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異世界トラブル  作者: 海路希望
4章~冒険者養成所編~
78/146

第69話(貴族とのトラブル3)

今年終わるまで投稿がギリギリ間に合いました!!


目を痛めてしまい投稿が出来てなくてすみませんでした。


それではお待たせしましたが、異世界トラブルの続きをどうぞ!

そして、皆さんよいお年を!!来年もまた異世界トラブルでお逢いしましょう!!




貴族であるトルクとのトラブルに飛び込んだイルマ。

ナミノ教官に詳しく話をすることが終わったイルマは、今回の件の反省と後悔をしながらも、メラ達に謝ることと今後について話をしようと思い、メラ達がいるであろう寮に向かっていた。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ちょっとイルマ!あんた何で自分からトラブルの中に飛び込んだりするのよ!!」


「今までの努力が台無し……」


「確かによ。……まぁ気持ちは分かるけどな?」


「ごめん。皆を巻き込んでしまって………」


『まぁまぁ、皆さん。イルマさんが彼処でトラブルの中に飛び込まなければ事態がもっと大きくなって、怪我人が出たりしたかもしれない状況だったですし。』


「そうね。でも、だからっと言って、勝手にトラブルの中に飛び込んで皆をトラブルに巻き込んでしまったことは悪いことよ!!」


「メラの言う通り。」


「……ごもっともです。」


『そ、それは確かにですけど~……でも、イルマさんも反省してるかと……』


「それはしてないと論外なことよ!」


「反省もしてなければシメル。」


「……駄目だイルマ。メラ達の言うことの方が正しい。庇えねえ。」


「いや、ダンは悪くないよ。悪いのはメラやシーラの言う通り僕だから。」



日が暮れる頃に寮に帰ったイルマは、メラ達から折角貴族とトラブルにならないように避けていた努力を台無しにした今回のイルマの行動について怒られていた。

イルマはメラ達に悪いことをした自覚があるので言い訳せずに謝る。そんなイルマにメラ達は過ぎたこともあり、今後どうするかが重要なこともあり怒りを静める。



「………で、これからどうするのよ?貴族とトラブルったからには何か手を打たないと不味いじゃない?」


「………カガリ先輩に相談する?」


「そうだな、先輩も力を貸してくれると言っていたしな。……そういえばイルマ、ナミノ教官の方は何て言っていたんだよ?」


「そうだね。とりあえず力を貸して貰うかは別で、カガリ先輩に一度話をしておこう。ダン、ナミノ教官は今回の件では余り力になってくれないかも。あの後、別室で話をした後全員に注意だけで終わったからね。」


「何だよ教官。何かあれば力を貸してくれるって言っていたのによ~~」


「仕方ないじゃない。教官も立場もあるし、相手が貴族だと貸せる力にも限度があるわ。」


「……まだ何も力を貸してくれないと決まった訳じゃあ……ない。今は、何も出来ないだけで、……教官も何か手を考えているかもしれない。」


「シーラの言う通りかもね。……それに今回の件は、僕らが悪いことをしたんじゃないし、最悪何とかなると思うよ?」


「……誰かさんが勝手にトラブルに飛び込んで皆をトラブルに巻き込んだのだから、最悪にならないように積極的に動いてくれるだと思うしねぇ~」


「うっ!!……ハイ。ガンバッテナントカシマス。」


『(この中で一番強いイルマさんがボコボコだ。人間って悪いことをしたらどんなに強くてもこうなるんだ。)』



これからの行動について話をしていると、イルマはメラから何とかするように動くのでしょうね?と圧力を受ける。その光景を見てミルンは、魔物や動物など自然には無い人と人の力関係について学び、人間について1つ詳しくなるのである。


これからの行動についての話が脱線していたので、シーラが話を元の流れに戻す。



「……結局はこれからどうするの?」


「そうね、話が脱線してたわ。とりあえずは、カガリ先輩に今回の話を相談してからその結果で判断したらいいんじゃない?」


「それだとナミノ教官には相談しなくてもいいのかよ?」


「ダン、メラはそれも含めて、カガリ先輩と話を相談した結果で判断しようと言っているんだよ。……うん。メラの言う通りで良いと思う。とりあえず、今日はもう遅いから休もう。こんな時間に先輩のとこに行くのも先輩に悪いしね。」


「そういうことか。……了解だぜ!じゃあ今日はもう休んで明日からこれからについての行動を開始するか!!」


「そうね。色々有って疲れたわけだし、行動は明日からね。」


「……了解。……なら、明日の朝から集まって行動を開始。……お休み。」


『皆さんお休みなさい!明日からも頑張って下さい!』


「おう。ミルンもお休み!」


「ミルンもね。」


「皆、お休み。明日からも宜しく。」



これからについての行動の話が纏まったイルマ達は、日が暮れたことと疲れたこともあり、今日は解散しては休み、明日の朝から集まって行動することになった。

そして、皆はお休みと言って各自の部屋に行く。そんな中イルマは、ミルンに貴族の動向を探って欲しいとお願い事をする。イルマからお願いされたミルンは、そのお願いを聞いて了承し、取り憑いているイルマから離れて行動することになる。



「ごめんミルン。じゃあお願い宜しく。でも、気をつけて!無理はしなくてもいいから!お願いした僕が言うのは何だけど、慎重に。落ち着いて、無理しないでね!………本当に気をつけてね?」


『大丈夫ですよ!心配性だな~イルマさんは。じゃあこの事は私に任してイルマさんは明日に備えてもう休んで下さいね?』


「(頼んだ本人が言うのもおかしいけど、本当に大丈夫かなぁ~?一応、この類いの頼みは<荷物捜索>で出来ているし大丈夫と思うけど……心配だな~。でも、これからのことを考えると貴族の動向は把握しておきたいし、う~ん、板挟みの気持ちってこういうことを言うんだろうな。)……ミルン頼んだよ。皆を貴族の手から守る為に必要なことだから。……ドジが心配だけど。」



そして、イルマはこれからの為に貴族の動向を知る為にミルンに調査を頼み、自分は明日に備えて休むのであった。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



次の日、身体を休めたイルマ達は、朝から昨日話していた通りに朝から集まり、カガリに今回の件を相談する為にカガリがいるであろう研究室に向かって行っていた。


研究室に到着したイルマ達。

幸いにも、研究室にカガリは居て、安心したイルマ達は早速カガリに今回の件を相談する。


カガリは、朝から研究室に来たイルマ達に驚くも、イルマ達から話を聞いてイルマ達の行動に納得する。


1通りイルマ達の話を聞いたカガリは、どうするかと考える為に口を閉ざして手を組み下を向いて考え込む。

イルマ達も自分達のことで真剣に考えてくれているそんなカガリの邪魔をしない為に口を閉ざしてカガリからの言葉を待つのである。


イルマ達の話を聞いて暫くどうするかと考えていたカガリは、考えが纏まったのか顔を上げてイルマ達を見る。



「結論から言うと、アタシが口を出して解決は出来る。」


「「「「ッ!!」」」」


「でも、今回の件で【バルセノナ・ド・トルク】をあんた達から手を退かせるのは簡単だけど、根本的な問題の解決はアタシには出来ない。」


「ッ!?どういうことですかそれは!!」


「……詳しく説明が欲しいです。」


「先輩の力で解決出来ない根本的な問題って何だ?」


「…………………………。」



カガリからの、貴族の手をイルマ達から退かせれるが根本的な問題が解決出来ない言葉に、意味が分からずカガリにどういう意味なことかと質問するメラ達。カガリに質問するメラ達とは違いイルマは、黙ってカガリの言葉を聞いては頭の中で考えていた。



「た。アタシが【バルセノナ・ド・トルク】に話をつけて解決することが出来るのは、今回の件であんた達から手を出そうと考えていた場合に手を退かせることだけだよ。」


「それは、今後も同じ様をさせないことは出来ないという意味ですか?」


「そうさね。あくまでも相手は貴族で、別に規則を破っている訳ではないし、あんた達に手をまだ出した訳でも無いからね。アタシから言えるのは現状、あんた達に手を出すなってことだけだよ。……多分、あんたらの担当教官もそれが分かっているから、今の段階では注意だけしかしてないんじゃあないかな?」



カガリの言葉に、今回の件でカガリ先輩の力を借りて自分達はら貴族であるトルクからのトラブルを避けることは出来るが、他の生徒や他のことは現状の段階では、何も出来ないことが分かった。


イルマ達は、自分達だけがトルクからのトラブルを避けることは嫌であり、その為に他の手段が無いか考える。



「まぁ、アタシが口を出せばトルクって貴族も今よりは大人しくなるさ。」


「………………先輩。トルクさんとのトラブルに力を貸して貰うことですか、…………別の形で力を貸して欲しいのですが。」


「うん?なんだいイルマ?別の形?」


「はい。」


「?何よイルマ。カガリ先輩に別の形で力を貸して欲しいってどういうことよ?」


「そうだぜイルマ。何か思いついたのかよ?」


「…………どんな作戦?」



「それは……………」



先程から1人考えていたイルマは、現状のカガリからの自分達だけが、トルクとのトラブルを避けることが出来る話から、根本的に問題を解決する為に別の形でカガリの力を貸して貰おうとカガリに話掛ける。



「…………なるほどね。いいね。アタシはそっちの方が好きだね。イルマ!別にアタシはあんたが言うその方法でかまわないよ!」


「そうね!私もその方がスッキリするわ!」


「そうだな!俺もイルマの言う方法の方がごちゃごちゃしてなくて解りやすいぜ。」


「……此処は冒険者を養成する所。冒険者らしい解決方法。」


「後は、ナミノ教官に今回の作戦の許可を取れるかと、トルクさんがそれまでに何か行動に移さないかだけが問題だね。(その事は、今ミルンに様子を窺いに行ってもらっているから、ミルンが戻って来たら話を聞いてみるよ。)」


「(用意がいいわね。)」「(問題は、トルクの出方か。)」「(それとミルンがドジを踏んでないかも心配。)」


「「「「(それだね。)」」」」


「?まあ、イルマの方法を取るにしてもトルクが何か行動に移したら面倒だから、アタシは早速準備に動くよ?いいねイルマ?」


「あっはい。カガリ先輩は、僕の作戦が出来るように準備をお願いします。僕らの方は、ナミノ教官に今回の作戦について話をつけることと何とかそれまでに他の問題が起きないように動きます。カガリ先輩の方が準備が出来たら連絡を下さい。」


「分かったよ。」


「皆もそういうことでお願い。」


「分かったぜ!」「了解よ!」「了解。」


「よし。なら作戦開始だね。」


「「「オォー!」」」「任せな!」



イルマ達とカガリは、イルマの作戦で動くことになり、カガリは準備に。イルマ達はミルンが戻り次第トルクのこれからの動向を聞いては、他の問題が起きないように動くのであった。



そして、それから直ぐにミルンがイルマ達の元に戻り、イルマ達にトルクの動向を伝えるのであった。


案の上、イルマの心配通りにトルクは、イルマ達や他の生徒に今回の件に対して、自分に従う男達を使って脅しや何人かの教官に自分の味方になるように話をしようとしていたとのこと。

その為ミルンは、妖精の力を使って、トルク達の行動の妨害をしてからイルマ達の元に戻ってきたとのこと。そして、今回は珍しくドジを踏んでいないことを強くアピールするのであった。


そんなミルンの行動にお礼を言うイルマ達。(珍しくミルンがドジを踏んでいない幸運にも感謝するイルマ達)


そんなミルンの行動のお陰で、トルクはまだ行動を移せてないことを知る。そしてイルマ達は、ミルンから聞いたトルクの行動についてとこれから自分達がすることについてナミノ教官に許可を貰いに教官室に向かうのであった。


そして、教官室に着いたイルマ達は、ナミノ教官に今回考えた作戦とトルクの動向について説明する。ナミノ教官は、イルマの作戦やトルクの行動についてよりも、カガリという貴族との繋がりをいつの間にか手に入れていることに呆れた様子を見せる。



イルマ達から話を全て聞いたナミノ教官は、イルマ達の作戦を許可し、それまでトルクの動向を注意しては危害を加えるような動向があれば止めるとイルマ達に約束する。



「悪いな。幾ら俺でも何も規則を破っていない貴族が相手だとそこまで力が無くてな。」



ナミノ教官は、イルマ達に俺の力が足りないばかりにお前達が苦労させてしまってと謝罪する。



「いえ、元々僕達の問題ですから。それにナミノ教官は、トルクさん達が変なことをしたら止めてくれるじゃあないんですか?」


「それは勿論だ。そこは俺に任せろ。」


「なら安心です。では、僕達はカガリ先輩の準備終了したら直ぐに行動しますのでその時は宜しくお願いします。」


「ああ、分かった。今回もお前達の力で俺をビックリさせてくれ!」



勿論いい意味でな!とナミノ教官はイルマ達に激励の言葉を伝える。


ナミノ教官からの言葉に頷くイルマ達。

そしてイルマ達は、カガリにナミノ教官から作戦の許可を貰ったことを伝える為と作戦の準備を手伝う為に、教官室を退室してから再びカガリの所に戻るのであった。




次回で、貴族とのトラブルと養成所2年生篇は終了予定です!


では、また来年。

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[一言] 無理矢理な貴族登場にトラブルって何を謝る?意味不明だけど。
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