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異世界トラブル  作者: 海路希望
4章~冒険者養成所編~
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第45話(チユルの町に到着・冒険者養成所の光景)

今回は、試験はまだです。

チユルの町と冒険者養成所の光景を少し描きました。


では、異世界トラブル続きをどうぞ!



イルマ達はポルカ村から馬車で出発し、チユルの町に向かう。

ポルカ村からチユルの町にまでは、馬車だと10日間程掛かる道のりなので、途中何度かポルカ村より小さな村や馬車の中で寝泊まりしたイルマ達。


そして、ポルカ村を出発した10日後イルマ達は無事にチユルの町に到着したのであった。







「おぉー!?此処がチユルの町かぁ~、ポルカ村より大きいし、石の壁で町が覆われているぜ!」


「確かに大きい。石の壁でポルカ村の木の柵より丈夫な守りになっている。それに見張り台に見張りや門の所に門番もいる。」


「ダン、シーラ。そんなことよりも私は早く町に入って一度休みたいわ。流石に10日間の道のりは長くて疲れたわ……」


「メラもう少しの辛抱だぜ?ほら、彼処の門の所に門番がいるだろ?彼処の列に並んで、門番に話してからじゃないと町には入れないぞ。」



馬車からチユルの町を見たイルマ達は、町全体を石の壁が囲んでいた。その壁の上部に所々見張り台らしき物があり、見張り台には人が2人ずつ立って周りを見渡していた。そんなチユルの町は、石の壁や見張りがいたり等、イルマ達の村であるポルカ村より遥かに防衛力がある造りになっていた。


イルマ達を乗せた馬車は、チユルの町に入るための門がある場所に向かって進み出す。其処にはイルマ達と同じく町に入るために並んでいる馬車や歩いている人達がいた。


イルマ達の馬車を御者をしてくれた若い男性が、早く町に入りたがっているメラにまだ町には入れないぞ~と伝えると、メラは嘘~とガックリ頭を下に落とす。


そんな皆の様子の中、イルマは転生してから初めて見た町にテンションが上がっていた。



「(うぉーー!!ファンタジーであるあるの町だー!!転生してからは村で過ごしてきたけど、ファンタジーって言ったら定番の町は初めて来たぞ~!チユルの町の中はどうなっているんだ!?早く町の中に入りたい!!)テルさん!町に入れるまで後どれくらい掛かるのですか!?」


「(イルマさんテンション高いですね~……私も町の中に入れるのは楽しみですけどね。)」



ミルンは、イルマに取り憑いていることからイルマのテンションの高さを感じながら、ミルン自身もチユルの町に入れることに楽しみを覚えていた。


イルマは、そんなミルンの様子に早く町に入りたい気持ちとテンションが高くなったこともあり気づかず。そしてイルマは、御者のテルに列に並んで門番と話して町に入るまでどれくらい時間が掛かるのかと質問する。


イルマの質問にイルマと同じ気持ちのダンとシーラ、特に早く町に入って休みたいメラは、御者のテルの返答に耳を傾ける。



「そうだなぁ~……これぐらいの列なら後、1時間位で町に入れると思うぞ。」



御者のテルは、チユルの町に入る為に並んでいる列の長さを見ながらイルマの質問に答える。

テルの予想を聞いたイルマ達は、それぞれ違う反応を見せる。


イルマは「後1時間かぁ~♪」とワクワクした様子で


ダンとシーラは、「後1時間の間にどうする?」と話し合い


メラは「後1時間も待たないといけないの~」と項垂れる



そして、待つこと1時間後……



「やっと、町に入れたわーー!!」


「長かったなぁ~、おぉ!これがチユルの町の中かぁ~。」


「ポルカ村より発展していて人が多い。」


「(これが異世界の町の中!?おぉ!町のメイン道路は、広くて屋台が並んでいる!それに、人間だけじゃなくて獣人の人もいるぞ!?)」


「(うわぁ~イルマさん!人が沢山いますね!それに見たことが無い物もありますよ!?)」


1時間並んで無事に問題なくチユルの町に入れたイルマ達は、自分達の村と違う様子の町にメラ以外は感心していた。

メラは、やっと町の中に入れたことが重要みたいで町の様子には目を向けず、早く休みたいのか宿の場所を探していた。


御者のテルは、契約ではイルマ達をテルの町まで運ぶことまでなので、イルマ達に宿と冒険者養成所の場所について教えてからイルマ達と別れることにした。


イルマ達は、10日間の間に仲良くなった御者のテルと別れを惜しみ、お世話になったことと、宿と冒険者養成所の場所を教えてくれたことにお礼を言ってテルと別れる。


そしてイルマ達、冒険者養成所の試験までまだ日があるので、テルから聞いた宿に先に向かうことにした。








「すいません、子供4人2泊程泊めてほしいのですが、部屋は空いていますか?」



イルマ達は、テルから紹介された宿"来来宿屋"の受け付けの人に子供4人が2泊泊まることが出来るのかと声をかける。


声をかけられた宿の受け付けの人は、営業スマイルでイルマ達の方を見るが、そこには子供しかいなかったので、イルマ達を見て親は?と疑問に覚え、イルマ達に確認する。


イルマ達は、子供だけですと伝えると少し怪しい客が来たぞという表情を出したので、イルマは冒険者養成所の試験に受けに来たことと前金を提示したことで、受け付けの人は直ぐに疑問も解けたこともあり、表情を営業スマイルに戻して対応する。


無事に宿に泊まることが出来たイルマ達は、疲れたこともあり直ぐに宿のベットに寝てしまうのであった。





翌日、起きたイルマ達は宿の食堂で今日の予定をご飯を食べながら話し合う。


先ずは、冒険者養成所に行き、養成所の人と試験の話をしてから、それから空いた時間を次の日の試験に響かないレベルで町の探索にしようとなった。初めての土地柄迷うことや子供ということもあり、全員で行動しようとなった。(この決定にメラはイルマと少し一緒に歩きたかったこともあり、少し不満な様子だ。)



朝食を食べ終わったイルマ達は、準備をしてから宿を発ち、テルから聞いていた目印を探しながらイルマ達は冒険者養成所に向かうのだった。

冒険者養成所は、建物に剣と盾と旅人が合わさった冒険者マークが描かれた看板が目印だ。


そして、目印を元にイルマ達は、冒険者養成所にたどり着く。




「此処だ此処だ。イルマ、冒険者養成所此処だぜ!」


「へぇ~~冒険者養成所ってずいぶんと大きい建物と敷地なのね……」


「(確かに今まで見た人間の建物の中で1番大きい建物ですね!)」


「それは当然。寮や訓練場、資料室や簡易的なギルドも兼ねているし、ダンジョンまで管理している場所。大きくて当然。」



メラは冒険者養成所の敷地や建物の大きさに感心していると、シーラがモロンから貰った冒険者養成所の資料を見ながらメラに色々兼ねている場所だから大きくて当然だと言う。

メラはシーラの言葉にそれもそうねと納得した様子だ。



「試験を合格したら僕達も此処で3年間もお世話になる場所だよ?失礼のないようにしよう!」


「「「「おう!(ええ。)(うん)《はい!》」」」」


イルマ達は冒険者養成所の建物に入り、受け付けに行って、明日の試験に参加する手続きと説明について確認する。


受け付けの人間は、色々な人が来るのかイルマ達子供だけが来たことには気にした様子もなく、試験の手続きとイルマ達の質問に答えていく。


試験の手続きと説明を聞いて、用事が終えたイルマ達は冒険者養成所の中を軽く見ていく。



「おい皆見てみろよ!これきっと訓練場の場所についてだぜ?ちょっと見ていこうぜ!」


「ち、ちょっとダン!」


「待つ!!?」


「ダン!?」


「(いっ、行っちゃいました……)」



もう!と言ってイルマ達は、勝手に訓練場に行ったダンを追いかけて行く。


それから少ししてダンを追いかけて行ったイルマ達は、訓練場の前で立っているダンに追い付く。



「はぁ、はぁ、ーーダン!」


「…………やっと追いついた。」


「ダン!!勝手に行くなよ!!それに許可もなく入ったら駄目だよ!!」


「(……猪突津猛進ですねダンさんは)」



ダンに追いついたイルマ達は、ダンに勝手に行ったことと、許可もなく訓練場に入ったことに注意するが、注意を受けている当人のダンはイルマ達の注意に対して上の空だ。


そんなダンの様子にイルマ達は、頭に?を浮かべて疑問を感じる。すると、ダンはイルマ達に訓練場を見るように声をかける。



「………凄いぜ!!見ろよ皆!訓練場にいる奴ら魔法も武術も俺達が知らない技を使っていやがるぜ!!!」


「………本当、私もイルマも知らない魔法が的に向かって放たれているわ………」


「……武術も凄くレベルが高い。」


「………これは絶対に試験に合格して、僕達もこの魔法や武術を教えて貰わないとね。」


「(そうですね!皆さんなら試験を無事に合格出来ますよ!)」



ダンに言われて見た訓練場には、そこには何人もいて、イルマ達が知らない魔法や武術の稽古を高レベルな力でしていた。


イルマ達は、その高レベルな魔法や武術を見て、絶対に試験に合格して自分達もその力を教えて貰うと意気込みを入れていた。



ちなみにその後、暫くその訓練を見ていたイルマ達は、「こら~!!誰だ~!勝手に訓練場に入っているのは~!!」と養成所の職員の人に怒られて「すいませーん!直ぐに出ます!!」と謝りながら逃げて行くのであった。



冒険者養成所から逃げるように立ち去ったイルマ達。

町の探索を明日の試験に響かないように早めに切り上げてから宿に戻り、明日に備えて全員は早めに休むのであった。



試験は次回になります。

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