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異世界トラブル  作者: 海路希望
3章~森の異変解決編~
35/146

第31話(ダンジョン内に撤退)

昨日は投稿出来ずにすみません。

今日は、これで投稿終わりです。

次は明日予定です。


では、異世界トラブル続きをどうぞ!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


()()・イート・トレント


レベル45


技能…≪隠蔽≫≪迷彩≫≪木魔法≫≪魔素増幅≫≪魔物誘引≫


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



イルマの視界、

固有技能【開示2】には、目の前にある大きな木の正体(ステータス)が映し出されていた。


───────────────


……コイツがいたから【ダンジョン】が産まれ、


≪魔素増幅≫と合わせて、余計に魔素が増えて、


≪魔物誘引で≫魔物を呼び寄せたりするからッ!生息しない筈の魔物が出現したり、魔物の出現数が増える異変が起きていたのかッ!


───────────────


イルマは目の前に現れた木の正体が、《()()・イート・トレント》という魔物であることをそのステータスを視て知った。


そして、


同時にそのステータスから、この魔物が今ポルカの森で起きてる異変の原因であるということも読み取ったのである。


「(…………ネーム"ハイ"が付く魔物、レベルは45。完全に視たステータスから考えても、Aランク《災害》クラス以上の魔物だ……)」



イルマは森の異変の原因が、その原因である魔物が"ハイ"という高位の魔物やレベル45という事実に、驚きと恐怖から体の震えを隠せないでいた。















◆◇◆◇


そして、メラ達は目の前にある木のステータスを視てから様子が変なイルマに「おい、イルマ」「………ねぇ、イルマどうしたの?」「何かあった?」と心配の声を掛けた。


メラ達の心配の声に気付きイルマはハッとし、とりあえずこの事実をメラ達にも《ハイ・イート・トレント》を刺激しないよう小声で伝えた。



(ダン視点)

………何だよ。

この大きな木の正体が魔物で、


この木の魔物が彼処の【ダンジョン】を生んでは魔物を呼び寄せていたのかよッ!

しかもコイツのレベルは45だとッ!!


───────────────ネームが【ハイ】って、コイツ、高位の魔物じゃねえかッ!


(メラ視点)

………嘘でしょ?

こんなの《災害》クラス以上の魔物じゃない……



(シーラ視点)

≪隠蔽≫≪迷彩≫≪木魔法≫≪魔素増幅≫≪魔物誘引≫。今まで出逢った魔物の中でもBランクの魔物であるブラッディーベアーと同様に技能

だけでも最高クラスに多い。

…………ヤバいわ。



勿論、イルマからメラ達もこの事実を知りイルマと同様の反応を見せた。



◆魔物の名前に【ハイ】が付く魔物は、その種族の中でも飛び抜けた力を持つ高位な存在。

弱い魔物であるスライムですら、【ハイ・スライム】になるとイルマ達が以前倒した、《オーク》に匹敵する力を持つ程だ。


その為、この《ハイ・イート・トレント》は、技能的には戦闘向きではないが……ランクで現したら、レベルの高さもあり確実にAランク《災害》クラス以上の魔物であるとんでもない魔物であることは明白だ。


そんな森の異変の原因である《ハイ・イート・トレント》の存在を目の前にして、この場で動きもない現状で逃げて応援を呼ぶか、それとも下手に動けば《ハイ・イート・トレント》刺激するんではと考えがイルマ達をどうすればいいと悩ませ動きを止めた。


その時、


ゴッゴゴォーーッ!!!


「「「「!」」」」


先程まで動きを見せなかった《ハイ・イート・トレント》が急に動き出した。


そのことで、イルマ達が身構える。


「「「「…………?」」」」


が、《ハイ・イート・トレント》はその場から動くこともなく、ましては攻撃をすることもなくその大きな木の身体を左右に何度も振る動きを見せるだけであった。


その光景にイルマ達は、何が有ってもいいように警戒を続けるが……何も起こらない。


「な、何だよ。何も起こらないじゃねぇか」


「そ、そうね」


「でも、警戒。」


「(何だろ、今の動きは?………)」


イルマ達は《ハイ・イート・トレント》が動きを見せたが、その動きが身体を左右に振るだけでその後何も起こらないことで驚かされただけになったことに、何だよと思う反面何もなくて良かったとホッとした。

しかし、そんな安心として警戒を怠らないようシーラが皆に注意喚起し、イルマは《ハイ・イート・トレント》の動きの意味を考えるのであった。



すると、《ハイ・イート・トレント》の動きは変化はないがイルマ達の周囲が騒がしくなってきた。



ーーまさか今の行動の意味って………。


……ッ!技能≪()()()()≫ッ!?



その事に先程の《ハイ・イート・トレント》の身体の動きの意味を悟ったイルマは、急いで感知系技能を全開で発動しては自分達の周囲を感知する。

その結果、何とイルマ達の周囲から魔物が、それも複数の魔物が集まり出していることを感知した。



ーーヤバイッ!?

いくら、《ハイ・イート・トレント》の技能が戦闘向きで無いからって言っても確実にAランク《災害》クラスでヤバイのにッ!

その上其処に、更に他の魔物が来たら全滅する可能性があるッ!!



魔物の襲来を感知したイルマは、今の状況の不味さを理解した。



「皆ーッ!!周囲から複数の魔物が襲来して来てるーーッ!!」


「ッ!?」「何ですってッ!!」「ーッ!、どういうこと?!」


「───────さっきのアイツの行動の意味は、技能≪魔物誘引≫だよ!!アイツは周囲の魔物を此処に呼び寄せたんだ!」


「「「ッ!?」」」


「(撤退を─────!くそっ!全方位から魔物達の反応が!?)ちっ!」


皆に魔物の襲来を知らしたイルマは、撤退を直ぐに考えるが、襲来してくる魔物達は自分達の全方位から集まって来ているのを感知し、撤退したくても出来ない状況の悪さに舌打ちする。



ーーどうする?《ハイ・イート・トレント》と全方位からの複数の魔物………今、どうすればいい!?


……撤退はしないと全滅する…でも、《ハイ・イート・トレント》に背中を向けて尚且つ包囲されているこの状況でリスクが高過ぎて難しい!


なら隠れてやり過ごすのは?

それも無理だ。目の前に《ハイ・イート・トレント》がいる現状だと隠れるのも難しい!


どうすればいい?

撤退も隠れてやり過ごすのも難しい。

……なら、立ち向かう?

ーー無理だ!僕らだけでネーム【ハイ】持ちのレベルが45もある魔物に加えて、複数の魔物相手は幾らなんでも無理だッ!!



この状況でどうすればいいのかとイルマは必死で頭を回転させ作戦を考えるが、それでも解決策が浮かばない。


ダンとメラもイルマ同様、今自分が出来ることで何か無いかと周囲から襲来して来ようとしている魔物に対してや目の前にいる《ハイ・イート・トレント》に警戒と戦闘態勢を続けながらも考えていた。


そんな中、シーラもこの状況を解決するため考えていた。



ーー

ーーーどうしたらいいの?、イルマもダンやメラも必死に考えている。この状況を何とかする方法を解決する作戦は本当に、……無い?


ーー戦う選択肢は、流石に無い。

…撤退も、これ程の敵に背中を向けながら、包囲されながら撤退はリスクが高いから難しい。

同様に隠れることも同じ。


シーラも考えてはイルマと同じ結論に達する。

それでも何かないかと辺りを見渡す。


ー他に、他に方法は…………?……あれは【ダンジョン】……あの中って………ッ!?


バッッ!


あることを思い付いたシーラは、イルマに急いで今考えたことを伝える為に声を上げた。



「イルマ!【ダンジョン】の中!」


「【ダンジョン】!………そうか!!」


「そう!【ダンジョン】の中なら、アイツは、あの大きな木の身体が邪魔して入れない!」


「確かに!アイツは【ダンジョン】の中までは侵入は出来ない。今の状況で一旦退避する場所としては理想だ。……でも、リスクがある」


「………未知の【ダンジョン】であること。でも………」


「………そうだね。でも今はそれしかないか───────ならそれに賭ける!!」



イルマはシーラの話を聞いて、リスクが有るがそれしかないと考えて【ダンジョン】内に退避することを決めた。

考えを決めたイルマは、直ぐにダンとメラにも【ダンジョン】内に退避することを伝える。



「ダン!メラ!【ダンジョン】中に退避するぞーッ!」


「マジかよ!?未知の【ダンジョン】内に入るのかよッ!?」


「!!【ダンジョン】内に逃げるってことね!」


「そうだよ!今は、この状況、それが一番ベストだ!」


「うぅ、でもよ~」


「ダン!逃げるのは嫌だし、未知の【ダンジョン】に入るのは抵抗があるけど、この場合は仕方ないわよ」


「ーーわかったよッ!」


「なら急ぐよ!」



イルマ達は【ダンジョン】内に退避するため、その為にも目の前にいる《ハイ・イート・トレント》をどうにかしないといけない。

なのでイルマはその為に地面に魔法でを放ち、《ハイ・イート・トレント》に対して目眩ましを行う!


イルマ達の魔法に反応したのか、その大きな木の身体を動き始める。そして、その大きな木の身体から放たれる木の枝がまるで、刃のようにイルマ達を襲う!



「そうわさせないッ!───────────≪魔道深域≫発動ッ!」


「うん。させない!─────────────≪不浄聖鈴≫発動!」



メラとシーラは、迫る刃のような木の枝に対して、それぞれ固有技能を発動して防いだ。


木の枝での攻撃を防がれた《ハイ・イート・トレント》は、技能≪木魔法≫を発動し、辺りからと周りの木から木の杭がイルマ達を襲う。



「そうはさせねぇッ!!───────────固有技能≪戦気覚醒≫発動ッ!!」



その木の杭に対してダンが、固有技能≪戦気覚醒≫を発動しながら、技能≪闘気砲≫を連発することで木の杭の攻撃を防ぐ。


その間に、イルマは得意の奇襲の≪気配遮断≫≪隠蔽≫で気配を消して《ハイ・イート・トレント》の後ろに回る。


そして、気づかれず接近したイルマは闘気と魔法に技能を組み合わせた必殺技、≪闘魔技法剣≫を放った。



「喰らえッ!≪闘魔技法剣≫ッ!」



《ハイ・イート・トレント》に≪闘魔技法剣≫を放ったイルマ。だが格上の《ハイ・イート・トレント》に対しては多少傷付いただけで、《ハイ・イート・トレント》はイルマの≪闘魔技法剣≫に堪えた様子はなく、その大きな木の身体は健在であった。


しかし、それをイルマは予想していたかのようでショックを受けた様子もなく、直ぐに次の行動を移すために身体を動かした。



「残念だけど、こっちが本命だよッ!技能≪感知妨害≫発動ッ!!」



イルマは《ハイ・イート・トレント》の身体に触れては本命である技能≪感知妨害≫を発動し、《ハイ・イート・トレント》の感知能力にデバフを与えた。

そして、技能≪感知妨害≫を当てたイルマは素早く皆の下に急いで撤退する。


そうしてイルマの≪感知妨害≫の技能を喰らった《ハイ・イート・トレント》は、その事でイルマ達を見失いその場で激しく暴れる。


《ハイ・イート・トレント》が暴れてるその間に、イルマ達は近くまで襲来してきた魔物達の影を尻目に【ダンジョン】内に退避するため、壁を急いで壊しては中に入り、再び壁を作りだしてから【ダンジョン】の中に入っていくのだった。




イルマ達を逃した《ハイ・イート・トレント》。


苛立つように、今頃来た技能≪魔物誘引≫で引き寄せた魔物達に、その大きな木の身体をぶつけては魔物を薙ぎ払うのだった。





そして、未知の【ダンジョン】内に撤退したイルマ達はその【ダンジョン】内を進むのだった。

【ダンジョン】内に入りましたが、

産まれたばかりの【ダンジョン】なので

今回の【ダンジョン】の話は長くない

予定です。

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