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異世界トラブル  作者: 海路希望
4章~冒険者養成所編~
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第51話(クラス分けと新しい教官)

今回はクラス分けの話になります。


では、異世界トラブル続きをどうぞ!




冒険者養成所に入学して早々、3ヶ月後にクラス分けに向けて、成長して優秀なクラスに入らなければいけなくなったイルマ達。そして、クラス分けに関係なく新入生達の授業内容の基本とが、1年間は肉体作りが主になるとのことだ。


実際、あれから授業の内容はナミノ教官の指導の元、1からの肉体作りを行っていた。


持久走や足場が悪いとこで走り込みで体力と脚の強化。


自然の大岩を持って運ぶことで自然な筋力作り。


柔軟で身体を柔らかくして怪我をしにくい身体に。


張った縄の上を歩いてバランス感覚を鍛えたりと様々な肉体作りを行っていた。


そんな肉体作りを適度にかつ限界までを週5のペースで行うことは試験を合格してきた新入生達にはかなりキツい様子だ。


最初の方は余裕を見せていた新入生達。元々冒険者養成所に合格してきた新入生達だ、大分肉体作りをしっかりしていた者もいた。しかし、そんな者達でも、ナミノ教官からしたらまだまだとのこと。


中には間違った肉体作りをしていた者もおり、そんな者は半ば泣きながら必死に遅れを取り戻すように肉体作りを1からし直していた。そして、そんなことをしていたら冒険者養成所に入ってから1ヶ月が過ぎていた。



・・・




そんな中イルマ達はというとーー


授業の合間の休憩時間。



「ダン、闘気の使い方だが………」


「あ?この闘気の使い方だとしたら先ずは……」


「ねぇシーラ、回復魔法について何だけど……」


「……何?回復魔法?」


「此処を集中して使えば回復魔法の効果が高まらないかしら?」


「………なるほど。それなら……」


「メラさん。使える魔法についてなんですけど一体幾つ程魔法を使えるのですか?……私は、火と風と水の3種類の合計20程何ですけど。」


「そうね。……え~っと、火と風と水と土の基本属性全てでしょ?それと~付加魔法を加えて合計35個程かしら?」


「ッ!?基本属性全ての魔法に35個も魔法がッ!?っメラさんは凄いですね!!」


「そうよ!でも、まだまだ凄くなるわよ私は!!」


「イルマ、今度一緒に訓練を取り組まないか?」


「良いね。いつもと違う人と訓練は刺激になるから此方も助かるよ。」


「なら今度するときに声を掛けてくれよ?」


「わかったよ。」



イルマ達は、試験の時に戦ったこともあり、マルクス達と交流を深めていた。他にも養成所内にある資料室で知識を蓄えたり、訓練場を覗いて技や魔法の見取り稽古したり、休みには訓練を欠かさず行うことで更なる成長を遂げようと励んでいた。



そして、イルマ達が冒険者養成所に入学してあっという間に期日の3ヶ月が経過したのであった。



・・・



何時もの教室で集まったイルマ達やマルクス達と新入生達。

今日が、期限の日と言われて必死に肉体作りや授業に取り組んできたこともあり、全員が緊張しているのか教室の中は静かだ。


そんな中、イルマ達はというと、……



「(俺達ならいけるだろ?なあ!メラもそう思うだろ?)」


「(当たり前じゃない!試験の時も言ったけど、誰にも負けるつもりは無いわよ私。)」


「(………ドーンとこい。)」


『(そうですよ!!皆さんなら大丈夫ですよ!!)』


「(ははは、頼もしいね皆。)」


ミルンの念話で結果発表についての意気込みを話していた。


「(おいおいもっと気合いを入れてくれよイルマ(リーダー)!!)」


「(そうよ!!あんた(リーダー)がピシッとしてくれないと!!)」


「(……イルマ(リーダー)。)」


「(………このままAクラスになってドンドン強くなってやるぞ!!)」


「「「『(おーう!)』」」」



イルマ達がそうしていると、教室にナミノ教官が入ってきた。

その事に教室内の緊張は更に高まる。


ゴクリッ


「……今日は前にも言っていたクラス分けの発表だ。現時点の成績、成長や見込みがある奴がAクラスになる。そして、今のグループ内で誰かAクラスに、Bクラスになることもあり得る話だ。」


「「「「「…………。」」」」」


「後、結果の発表の前に1人紹介したい人物がいる。」


「「「「「???」」」」」


「入って来てくれ。」



ナミノ教官の言葉に、急にクラス分けの発表の前のこの時に紹介したい人物とは誰かと皆頭を傾げる。


(……今のタイミングで紹介する人物?……だとすればクラスを分けるから教官も増えるということかな?)


イルマは、このタイミングでの紹介にクラス分けについてと予想する。そして、ナミノ教官の言葉に1人の人間が教室の中に入って来た。



「はぁ~~……ど~も。」


「(コイツはこんな時でもシャキとしない奴だな)はぁ~、……紹介する、この男はクラスを分けた時にBクラスを担当することになるサナミだ。おいサナミ!コイツらに挨拶ぐらいしっかりしろ!」


「はぁ~~メンドクサイ(分かりましたよ)え~~勝手に先輩が自己紹介してくれてもいいのに(名前はサナミ。元Bランク冒険者だ、以上。)」


「おい、建前と本音が逆になっているぞ!……はぁ~~、仕方ない……コイツの代わりに俺が自己紹介する、皆コイツは元Bランク冒険者だったが、こんな面倒くさがりでな、ある程度お金を稼いだら引退したんで俺が無理やり引っ張り出したんだ。……分かる皆の気持ちは分かるが!、一応こんな感じでもコイツの腕だけは確かだ。腕はな。」


「「「「「(大丈夫なんだろうか?凄く心配だ!)」」」」」


「(っと思っているんだろうな、それには俺も同意だ。………何か不安が増してきたな~~はぁーー。)」


「(何か物凄く個性的な教官が来たな~~)」

「(おいおい、やる気あるのかコイツ?これはぜってぇーAクラスにならないといけねぇぜ!!)」

「(こんな担当教官はごめんだわ!クラスになる人が可哀想よ!!)」

「(………(無視))」

『(眠そうで、サボりそうな御方ですね!)』



教室に入って来たBクラスになる新しい教官の眠たそうな態度で自己紹介も他の人に任せる様子を見ていた生徒達は、Bクラスになると担当教官になることから凄く心配になっていた。


ナミノ教官も知っていたが、サナミの態度とその様子を見た生徒達の反応を見て頭を痛そうにしている。

当本人のサナミは、教室の状態を見てもまだ眠たそうにしていた。(……ちょっと寝ている気もするが)


ナミノ教官は、頭を痛そうにしながらも生徒達に最悪俺もBクラスのことはフォローに入るからと伝え、ナミノ教官の言葉に生徒達は少しホッとする。


そして、ナミノ教官は生徒達にクラス分けの発表をするぞ?と声を掛ける。


生徒達も先程とは違い、クラス分けの発表に緊張した様子でナミノ教官の発表を待つ。ナミノの教官は、その様子を見てから手元にある用紙を見ながらクラス分けの発表を行っていく。

(この時サナミ教官は、やることがないこともあり、完全に寝ていた。その様子にナミノ教官は、額に怒りマークを浮かべて後で話だ!と思いながらも今は無視して話を進める。)



「Aクラスになる20名を発表する。」


「ダブチ、ガイ、カリン、ソフミ、トイ、マルクス、ダイ、キナリ、アーラ、………」


「(おっ!!マルクス達もクラスか。教官!早く俺達の名前も呼んでくれよ!!)」


「(キナリなんてAクラスになれて嬉しいの余りガッツポーズを取っているわ。)」


「(………早く名前を呼んで。)」


「(こういう時は、何回しても緊張するな~、前世の時も、受験や面談の時緊張したな~………あ~早く名前を呼んで欲しい!)」



生徒達は、教官の発表に自分の名前が呼ばれることを必死に祈っていた。既に名前を呼ばれた者はホッとした様子だ。


そんな中、イルマ達は仲が良いマルクス達がAクラスになれたことに喜ぶ。そして、まだ呼ばれない自分の名前に、Aクラスになれる自信が有ってもドキドキしていた。



「……ギラ、イルマ、メラ、シーラ、……最後の1名に……」


「(やったわ!!Aクラスよ!!)」


「(………!)」グッ!

拳を握る。


「(よし!……でも、まだダンの名前が呼ばれていないぞ!?後1名しかない、頼むぞ!!ダン、その1名に滑り込んでくれ!!)」


教官に名前を呼ばれたイルマとメラとシーラ。

3人は、名前を呼ばれたことに喜ぶが、まだダンだけが名前を呼ばれていなかった。そして、定員の数が残り1名であり、その1名に選ばれるように祈る。名前を呼ばれてない生徒達も名前を呼ばれるように祈っていた。そして、まだ名前を呼ばれていないダンは……



「(頼むぞ教官!!仲間の中で俺だけBクラスは嫌だ!頼む!後1名に俺の名前を呼んでくれ!!)」


両手を合わせて必死に教官に祈っていた。そして、……



「最後の1名は、………ダン!この20名がAクラスだ!名前を呼ばれた20名は、入学してから成績や成長、見込みをこの3ヶ月間の間に私に見せてくれたから選んだ。し・か・し!この結果に甘んじていては直ぐにBクラス行きになるぞ!精進を怠るな!!」


「「「「「はい!!」」」」」


「そして、名前を呼ばれてなかった者達は、Bクラスだ。だが、あくまでも今はということだ。この結果が不服ならAクラスの奴らよりも努力してAクラスの席を勝ち取れ!!此処ではそれが許される。君たちが優秀な冒険者にすることが俺達の仕事だ!だから俺達を利用したい奴は結構!存分に利用しろ!だが、汚い真似は許さん!!それで今は上に行けても将来が無いからな。わかったな!!」


「「「「「ばい!!」」」」」



名前を呼ばれたなかった者達は、教官の言葉に悔しそうに、もしくは泣きながら大きな声で返事をする。


その様子にナミノは、満足な様子で見ていた。


「では、クラスになった諸君は今からクラスが別になったので別の場所に移動するぞ。………おい起きろサナミ!!……お前はこのBクラスの奴を頼むぞ!!」


「ウ~~ン?………分かりましたよ先輩。皆~俺についてこ~い。」


「だ・か・ら!Bクラスは此処で授業するだよ!!……大丈夫か本当に……(後で確認しに来よう絶対に!)」


「「「「「………」」」」」


サナミ教官の様子に不安そうなクラスの生徒達。


ナミノは、サナミの様子に不安そうにしながらもAクラスになった者達を新しい教室に案内するのであった。(絶対に後で様子を見に来よう!!と思いながら移動するのであった)


次回からはマルクス達以外の生徒も名前以外で登場します。

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