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異世界トラブル  作者: 海路希望
3章~森の異変解決編~
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第43話(エピローグ)

今回で森の異変解決編完結になります。



では、異世界トラブル続きをどうぞ!



ギルドマスターの所に来たデルとイルマ達。

デルは扉をロックして中から入れと声がしてから扉を開ける。



ギルドマスターである【モロン】は机の上の書類と睨め合いしていたが、顔を上げてデルとイルマ達の姿を見て何の用事かと眉を動かし、デルにどうしたのじゃ?と尋ねる。


ギルドマスターからの言葉に、デルは先程のイルマ達からの報告をギルドマスターにする。

予想通り、ギルドマスターであるモロンもその報告に最初からは信じていなかったが、イルマ達の提出した証拠の数々を見て、モロンはイルマ達に話しかける。



「イルマ達。今のデルからの報告に嘘は無いかの?立場上簡単にこんな話を信じる訳にはいかんのじゃ。」


「ギルドマスター。デルおばさんにした報告に嘘はありません!(言っていないことも有るけど……)」


「本当よギルドマスター!!デルおばさんもこれらが本物と技能≪アイテム鑑定≫で本物と鑑定してもらったんだから!!」


「本物で真実。疑うなら、森をもう一度調査したら異変の様子が変わっている筈。それにダンジョンの場所まで案内も出来る。」


「ギルドマスターの爺さん、逆にこれ以上どうすれば信じて貰えるんだよ?」



ー確かに、証拠もあり、これで森の異変が収まっていて、ダンジョンまであり、案内も出来るなら信憑性も有る。


しかしのぉ、この状況で重要なのことは、イルマ達にこの事が出来る力が有るのかと言うことじゃのう。戦うでもいいが……ステータスを見せて貰う方が早いのう。




「……うむ、イルマ達のステータスを儂の技能≪ステータス鑑定≫で一度見せてはくれないか?」


「ちょっとギルドマスター!!ステータスの閲覧は、そんな簡単にしてもいいことじゃないんだよ!?」


モロンの言葉に、デルはそんな簡単に見て良いものじゃないと噛みつくのであった。


実際、冒険者ギルドが配るステータスカードを見ればステータスを確認することが出来る。

だが冒険者ギルドでステータスを見せるのは、登録する時とAランク以上の昇格時と最後に犯罪を疑われた時のみだ。それ以外の時は基本自己申告で話すのが通常だ。


何故なら、ステータスを見れば、何が得意で何が不得意か、切り札や戦い方の傾向や能力値までのほとんどのことが判明するためだ。


冒険者は、命懸けの職業だ。魔物や盗賊、同業の者と獲物の取り合うこともある。そんな中、ステータスの情報が漏れることは致命傷になる。


そんなことがあるため冒険者ギルドや一般でも、ステータスを見るのは身内や相手を相当に信用しているか、犯罪の調査でなど必要な時だけ以外では、ステータスを見ることはしない。



そんなステータスをモロンは、イルマ達に見せろと言っているのだ。


モロンは、噛みついてくるデルに落ちつくのじゃと声をかけて、デルとイルマ達にステータスを何故確認したいのか理由を説明する。



「これは、大事なことじゃ。証拠は本物でもイルマ達が成し遂げたことを証明する証拠ではない。」


「爺さん!?ー俺達が嘘を言ってるって疑っているのかよ!?」


「そうよ!私達嘘はついていないわよッ!!」


「冤罪はこうやって造られるのね。」


「まあまあ、皆話を最後まで聞こう。」


「…………。」


メラ達は、まだ自分達が嘘を言っていると思われていると思い、興奮し、声を荒げる。

イルマは、そんな皆を諌めて、最後まで話を聞くようにと言うことで、メラ達は一旦口を閉ざす。


デルは、モロンの考えが読めたのか口を挟まず黙っている。モロンも、全員が口を閉ざしてから再び話の続きを話す。



「儂が言いたいのは、そんな輩から口を出されないように、予めイルマ達のステータスを確認して起きたいと言うことじゃ。」



モロンの言葉にダンは、誰かと戦ったら済む話じゃないのか?と聞くが、誰と戦えば文句1つ出ないのじゃ?それに、手を抜いた、買収したっと言われるのが落ちじゃと言われダンも口を閉ざす。


モロンの説明にステータスを公開する意味や必要性を理解したイルマ。

それと同時にギルドにくる前に、念のため技能≪隠蔽≫を使っていて良かった~~!と思った。




イルマ達は、顔を見合わせてからモロンに自分達のステータスを、モロンの技能≪ステータス鑑定≫で見せるのであった。










「(何とッ!?ーー10歳にも関わらずイルマが最高の35レベルじゃとッ!?それにこの能力値の高さ……ダンやメラとシーラ達も25.24レベルと年齢似合わない高さと能力値を持ち合わせておるの~……少なくとも、これだけあれば最低でもただの子供とは思われないじゃろ。……儂の感じゃが、まだ何かを隠していると思うしの。ホ、ホ、ホ、ホ、ホ、末恐ろしいのぅ~~。)」



イルマ達のステータスを視たモロンはイルマ達のレベルと能力値の高さに驚き、更に自分が見たステータス以外にも何かをイルマ達が隠していることも察知し、将来何処まで強くなるのか期待半分と恐ろしさ半分な気持ちになる。


モロンは、イルマ達が隠していることは今回の証拠としては関係が無いので黙っていることにして次の話に移る。



「なるほどの~これだけのステータスを持っていたら先程話にも説得力はあるわい。」


「ギルドマスター、イル坊達のステータスはそんなにも高かったのですか?」


「それはもう~高い高い。同年代では、誰も勝てないじゃろ。」


「!!!イル坊達!この間までレベル1じゃあなかったのかいッ!?どうやってこの短期間でそこまで高めれるのだい!?………………ッ悪かったね。ステータスの詮索はタブーなのに。」


「大丈夫だよデルおばさん。確かに気になることだと思うし。でも、答えることは出来ないよ。ギルドマスターも必要がなかったら、僕らのステータスについてはギルドマスターの胸のうちに留めてください。」


「うむ。」「気になるけど仕方ないね。」



「後は証拠について、返却する証明書が欲しいのですが……」


イルマは、そこでデルに視線を向ける。


「ギルドマスター。これだけの物です、証明書など書類が欲しいのは当然かと。許可さえ頂ければ私が用意しますが……」


「う~ん……ギルド的にはこの証拠は欲しい所が正直の気持ちじゃが………うむわかった、許可する。デル書類をイルマ達に用意してあげるのじゃ。」


「はい。直ぐにかかります。」


許可をギルドマスターであるモロンから貰ったデルは、モロンの気が変わらない内に、書類の作成にかかる。






そして、イルマ達の今回の用事が全て終わったが、モロンからイルマ達に話があるみたいだ。



「イルマ達。今回は本当に感謝する。お主達のお陰で、大きな犠牲も無く異変が収まり、ギルドも村も大助かりじゃ。勿論この後調査して確認しないといけないが、お主達の話は事実じゃろうから大丈夫と思う。その事で、お主達に何かを報酬を出そうと思うのじゃが何か無いかの~………個人的には特別に15歳を待たずに冒険者の登録を許可するのも吝かではないが……お主達は冒険者になりたいと聞いておるしの」



イルマ達は、モロンから森の異変を解決した報酬の話で、特別に15歳を待たずに冒険者登録をさせてもらえる話に顔を見合わせるのであった。


メラ達は、この話に喜ぶがイルマの親との約束を思いだし、イルマも皆に親との約束が有るからごめんと言って、モロンの話を断る。



「ホォ~偉いの~感心じゃ!!上手い話に乗らずに親との約束を守るとは儂は感心したぞ!!……よし!ならこの村から少し離れた【チユル】の町にある冒険者養成所の推薦状を用事しよう!!これなら親との約束を破らず、イルマ達の将来の為にもなるじゃろ?」


モロンからのまさかの話にイルマ達は唖然とする。



冒険者養成所とは、優れた冒険者を育成するため、優れた指導者や豪華な施設等用意されており、普通なら村の子供が入ることが出来ない所だ。


それが、ギルドマスターであるモロンの推薦で行くことが出来るようになり、イルマ達全員が喜んでその話を承諾するのであった。




ギルドマスターとの話が終わり、ギルドでの用事が全て終わったイルマ達は、冒険者養成所に向けて親と話をするため解散するのであった。



その帰り道イルマは、村を見ながら想う。



「(森の異変で、色々有ったけど……転生してから育ったこの村を、今の僕の家族を無事に守れた。でも、まだ終わりじゃない。冒険者になって母さんや皆が今回みたいに心配にならない程強くなって、それで冒険者になって、それで母さんの病気を治すんだ!!)」



イルマは、森の異変を解決したけどそれで満足せずに本当の目的を忘れず、自分で再度心で誓いを立てる。



「(その目的を果たす為にも、母さん母さんや父さんに冒険者養成所のことを話さないとな。)」



そしてイルマは、目的を叶える為に冒険者養成所のことを話するため家に帰るのであった。




森の異変解決編ー完ー



次の章に移る前に小話を1つ、2つ入れたいと思ってます。

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