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異世界トラブル  作者: 海路希望
6章~王都防衛編~
146/146

第133話(AAランクの魔物との戦い①)

約2ヶ月ぶりの投稿ですみません!


コロナやプライベートでバタバタして、とても投稿出来る状態では無かったんです(-_-;)


そのことが漸く落ち着いて来たので投稿再開していきます。投稿速度は遅くなるかもです。


後、126話~132話のタイトル編集してます。



【イルマside】


「……コイツと戦う………」


──ゴクリ。


ミルンの結界内に入ったイルマは、目の前にいる魔物の魔力の強さと自身の技能である【開示】で見たステータスに、今からこの魔物と1人で戦うことに緊張と恐怖を覚えては息を飲んだ。


『イルマさん!結界の維持や皆さんの強化であまり力になれませんけど、私もいます!』


「───ッそうだねミルン。行くよミルン!それに【ガチャ】で更に強化したんだからね!」


『はいイルマさん!今私に使える力でイルマさんのサポートをします!』


ミルンの声が聞こえたイルマは、自分を奮い立たせては緊張と恐怖を覚えた【暴虐の狗(バイオレント・ドッグ)】の力に立ち向かうことを覚悟した。


そして、結界内に入る直前まで忘れていたが、イルマは固有技能【ガチャ】を発動し、その中の能力値ガチャを回しては更に能力値を強化したのだ。


そうして【暴虐の狗(バイオレント・ドッグ)】に立ち向かう覚悟して向かって行くイルマだが、それでも消えない緊張と恐怖により、何時もより固い動きを見せる。


──ガァアアア!!


結界内に入ってきたイルマの姿を見たバイオレント・ドッグは、その事で見失った現在地を探すよりイルマ(獲物)を攻撃することを選んでは声を上げては自身の手をイルマに向かって振り下ろした。


しかし、


──見える。AAランクの魔物の攻撃が見える。


そのバイオレント・ドッグのAAランクに相応しい速く、強力な攻撃をイルマは躱した。

それはミルンによる同時・妖精融合と、【ガチャ】による能力値の強化した結果である。

そのことでイルマの目には、今まで戦ってきたどの魔物よりも早く、強力なAAランクの魔物のバイオレント・ドッグの攻撃がしっかり映っていたからだ。


──(これなら、戦える!!)いくぞ、バイオレント・ドッグ!!」


その事を認識したイルマは先程まであった緊張と恐怖が薄れ、何時もの動き取り戻してはバイオレント・ドッグとの戦闘を繰り広げていく。


そんなイルマに対して、バイオレント・ドッグはその強靭な四足を使っては残像が見えそうな程素早く動き、弱点である頭部のみ防御の意識を残し、自身の傷は再生することをいいことに隙が出来やすい大振りな攻撃等をイルマに放っていく。


その暴虐の狗の大振りな攻撃をその目でしっかり見えてるイルマは、その攻撃を剣で弾いたり足を動かして躱して防いでいく。

そして、バイオレント・ドッグの攻撃を防いでいたイルマは相手の弱点である頭部に攻撃を加える為にどんな攻撃が有効なのか調べるかのようにバイオレント・ドッグに攻撃を仕掛けていく。


火、水、風、土、木、氷

自身が使える属性全ての魔法攻撃。

又は複数の属性魔法を同時に与えた攻撃。


腕、足、胴、身体の様々な場所に剣や打撃による物理攻撃。


魔法、打撃や斬擊による物理攻撃に他にも、イルマは継続ダメージ等様々な方法でバイオレント・ドッグに対して有効な攻撃を戦闘の中で探っていく。


──駄目か……。魔法や物理関係なくどの攻撃も試してもバイオレント・ドッグに対して有効打になってない。やっぱり頭部に攻撃を与えないと有効打にならないか………それにアイツ、弱点である頭部だけは攻撃を防いだり躱したりと、攻撃を喰らわないようにして隙を見せない!


相手からの攻撃を防ぎながらも、様々な方法でバイオレント・ドッグに対して有効な攻撃手段を探っていたイルマだが、イルマはバイオレント・ドッグに対してダメージを与えることは出来たが、どの攻撃もダメージを与えてはその度に直ぐに再生されては意味を為していなかった。


そして、自身の攻撃を防がれてはイルマから攻撃を喰らってるバイオレント・ドッグは、その攻撃から弱点である頭部をしっかり守り、生意気にも自身に攻撃を加えるイルマに対して反撃の攻撃を放つ。


噛みつき


鋭い爪による攻撃


強靭な脚力からの脚撃


素早い動きで錯乱させてからの体当たり


他にも魔力弾を放つ咆哮や魔力で生成された斬爪等


魔力を使用した攻撃含め、様々な攻撃をイルマに繰り出していく。


が、そんなバイオレント・ドッグの反撃をその目で捉えることが可能になったイルマには通用しない。

イルマは自身に様々な方法で攻撃を繰り出してくるバイオレント・ドッグの攻撃を躱し、弾いたり、剣や魔法で防ぐ。それでも防いだり避けれない攻撃は最小限の傷は許容することで、ミルンのサポートもあり何とか防いでいく。


そうしてAAランクの魔物相手に決定打は打ててないが、現状何とか互角に戦うイルマとミルン。

だが、弱点さえ守ればいいバイオレント・ドッグに対し、バイオレント・ドッグの攻撃を喰らえば一気に劣勢になるイルマではイルマ側が断然不利な状況。


それでもイルマは逸らず、無理に攻撃を仕掛けることなく息を深く吸うことで頭に酸素を取り入れ、勝つ手段を頭の中で巡らせながら戦闘を継続していた。攻防で自分の体力や魔力の残量がとてつもないスピードで消費してること、その上バイオレント・ドッグに決定打を撃てる手段が見つけれてないのにも関わらず。


それでもイルマは冷静さを保っていた。


『!?イルマさん!』


しかし、相手はAAランクの魔物。

自身の素早い動きに惑わされずに攻撃を防がれてる現状を打破する為、バイオレント・ドッグはイルマに対して大振りな攻撃を止め、コンパクトに攻撃を加えることに変更することで、攻撃の威力より手数を増えす戦法に切り替えることでイルマを追い詰めてきた。


「!!?───チッ!(流石に戦法を切り替えてきたか!!)」


バイオレント・ドッグの戦法の変更に、イルマは舌打ちする。


バイオレント・ドッグが戦法を切り替えてきたことで、イルマの回避と防御が追いつかなくなった分受ける傷が増えた。

そのことで、ミルンは悲鳴のようにイルマに対し心配の声を上げ、イルマはそのミルンの心配の声に返事が出来ない位余裕が無くなり、攻撃の対処するのに手一杯になってしまう。



そして、イルマはバイオレント・ドッグの手数が多い攻撃に対して防ぐことが出来なかった攻撃がミルンのサポートが有っても増え、身体のあちこちから血を流していき、手数が増えた攻撃の対処に体力や魔力の消費も加速していく。


「─────ッ、仕方ない!!」


────ハァッ!!


ドォーーン!!


────ガルルルゥ!?


この状態が続けば此方の体力が尽きて、攻撃の対処が出来なくなることで嬲り殺しに合うと判断したイルマは、無理矢理でも距離を離して仕切り直す為に、接近してきたバイオレント・ドッグと自分の間に爆発を引き起こし、身体に傷を更に増やしながらも相手との距離を取ることに成功する。


『イルマさん!回復量の力が低いですけど、今回復します!』


「ハァハァ……ありがとう……ミルン。グッ、ダメージ覚悟だったけど結構痛いね。けど、これで距離を取ることは出来たね」


───距離を取ることは出来たけど、この後どうする?受けたダメージは回復量は低いし、時間も掛かるけどミルンが癒してくれる。

問題は、まだバイオレント・ドッグに勝つ手段は見つけれてない───いや、正確には頭部に強力な一撃を与える手段だ。あの素早い動きと防御に加え、手数が多い攻撃を掻い潜って頭部に強力な一撃を与える手段だ。


バイオレント・ドッグから距離を取ることに成功したイルマだが、爆発を引き起こしては無理矢理距離を取ったことで更にダメージを負っていた。

イルマはその痛みに声を漏らすも、ミルンが回復量が低いも時間を掛けてそのイルマのダメージを回復魔法で癒していく。

そしてイルマは、この隙に勝つ手段を見つけないと勝てないと感じ、頭をフル回転させてはその方法を考える。


───ダメージは再生により回復するから何処に与えても効果が薄く、ダメージを重ねることで動きを鈍らせるのは難しい。それに、素早い動きと頭部を集中して守るから防御が厚い。

で、手数が多い攻撃。…………流石AAランクの魔物。手強い。手強過ぎる。くそっ、何かないか?何かこの問題を解決出来る方法は無いのか?


だが、イルマは問題を解決出来る策が浮かばなくて焦り、消耗による汗とは別の冷や汗を流す。


………再生、素早い動き、集中防御、手数の多い攻撃。

───これを掻い潜って頭部に強力な一撃…………!!

────そうだぁ!!」


だけどその時、イルマの頭に戦闘に勝つ閃きが浮かんだ。




【メラ達とセイナside】


巨大蠕虫(キング・ワーム)】がいる結界内に突入したメラ達とセイナ。

結界内に突入した4人は、イルマみたいに1人で戦う訳ではないが今から4人というとてもAAランクの魔物と戦うには少数人なことや、AAランクの魔物の力を結界内に突入したことで見えてきた【巨大蠕虫】の姿で実感し、恐怖を強くする。


そんな恐怖を感じていたメラ達。

だがイルマはミルンと一緒とはいえ、実質1人なのに対し自分達は4人。それも4人全員が固有技能持ちに加え、イルマとミルンの力により強化しているのだからイルマよりもマシだと思い、胸に抱く恐怖を押し殺しては4人は戦闘準備を整えた。


《キィシャーーッ!?》


「いくぞ!」「ええ!」「了解」「ああ!」


メラ達の存在に気付いた巨大蠕虫。

獲物の存在に気付いた巨大蠕虫は、メラ達に向けて威嚇の声を上げる。

そんな巨大蠕虫の威嚇に、戦う覚悟を決めたメラ達は怯えることなく戦闘に挑むのであった。




【ガゼル総括side】


「【混沌の熊(カオス・ベアー)】か………」


ポタポタ……


───グルルルーー!!


対峙する混沌の熊とガゼル総括。


ガゼル総括と対峙する混沌の熊は、涎を垂らしては今にも襲いかかりそうだ。


────AAランクの魔物、相手に不足なし。

それに、コイツと同等の存在の魔物を騎士見習いや子供が戦っている。なら俺が王都を護る為にも勝てなくてどうする………!!


そして、目の前で対峙したことで混沌の熊の力をより強く感じたガゼル総括だが、王都を護ることや騎士見習いと子供が同等の存在と戦っている事実に勝つと誓い、自身の力を解放しては混沌の熊との距離を一気に詰めては戦闘を始めた。















【イルマside】

その頃何かを閃いた様子のイルマはというと………



「───成功した!!」


《ガアアアァーー!!?》


『成る程!凄いですイルマさん、まさか()()()魔道具で、素早い動きをするバイオレント・ドッグの動きを制限するなんて!』


そんなこと思いつきもしませんでした!と、喜ぶミルンの声にイルマは閃きが成功してホッと息を吐いた。

成功したから良かったものの、イルマがバイオレント・ドッグに行ったことは、もし失敗していたら他に手が無かったからだ。


そして、イルマがバイオレント・ドッグに対して行ったこととは、訓練用の魔道具である籠める魔力の量によって重さが変わる腕輪の魔道具、【重量増加の腕輪】をバイオレント・ドッグに装備させたのだ。


【重量増加の腕輪】を装備させられたバイオレント・ドッグは、イルマの狙い通り、急に身体にのし掛かる重さに驚きの声を漏らしては自身の強みである素早い動きを封じられたのである。


ちなみに安堵の息を吐いてるイルマだが、


もし、装備に失敗していたら


もし、装備が出来ない物であったら


策を失敗したイルマはその隙をバイオレント・ドッグに突かれて痛手を負って殺されていたかもしれない。


だが、イルマの策は成功した。そしてバイオレント・ドッグの素早い動きは封じられた。


その事でバイオレント・ドッグに対してイルマの勝機が生まれた!


それを感じたのか先程までとは違いバイオレント・ドッグは戦闘への意志が薄れ、イルマから逃走を図ろうとする。


だが、


『イルマさん!?』

「!──させるか!」


そんなバイオレント・ドッグの様子にイルマ達は気付き、相手の動きが遅くなってることもあり直ぐに逃がさない。


《!ガァアアーーッ!!》


自身の速さと追いつめてくるイルマの姿を見たバイオレント・ドッグは逃げれないと察し、なら逃げると見せ掛けての奇襲攻撃に打って出る。


しかし、


「───お前は、これで終わりだ!!」


───キ───ン!!


《ガアアアア────ッ》


───ズサッ


素早い動きを封じられたバイオレント・ドッグの動きではイルマの目を誤魔化すことは出来ず、イルマは奇襲攻撃を見抜いては避け、その上動きが遅くなったことでバイオレント・ドッグの弱点である頭部に対しての防御の手の薄さを突いて全力の一撃を放った。



そして、奇襲攻撃が失敗して弱点の頭部に強力な一撃を喰らったバイオレント・ドッグは、再生の力を発揮出来ずに命を落としてはイルマに敗れるのであった。







次回、メラ達とガゼル総括の戦いの様子です。

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