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異世界トラブル  作者: 海路希望
3章~森の異変解決編~
44/146

第40話(新しい仲間"ミルン")

イルマ達に新しい仲間が入ります!!

予想がついてるかも知れませんが最後まで読んでください。


では、異世界トラブル続きをどうぞ!




ダンジョンの核から、自分の正体が森の妖精と告げられたイルマ達。



その事を聞いたイルマ達は、ダンジョンの核に対して身構える。

それは当然であろう。


"妖精"とは、聖なる存在で自然の力の結晶である聖霊とは違って自分の気に入った存在に力を貸すため時には魔物に力を貸したり、人間にイタズラをする存在だ。


しかも、妖精は聖霊とは違い、自分の思いのままにその大きな力を振るうので、人間にとって味方とは言えない存在であった。



「【妖精】?……もしそうなら何を企んでいるの!」


「………何かするつもり?」


「おう、こっちはボロボロだけど何か企んでいるなら相手になってやるぜ!!」


『待って下さいッ!!私は何も悪巧みを考えていませんッ!!』「ちょっと待って皆ッ!!」




ヒエ~~皆さん私に戦う気だ~!?

何でですか~!?私は皆さんを助けたのに~~!!



皆先走りしている!!

この妖精は敵じゃないだよ!!




ダンジョンの核の正体を聞いてメラ達は、妖精に対して何かを考えているのかと疑い、そうなら戦う意思を見せる。


そんなメラ達に、妖精は必死に何も悪巧みを考えていないことをアピールする。

イルマもそんなメラ達を少し待つように制止の声を上げるのであった。



「……何よイルマ!!妖精よ!何かを考えているに決まっているじゃない!」


「妖精に対して警戒するのは当然。」


「そうだぜイルマ!しかもこっちは、《ハイ・イート・トレント》と戦ってボロボロだから不意を打たれたらヤバイぜ?」


『私はそんなことをしません!!』


「そんなこと信じれると思う?残念だけど証拠が無ければ貴方が何か悪巧みを考えてたり、私達に何かしようとしない証明が出来ないわ!それとも実は証拠が有るの?」


「敵対しない証拠が有るなら早く出す。」


「無いなら悪いが信じられねえなぁ~」


『そ、それは……証拠っと言われても……』



し、証拠って言われても~~!?

なっ何も無いんです~~!!

どうしたらいいですか~~!?



メラ達は、妖精が悪巧みや自分達に何かしないつもりと言うなら証拠を出して証明するように言う。


そんなメラ達に妖精は、自分の言葉に嘘じゃない証拠を出して、敵対しない証明をしろと言われても証拠を用意出来ない為言葉が詰まる。



やっぱり皆気付いていないね

この状況事態が証拠なのに……。

妖精の名前だけで、先入観で警戒して敵意を持ってしまっている……警戒は良いけど、敵意は駄目だよ。先入観で物事判断したら何も見えないだよ?



皆の様子からイルマは先入観で物事を見てしまっていると判断する。そして、イルマは皆に事実を知らせる為に口を挟む。



「皆。僕達に敵対しない証拠ならあるよ。」


「「「えっ!?(何ッ!?)」」」


『えっ!!う、嘘ッ!?証拠ッ!?わ、私は何も……』


「「「お前が驚くのかよッ!?」」」



≪何だこの妖精!?≫



イルマの言葉にメラ達よりも妖精の方が驚き、それに対してメラ達は妖精に一斉にツッコミをいれる!



「……イルマ、……それは何よ?」


「敵対しない証拠?何?」


「どれだ?何処にそんな証拠なんてあるんだイルマ?」


『……し、証拠なんて用意してませんけど、…ほ、本当に有るんですか?』


「「「だ・か・ら!お前が疑うのかよッ!?」」」



≪何だこの妖精?アホなのか!?≫



再びメラ達は一斉に妖精アホさ加減にツッコミをいれる!

そんな皆のツッコミを見てたイルマは思わず吹き出す!



『だ、だって……私も驚いたんだから仕方ないじゃないですか!イルマさんでしたか?有るんですよねッ!?証拠!?ならお願いします!!早く、皆さんに見せて下さい!!』



イルマさん!早く証拠を出して下さい!!

皆さんに私が敵意を持っていないことを証明してください!!



イルマの言葉に妖精は必死でイルマにお願いする。



「プッ、くっはははっ!………わ、笑かさないっでよ~皆。よ、妖精も証拠ならちゃんとあるから!!はいはい、慌てなくても大丈夫だから。」


『早くお願いします!!』


「分かったから~……皆証拠だったよね?証拠は今の僕らだよ。」


「証拠が今の私達?どういうことよ!!」


「そうだぜイルマ!俺らが証拠ってどういうことだよ!?」


「………説明を求む。」


「わからない?証拠も何も、妖精が本当に僕らと敵対や何か企んでいるなら僕らが意識を無くなっている間にしたらいいでしょ?」


「「「!!?」」」


『アッ!………そ、そうですよッ!わ、私が無害な証拠は皆さんの無事なことですッ!!』


「「「お前も(あんたも)今気付いたのかよッ!?」」」



≪今更気づいたお前が威張るな!!≫



『ヒッ、いっイルマさん!助けてください!!』



な、何で怒られるの~~!?



イルマは、妖精の駄目具合に苦笑しながら話を続ける。



「はいはい皆、妖精の発言は置いておき、話を続けるよ?妖精が僕らに敵対が無い証拠が他にも有って、意識が無くなっている間に安全なこの場所を提供してくれたこと、正直に自分の正体を明かしてくれたことからこの妖精が無害な証拠だよ?まぁ、後者は妖精がドジして正直に正体を言った可能性があるけどね~」



イルマは妖精の証拠をメラ達に教える。ちなみに話の最後には妖精をからかうために、わざと疑いが残る話をするのであった。



「…確かにイルマの言う通りだな。俺達に害を及ぼそうと考えていたらわざわざ助けないよな。……正体をバラしたのはドジかもしれないけどな」


「そうね。直接止めを刺すにしろ意識を回復するまで待たないわよね。ドジを踏んで出来なかったかもしれないけど……」


「わざわざ声をかけずに奇襲も出来た筈。………妖精はドジをやらかしていなければの話だけど。」



イルマの言葉に全員が納得した上でからかいに乗り、会話の最後に全員が妖精のドジを踏んだかもしれないと言葉を付け足す。


そんなイルマ達に妖精は、声を半泣きし、抗議する。



『イルマさん!最後のは余計です!!わざとですね?皆さんもイルマさんの意地悪に乗らないで下さいよ~~!!』


「ハハハ!ごめんごめん。ちょっと面白くて……」


「わ、わりぃ。」


「さっさと証拠出さないあんたが悪いのよ?でも、まぁ~悪かったわね。」


「ごめんなさい。」



イルマ達の謝罪に妖精は、ウゥ~と唸りながらも渋々イルマ達のことを許す。



『でも!これで私が皆さんの敵では無いことが証明されましたね!!』


「おぉう、敵ではないと証明は出来たけどよ、お前が妖精で何でダンジョンの核の中なんかに入っているんだよ?」


「そうね、それについては何もわからないままになってるわ」


「説明。」


「それと、何で僕らを助けたことも教えて欲しい。」


『うっ!……………ダンジョンの核の中に何で入っているのかですか?…………言わないと駄目ですか?』


「そりゃ~、ここまで話してたら何でそうなったか気になるぜ!」


「気になるわ!早く話なさい。」


「早く話す。」



ウゥ~あの話を皆さんに話さないといけないなんて~~

ぜ、絶対!バカにされる~~でも、言わないと話が先に進まない~!



妖精は、ダンジョンの核の中に入った理由をイルマ達に話すことを躊躇いながらも話を進める為にイルマ達に話始める。



『私がダンジョンの核の中に入った理由は……。』


「「「「理由は?」」」」


『………ダンジョンの核が産まれる際に……』


「「「「産まれる際に?」」」」


『………好奇心でダンジョンの核に触れて、そのまま中に閉じ込められてしまったのです!!』


「「「「…………。」」」」


『~~!何ですか、何か言って下さい!!』


「お前アホだろ?」「あんたバカなの?」「ボケてる?」「完全にドジだね。」


『~~!!だから言いたくなかったんです~~!!』



イルマ達は、妖精の話を聞いて流石に呆れる。妖精も話をすればこうなることが予想出来ていたこともあり、言いたくなかったようだ。


そして、妖精の駄目っ子であることがイルマ達の中で定着した後、妖精はイルマ達に頼みがあると言うのだ。


イルマ達は、また妖精のドジが出るかと思って少し警戒するがとりあえず話だけでも聞いてみることにした。



『皆さんにお願いはこのダンジョンの核に魔力を流して欲しいのです!』


「ダンジョンの核に魔力を?」


「ダンジョンの核に魔力を流してどうするんだ?」


「それより、ダンジョンの核に魔力を流しても大丈夫なの?」


「ダンジョンの核に魔力を流すなんて未体験。」


『危険はないですよ?魔力もただ核に向かって流すだけで良いので。理由ですが……実は私がこのダンジョンの核から出る為にもエネルギーが要るのですが……《ハイ・イート・トレント》のせいで何時まで経ってもエネルギーが貯まらなかったのです。』



エネルギーは、≪魔素増幅≫で減りはしなかったですけど……と妖精は呟く。

その話を聞いたイルマ達は、だから妖精が身を削ってでも、力やアイテムを自分達にくれたのかと疑問が解ける。



「でも、俺らの魔力だけで足りるのか?」


「そうね。それに今はちょっと身体の回復に魔力を回したいから少し時間も欲しいわね。」


「時間かかる。」


「それはどうなの?」


『時間がかかるのは大丈夫です。皆さんの回復を先にしてもらってからで大丈夫です。ただ、魔力が足りるかはと聞かれると多分足りないと思うので何回か繰り返してお願いしたいのですが……』



妖精の言葉を聞いたイルマ達はそれは大丈夫っと答える。

それを聞いた妖精は、ホッっと安心したように息を吐く。もし、イルマ達に断られたら核から脱出出来てもそれは大分先の話になるからだ。


イルマ達の協力を得た妖精は、イルマ達が目覚めるまで呼び出したままにして欲しいっとお願いされた《モンキー・バロン》への魔力供給を止める。


魔力供給が無くなった《モンキー・バロン》はその姿を消し、《モンキー・バロン》の模型が中に入った球体の水晶玉がその場に転がる。


イルマ達は、自分達が目を覚めすまで護衛してくれた《モンキー・バロン》とそれに協力してくれた妖精に感謝をする。


そして、イルマ達は、身体を癒す為、妖精を助ける為にも再び眠るのであった。















イルマ達は、十分に身体を休めてダンジョンの核に、妖精を助ける為に何度も魔力を流す。一度では魔力が足りなかった為、何度も休んでは魔力を流すことを繰り返していた。

そして………



『皆さん!!後少しで魔力が足ります!!頑張ってください!!』


「「「「これでどうだ~~!!」」」」


『ま、魔力が足りたッ!!こ、これで核から脱出出来ます!!皆さん!脱出するので離れて下さい!!』



妖精の言葉にイルマ達は、急いでダンジョンの核から離れる(急がないと妖精がドジを踏んで、離れていないのに脱出しようとするかもしれないからだ)


そして、ダンジョンの核が光輝く!!

ピカーー!!!

核の光が収まるとイルマ達の目の前には、緑色の身体をした妖精が背中の羽を羽ばたいて浮かんでいた。



『ありがとうございます!皆さんのお蔭様でやっとダンジョンの核から脱出することが出来ました!!本当に感謝します!!私、お礼に皆さんの仲間になって力になります!!!あっ!私の名前は"ミルン"って言います!!』


「「「え~~(何~~)!!」」」


「(…………またトラブルが舞い込んできた~。)」



ダンジョンの核から脱出した妖精の言葉にメラ達は叫び、イルマはまた厄介事にため息が漏れるのであった。


次回は、明日投稿予定です。

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