第77話(スライムの発生の原因)
お待たせしました。
ちょっと忙しくて投稿が遅れてしまいました!(汗)
では、異世界トラブルの続きをどうぞ!
イルマ達から話を聞いて町中に現れたスライム達に怒り心頭のナミノ教官だったが、イルマ達の様子を見て少し落ち着きを取り戻す。何故なら、イルマ達はナミノ教官に自分達がしたことを話が出来て、心の傷が少しマシになったようでその証拠に、ナミノ教官に逃げ遅れた人を見捨てた話をした後と前ではイルマ達の様子が違う。
話をする前は早くスライムを討伐しないとっていった感じが、どうやってこの戦力でスライム達を討伐するかと考える余裕が見えたのである。
そんなイルマ達を見てナミノ教官も自分も改めて今ある戦力でスライム達を町の住民の安全を確保しながら討伐するか考えるのであった。
それからナミノ教官は、自分達が討伐作戦を考えている間の時間を無駄にしない為に、サザミにこの事を町の町長や兵士に伝えに行くことと他の教官やAクラスの3年生の生徒、【疾風の闘狼】【炎の剣士団】の冒険者をここに集めるように頼む。
ナミノ教官から頼まれたサザミは自分のせいでチユルの町に危険が高まったこともあり、ナミノ教官の言葉を聞いた瞬間に全力で走っては言われた人達を集めに行った。
◆◇◆
それからナミノ教官やイルマ達は、サザミが人を集めに行っている間スライム討伐作戦を考えていたが戦力が足りないこともあり、作戦処か討伐の目処も立たない様子で、クラスの生徒や2年生や1年生、町に残っているCランク以下の冒険者達も駆り出すことを検討し作戦を考えていた。
「この際、戦力は少しでも多い方がいいです。多少クラスの生徒達よりも実力が劣る3年生のBクラスの生徒も戦力に入れましょう!」
「確かに。3年生のクラスの生徒達なら今まで鍛えてきたこともあるから雑魚払い位なら問題なく出来るな。」
「それなら戦力がプラス20名追加ね!」
「でも、それでも戦力がまだまだ足りない………。」
「ああ。町の兵士も合わせてもまだ足りない……。」
「……そうだね。まだ足りないよ。」
「……ならどうするのよ?」
「……他に戦力として出せそうな所は……。」
戦力が足りないこともありイルマ達とナミノ教官は、多少実力がAクラスよりも劣るBクラスの生徒達も雑魚払いの戦力として駆り出すことを決める。
しかし、それでも戦力が足りなく、イルマ達とナミノ教官は他にも戦力として駆り出すことが出来る人がいないかを考える。
「…………やっぱり2年生や1年生達もスライムとの戦闘に出せないのか?」
「駄目だ。お前達や3年生達とは違って、2年生や1年生達では実力と経験がそこまでない。俺達がフォローする体で無理に出しても、もし現場ではぐれたり、スライムロードが出現したりなど不足の事態に対応する実力や経験が無いから危険過ぎる。……せめてジェネラルスライムがいなければ、スライムの数や、危険な亜種の存在がいても何とかなるだろうと思って戦力に入れてもよかったが………」
「でもナミノ教官。それでも1年生や2年生の生徒達、Cランク以下の冒険者の中で特別優秀な生徒や戦闘能力がランクよりも高い冒険者、魔物との戦闘経験が豊富な生徒や冒険者なら駄目でしょうか?例えば………2年生のトルクさんなら実力は充分に有ると思いますが?それと、町の住民の避難活動の手伝いやその護衛なら他の生徒やCランク以下の冒険者の皆さんでも出来ると思います。」
イルマは、貴族として元々の実力が同年代の生徒達よりも高く、去年から訓練に付き合っていた後輩のトルクの実力を思い出し、トルクさんの実力なら充分に戦力になると思い、他にもその様な生徒や冒険者がいるなら戦力に入れてもいいのでは?それと、それ以外の他の1年生や2年生、Cランク以下の冒険者でも避難活動や避難する人の護衛に回すことなら出来るのでは?とナミノ教官に進言する。
「…………アリだな。…………よし。その様な生徒や冒険者は特別に討伐の戦力に組み込んで、他の生徒達は町の住民の避難活動やその護衛に回すことで町の住民の安全とスライム討伐の戦力増加の手でいくぞ!」
「ハァッ……ハァッ……お待たせしましたーー!この事を町長と兵士の方々に伝え、ナミノ教官に言われた方達を集めて来ました!!」
ハァッ……ハァッ…………
イルマ達とナミノ教官が町の住民の安全と討伐作戦の戦力を少しでも高める話し合いがついた頃にサザミがこの事を町長と兵士に伝え、ナミノ教官に頼まれた人を集めてから戻って来た。
「来たか。悪いがサザミ、頼みたいことが増えた。今から言う奴らをもう一度走って呼んで来てくれ。」
「ハァッ……ハァッ………えっ!?あ、はい。ハァッ…ハァ…分かりました。もう一度走って集めて来ます。今度は誰を集めて来たらよいでしょうか?」
「今度は……………………」
ナミノ教官がサザミに今度は誰を呼びに行くかを伝えている間に、呼ばれた中にいた他の教官に何が起きているのかをイルマ達が説明していた。
イルマ達から事態の説明を聞いた教官やそれを横で聞いていた生徒と冒険者達も今の事態について驚愕していた。
まさか、町中に魔物が出現し、それがジェネラルスライムや大量のスライム、危険な亜種もいて、しかもスライムロードが出現や発生する可能性が有るというのだから。
イルマ達から事態の説明を聞いた教官や生徒、冒険者達もこれからどうするのだと聞いてくるが、その説明はサザミに頼み事を頼み終わったナミノ教官が引き継いで話をする。
後から集まった者達は、ナミノ教官の話の内容に納得する。
そして、サザミが他のメンバーである生徒達を集め終わった後に町の兵士達と合流し、スライムの討伐を始めようとした時に養成所内のイルマ達が集まっている部屋に1人の人物が入室してきた。
「ナミノ。」
「……お前忙しい筈だろ?、どうしてお前が此処に?」
入室してきたのは商人ギルドの副ギルドマスターであるターナであった。ナミノ教官は、ターナがこのタイミングで来たことを疑問に思い、自分に声を掛けてきたターナにどうしたと返事する。
「勿論私は忙しさ。今回此処に来たのは用事が有って来たに決まっているだろ?」
「用事だと?」
ターナの言葉に訝しがるナミノ教官。
「そうだ。私の用事は、町中に現れたスライムの件についてだ。」
「ッ!?…………何でお前がそのことを知ってるんだ?」
ターナがスライムの件を知っていることに反応して何故知っているのかと問いただすナミノ教官。
「お前……私はこの町の商人ギルドの副ギルドマスターだぞ?商人を嘗めるな。この町で起きたことなら誰よりも早くにこの耳に入ってくるさ。それに町にはイルマ君達が張ったであろう結界があるから、その中で、何者かが戦闘か暴れているじゃないかもしくは結界で閉じ込めている位なら私以外の人間も想像がつくぞ?」
そんなターナの言葉に、イルマ達が張った結界のことを思い出したナミノ教官は、確かにあんな結界が町中に張られていたら誰でも結界という物から戦闘が行われているか暴れている何かがあることは誰でも分かることだと気付く。
イルマ達も、ターナの言葉にナミノ教官と同様なことを思い、それでも結界の中にスライムがいることを知っている商人の耳の早さに畏れを抱く。
「まぁ今回私が養成所に来たのは、それとは別件で今回の件を知り、今回のスライムの件に繋がる問題だと判明したから、それを報告するために足を運んだ訳だが………」
「今回のスライムの件に繋がる問題だと?それは何だ?」
「なら情報料をっと言いたい所だが、今回は無しでいい。町の住民の安全が第一の上に今回はそんなことが出来る立場じゃあないからな」
「ケチなお前にしては珍しいな?それと出来る立場じゃあないだと?」
「ああ。情報料については仕方ないことだ。お金を貰える立場じゃあないことが関係なく今回の件で町の住民の安全が損なわれると商売に影響してこちらも商売上がったりになるからな」
「それもそうだ。……そろそろ本題の話を聞かせろ。情報料が貰える立場じゃあないことが関係した話なんだろ」
「そうだな。………話は3日前になるが、この町の人間じゃない物が勝手に物を売っていた所をウチのギルドの者が押さえた話が私に報告に上がってきた。」
「その事が何だ?不審者が勝手にこの町で商売していることと今回のことと何の関係がある?」
ナミノ教官は、ターナの話を聞いてもその話が今回のスライムの件や商人ギルドが情報料を貰える立場じゃあないことに繋がらず疑問に思う。
「その者が売っていた品が問題なんだ。………その者が売っていた品を我々が調べるとその品が危険な物であることが分かった。」
「何だ?」
「………そして、それが今回のスライムの件と関係があり、その危険な品の正体が…………それは……」
「それは?」
「………"魔薬水"だ。」
「な、何だとッ!?」
「「「ま、"魔薬水"ッ!!??」」」
「この町であの"魔薬水"が売られていただとーッ!?」
ターナから魔薬水の言葉を聞いたナミノ教官、その場に居た教官や冒険者の中で魔薬水のことを知っている者達が、魔薬水が売られていた事実に辺りに響く程の驚愕の声を上げるのであった。
次回の投稿は本日中にします。