では直接的表現を避けて、なんとなく意味が通じそうな表現へ婉曲修正しております、2011年時点では伝わらないネタが多分に混ざっていますがご了承ください。)
「中二病でもタイムスリップ出来ちゃうと恋も出来る!」
「あの女性声優さんの死亡してるヒロイン伝説はここから始まった?」
「女性人気凄いのに、二期がと○る三期以上に長い期間かかったのは間違っているだろうか?」
それから・・・」
-すみません、もう大丈夫です、そ、それではファンの皆様に最後に一言お願いします。
「え~、まだまだまだしゃべり足りないのに。」
-時間がとんでもなく押しています。
「それでは皆さん、これからも僕は大活躍を見せると誓うので、アニメの布教活動にもお付き合いお願いしま・・・」
-はい、ありがとうございました。
その後、広報の方が試合中から段取りをつけていたスポーツニュースに生中継で出演する話が立ち消え、球団事務所に呼び出されたことは当たり前の出来事であった。
わざわざ会話を書き起こすまでもないので、箇条書きで記そう。
・滅茶苦茶偉い大人に怒られた。
・別の偉い大人に怒られた。
・そんなに偉くない大人にも怒られた。
・なんやかんやで、今シーズン、新人王レベルの活躍を見せたら、「登場曲を毎試合、別々のアニソンにして布教するぞ大作戦」だけなら考慮してくれる約束をとりつけた(注意 登場曲をいちいち変更する経費、偉い大人による権利関係の費用は自己負担)、ありがとう。
新人王レベルでこれなら、MVPレベルの活躍をすれば、それ以上の無茶も通るということだよね。
僕のモチベーションはこの日、さらに上がったのでした。