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異世界トラブル  作者: 海路希望
4章~冒険者養成所編~
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第85話(イルマ達VSスライムロード)

今回の話はタイトル通りにイルマ達VSスライムロードの話です。


では、異世界トラブルの続きをどうぞ!




「「「「スライムロードーッ!!後は僕(俺)(私)達が相手だッ!!」」」」


≪ピギィーーーーーッ!!≫


イルマ達がスライムロードに宣戦布告する。

それを見たナミノ教官は、「おおっ!よくあのスライムロードの突撃を止めれたな……って違う違う!」と自分にツッコミを入れた後に飛び出して来てスライムロードと正面から戦いを挑もうとしているイルマ達を止めようとする。



「お、おいお前らッ!!確かにお前らじゃないとスライムロードの魔力の守りを破れないだが……それでもお前らがスライムロードに正面から挑むのは無茶過ぎるッ!!」



「一旦後方に戻ってあの疑似融合魔法や合体技の溜め時間を討伐隊の皆に確保してもらえッ!」とナミノ教官はイルマ達にスライムロードとの正面からの戦闘を避けるように叫ぶ。


ナミノ教官の叫び声に対して兵士長や討伐隊の皆も、あのスライムロードからナミノ教官を助けに行こうと飛び出したイルマ達に静止の声を上げていたが、今度はそのスライムロードに正面から戦いを挑むイルマ達に静止の声を上げる。



「イルマ先輩達!!幾らなんでもあのナミノ教官でも勝てなかったスライムロードに4人がかりでも無茶だ!!」


「そうだ!お前らにはあの強烈な技を放てるよう俺達が時間を稼ぐから下がれ!!」


「お前らガキどもが俺達大人よりも無茶するな!!俺達でも時間稼ぎぐらいなら出来るからスライムロードに正面から挑む無茶なんて止めろ!」


「コイツら言う通りだ!今、イルマ達お前らが無茶してやられたら、我々討伐隊にはスライムロードを倒す手段が失われるのだぞッ!!分かったら下がれッ!これは命令だ!!」


イルマ達を何とか後方に下げようとイルマの後輩であるトルクや討伐隊の皆は時間稼ぎぐらいなら出来るから無茶をするなと声を上げ、兵士長もイルマ達に今イルマ達が無茶してスライムロードに敗れたら討伐隊はスライムロードを倒す手段が失われるのだぞとイルマ達に後方に下げるよう命令する。


そのナミノ教官や他の討伐隊の皆の静止の声や兵士長の後方に下がるようにとの命令を聞いたイルマ達は、4人で顔を見合わせた後その静止の声と命令を拒否する。そのイルマ達の反応に「何故だッ!?」とナミノ教官や討伐隊の皆はイルマ達が拒否する理由が分からず疑問の叫びを上げていた。



「何故だですか?そんなの決まっているじゃあないですか。スライムロードを確実に倒すためです!!」


「俺達以外だと、今のヘロヘロになってきてる討伐隊の皆ではコイツの守りを破ることが出来る奴がいねえしな!!」


「それに、私達がもしこの辺り一帯を吹き飛ばしたあの時の魔法や技を皆が時間を稼いでくれて放つことが出来ても、ナミノ教官との戦いのように動かれたら当たらないわよ!」


「………なら、体力が残り少ない討伐隊の皆には後方に控えてもらって私達が戦闘を行って、他の手段でスライムロードの守りを破れる攻撃を接近戦で行うことで当てる。そして、討伐隊の皆にはもし私達が敗れたら、私達との戦闘後に消耗したスライムロードの討伐をしてもらうのが一番確実にスライムロードを倒せる方法だと思う………」


『(そもそもイルマさん達には私がついている(憑いている)から負けませんけどねッ!!)』



討伐隊や兵士長達からの静止の声にイルマ達は、スライムロードから目を離さずに自分達がスライムロードと正面から戦う訳を話す。



「し、しかし!それでは君たちがスライムロードに敗れて命を落とす危険が………」


「そうだ馬鹿やろうッ!お前らだけでスライムロードと正面から戦いを挑むなんて命を失うリスクが高過ぎる!!」


「そ、そうだ!」「き、危険過ぎる!!」「あ、ああ、そうだぜ!幾らスライムロードを倒すためとはいえ命を捨てる真似をしなくてもッ!!」



自分達だけでスライムロードに挑み、もし敗れたらその後に消耗したスライムロードを倒すようにと言うイルマ達。そんなイルマ達の発言に、命を失うリスクが高過ぎるから止めるようにと兵士長とナミノ教官が声を上げ、討伐隊の皆も同じように声を上げる。



「兵士長、ナミノ教官それに皆………大丈夫です。そもそも()()はスライムロードに命を失う(負ける)つもりはありません!!」


「そうだぜ!俺達でスライムロードを倒すぜッ!!」


「幸いナミノ教官がアイツを大分弱らしてくれてるしね」


「………私達も無策で挑むじゃない。勝つ手段があるから」


「ッ!だが………」「お、お前ら…………」「「「「し、しかし…………」」」」



兵士長やナミノ教官に討伐隊の皆は、イルマ達が自分達だけでもスライムロードを倒すつもりの強気の言葉に、先程までイルマ達のことが心配で上げていた気持ちが弱くなっていって次第に口を閉じる。



『(そうですよ!それに皆さんには私も居ますから大丈夫ですよ!)』


「(そうだね。ミルンも僕らと一緒に戦ってくれ!)」


「(援護は頼んだぜミルン!)」


「(肝心な所でドジ踏むんじゃないわよミルン!)」


『(酷いッ!?こんな場面でドジを踏むなんてそんな真似しませんよメラさん!・・・・・・・・・デ、デモ、モシワタシがドジヲフンダラ…………ドウナリマス?)』


「(………もし、ミルンがドジを踏んだら?…………()()()()?)」


『(ヒッ!!ーーオシオキッ!?どんなオシオキをされるんですか私はッ!?オシオキが、シーラさんが怖いッ!?)』


「(…………私が怖い?………フ~ン。……ミルンはオシオキが希望?)」


『(嫌ですッ!!オシオキなんて希望する訳ないじゃないですかっ!!ってほら、そんなこと言っていたらスライムロードの方が先に動こうとしてますよ!!)』


「ッ!─────行くよ皆ッ!!」


「「「ッ!──おう(いくわよ)(倒す)ッ!!」」」


「「「「「「ッ!!ーーー(頼むから無事にスライムロードを倒してくれ!!)」」」」」」



討伐隊とイルマ達が話をしている内に、スライムロードの方がイルマ達に攻撃を仕掛けようと先に動き始める。それを察知したイルマ達は話を止め、イルマが戦う掛け声をメラ達に掛け、メラ達もイルマの掛け声に気合いを入れた声で返す。討伐隊の皆達は、スライムロードとイルマ達の戦いが始まってしまったこともあり、イルマ達を引き止めるのを諦めてイルマ達の勝利を祈る。



そしてイルマ達とスライムロードの戦いが始める。


──────────────────────────────────




イルマ達にもの凄い勢いで突撃していくスライムロード。


イルマ達はもの凄い勢いで突撃してくるスライムロードに散開して避けるイルマ達。


自分の突撃を散開して避けたイルマ達の誰を狙うか一瞬迷うスライムロード。


そのスライムロードの一瞬迷いの瞬間に今度は攻勢に出るイルマ達。


スライムロードに攻勢に出たイルマ達は、循環術をした上である技能を発動させる。

ある技能とは………固有技能ことだ。

実はイルマ達はスライムロードと戦う前にあることを決めていた。それは今まで固有技能の保持者であることを隠していたが、チユルの町を救う為に、自分達が1人の人間の命を見捨てた後悔を2度としないためにも、自分達の固有技能の制限を解禁して全力で発動する。(イルマは戦闘用の固有技能でない為、技能≪限界突破≫や職業技能≪職業連激≫等で能力値の強化だが)


循環術と固有技能を発動させたイルマ達は、その影響で先程までよりも闘気や魔力など力が膨れ上がる。


イルマ達の力がいきなり膨れ上がったことに討伐隊の皆は驚く。特に、イルマ達のことを知っているナミノ教官や同じクラスの皆やトルクの驚きは大きく、「な、何だ!?イルマ達の力がいきなり大きくなったぞ!」「何だあの力ッ!?」「イルマ先輩達あんな力を持っていたのか!?」「……アイツら隠し玉なんか持っていやがったのか。通りでスライムロードに勝つつもりな訳だ」とそれぞれの反応を見せる。


そして、イルマ達と戦いを始めたスライムロードは、イルマ達の誰を狙うか迷っていたに加えて、イルマ達の力がいきなり大きくなったことで驚きと脅威を感じてしまい身体の動きが少し止めてしまう。


そのスライムロードの様子にチャンスと思ってイルマ達各自は、ドンドンスライムロードに向かって技や魔法を放っていく。



ダンは、技能≪腕力強化≫など発動させて小規模だが無属性魔法と闘気の合わした"闘魔剣"を放つ。


メラは、技能≪魔力活性≫などで魔力を強化し、技能≪魔方陣作成≫を発動させて、ドンドン魔法を発動させては魔法陣を通して魔法の威力を高めて放つ。


シーラは、固有技能【不浄聖鈴】の効果を仲間の攻撃を援護したりして使ったり、自身でも風や水魔法を放つことで攻撃していく。


ミルンも木の魔法を使ってはスライムロードの動きを止めようとしてイルマ達の援護や時には魔法攻撃を放つ。


そして、イルマは闘気剣や各属性魔法を技能を使うことで効率的に放ち、時には職業技能を使った攻撃も加えていく。



身体の動きを誰を狙うかで迷い、イルマ達の力の増幅に驚きと脅威を感じて動きを止めてしまったスライムロードは、気付いた時にはイルマ達の強力な攻撃の数々が自身に向かって放たれてしまい回避が間に合わない。


瞬時にイルマ達の攻撃を回避が間に合わないと感じたスライムロードは、全力で魔力を放出させた上で身体をその場で回転させることでイルマ達の攻撃を弾く防御を行う。


迷いに固有技能を発動させるといったスライムロードの意表を突いた連続攻撃を弾かれたイルマ達。


固有技能を発動した全力の攻撃を、それも意表を突いた形で連続攻撃を仕掛けたのに防がれたことに驚くイルマ達だが、自分達の攻撃を防がれたイルマ達はその後直ぐに次の行動に出る。


攻撃を弾かれないように今度は威力もだが、魔法は魔法でも土魔法や氷魔法など質量攻撃をメラとシーラは放つ。


そしてダンは地面に向けて攻撃を放ち、地面を砕きそれをスライムロードにぶつける攻撃に出る。


ミルンも今度は木の魔法をスライムロードの動きを止める為に使うのではなくて、ぶつける形に木魔法を打撃攻撃として使っていく。


イルマは固有技能【メニュー】を使い、前に打撃攻撃が有効な相手の為に用意していた打撃武器をあるだけ取り出し、闘気や魔法を纏わして装備し、装備出来なかった物はスライムロードに投げてなど攻撃を加えていく。


イルマ達の攻撃を魔力放出と身体の回転で弾いたスライムロードは、次に打撃といった質量攻撃で攻めて来るイルマ達の攻撃を見て今度は同じ方法ではそれを弾いて防ぐことは出来ないと悟り回避を選ぶ。


そして、自分達の攻撃を回避していくスライムロードに攻撃を当てる為に何度回避されても攻撃ざ当たるまで何度も放っていく。


そんなスライムロードと善戦しているイルマ達の様子に兵士長やナミノ教官と討伐隊の皆は「………すげぇ」「いける!いけるぞ!!」「いけーッ!スライムロードを倒せッ!!──」「頑張れ~イルマ達~!!」「あれ?たまに誰が攻撃したか分からないやつがないか?」と姿が見せていないミルンの攻撃に、誰が放ったか分からないことを不思議に思いながらも戦いの前とは違って、今度は心配の声ではなくて喜びの声を上げていた。



そして


イルマ達は回避し続けるスライムロードに反撃を許さないように休まず、それでいて強力な一撃を何度も放ち続ける。

そんなイルマ達の攻撃を何度も回避していたスライムロードだったが、ついに回避出来ずに1つの攻撃を喰らう。1つの攻撃を喰らえば、そのことで回避行動に遅れを生じて他の攻撃も喰らい始める。



ドォンドォンッ!ガガガガガァーーッ!!


ダダダダダダーーーダーーンッ!!



イルマ達の質量攻撃を、今度は回転防御で防ぐことは出来ないまま喰らう。そのことでスライムロードは討伐隊の目の前に現れた時の逆戻りみたいにその身体が岩や氷に武器で生き埋め状態になる。



「フーーフーー。………こ、これならどうかしら?結構ダメージを喰らっている筈だけど……」


「ハァハァ…………だよな。てかこれであんましダメージを受けていなかったら不味いぞ……ハァハァ……俺達さっきまでの攻撃で大分力を消耗してしまったぞ」


「…………ウッ………ウ……こ、これだけの力を使い続けるのはしんどい。」


『………そうですね。妖精である私もあの魔力の守りを突破するだけの攻撃を続けて放つのはしんどいです………』


「大丈夫?皆今の間に少し休んで。スライムロードがあの中から出てくるまで僕が警戒しておくから」


「ハァハァ………い、イルマ、なんでお前はそんなに元気なんだよ?」


「そ、そうよ!な、何でイルマはそんなに力を消耗してないのよ…………」


「…………ッイルマは相変わらず。…イルマは体力もおかしい。…」


『………どんどんとイルマさんの力が人間離れしていきますね……』



ついにイルマ達は、回避行動を取り攻撃を避けていたスライムロードに攻撃を当てることに成功する。

しかし、スライムロードの魔力の守りを破る程の攻撃を当てるまで放ち続けていたイルマ達は魔力や体力など激しく消耗し、イルマを除いて肩で息をしていた。


そして、力を消耗したイルマ達はスライムロードに追撃せず、今の間に力や息を整えてはスライムロードが埋もれている方を警戒していた。


そんな時・・


ドックンッ!


「「「「ッ!?」」」」『ッ!?』


突然聞こえてきた心拍のような音と、それに合わして膨れ上がるスライムロードの魔力にイルマ達は驚く。



ドックンッ!ドックンッ! ドックンッ!ドックンッ!



────────ドッカァーーーンッ!!


イルマ達VSスライムロードの話は次回決着します。


イルマVSスライムロードの引き続きお楽しみ下さい。


そして、次回の話でイルマはある力をスライムロードを倒す為に使います。

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