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異世界トラブル  作者: 海路希望
6章~王都防衛編~
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第122話(王都防衛会議②)

皆さん御待たせしました。


ですが、今回は前回の王都防衛会議の続きになり、余り話は進んでないです。



「あ~お話の間にすみませんが、アタシ……私からも少しいいですか?」


ガゼル総括の言葉の意味が理解出来なかったアラン騎士団長は、ガゼル総括にその言葉の意味を問いただそうとした際、黙っていたカガリが話に割り込んでは発言の許可を求めた。


ガゼル総括はそんなカガリに視線を向け、カガリはガゼル総括の視線に正面から向き合う。


そして、


「構わない、話せ」


ガゼル総括はカガリの発言を認めた。

ガゼル総括から発言の許可を認められたカガリは、では……と集まった面々に向かって話を始めるのだった。


「アタシ……じゃなくて私達が此処に居るのは先程ガゼル総括がおっしゃった通り、王都防衛の為に協力を要請されたからです。私達は王都防衛の対策に関係するから此処にいます」


「だからといって、此処はその王都防衛の為の対策室だ。協力を要請されただけの騎士でもないどころか、兵士でもないお前達がいてもいい場所では「その私達がいないと不味いと思いますよ?」………何?」


カガリその「いないと不味い」発言に、アラン騎士団長は聞き間違いかと思い聞き返した。


「だからいないと不味いと言っているのです」


「………意味が分からない。ガゼル総括に直接協力を要請されたといえど、何故騎士でもないお前達が此処にいないと不味いんだ?」


カガリの言葉の意味が分からず、紅蓮騎士団の騎士団長のアランはカガリに言葉の意味を問う。


「それは私達の存在が王都防衛に深く影響するからです」


「「「「ちょっ、カガリ先輩!?」」」」


『ワァオ、カガリさん発言が過激ですね!これだとイルマさん達の力を公開するみたいです!』


「(ギロッ)何だと……?お前達の存在が、いないと王都防衛に深く影響するだと……?」


「へぇ~~」


「王都防衛に深く影響する?何故?」


「気になるな~その理由」


「………」


カガリの発言に、話を静観して聞いていたイルマ達は内心で驚愕した。

何故なら今のカガリの発言は、イルマ達の力が王都防衛に不可欠であると告げるような発言であったからだ。

アラン騎士団長はギロッとカガリだけではなく、イルマ達にも視線を向けては睨めつけてはその理由を話せと催促してきた。

勿論、そんなカガリの発言は他の騎士団長達も反応し(無関心の騎士団長もいたが)、カガリの発言の続きを興味深そうに待つ。


「(ち、ちょっとカガリ先輩!?何を言ってるのよ!?)」ボソ

(ちょっと不味いわよ!幾ら私達の力は国にバレたけど、こんな明らかに見せびらかすように言ったら別の問題が起きるわよ!)


「(そ、そうだぜ!)」ボソ

(これだと全騎士団長に俺達の力を発表するみてぇじゃねえか!?)」


「(何でこんなことを?)」ボソ

(何故?カガリ先輩はこの場でこんな発言を?)


カガリの自分達(カガリ自身含め)力をバラすかのような発言に対し、メラ達は別の問題が起きることを懸念してやその真意を探る為に急いでカガリに詰めよっては何故このような発言をしたのか問い詰めた。


「(ち、ちょっと、そんなに詰めよって言わなくてもちゃんと話すわよ!──────確かに、アンタ達の実力をバラすような発言をしたのは謝るけど、これには訳が有るのよ!)」


「(訳?)」

(どういうこと?)


「(どういう訳だぁ?)」

(何だ?どんな訳だ?)


「(やっぱり理由が有った……)」

(でもその訳とは?)


『どういうことなんでしょう?…………イルマさん?』


「(…………(もしかしたら………多分カガリ先輩は………))」


そんなメラ達の問い詰めに、カガリは謝りながらも訳が有ると宥める。

その言葉にメラとダンは疑問を浮かべ、シーラは理由があったことには納得するがその訳が何なのか考え、ミルンはどういうことか考えてるとイルマが思い当たるような表情を浮かべてることに気付いた。



「(その訳だけど「………皆、これは必要なことだと僕は思う。カガリ先輩が言おうとしたその訳だけど、多分カガリ先輩は僕達の力を此処で全騎士団長に認めさせることで、僕達が王都防衛の際に思う存分力を発揮させる為だよ」………その通りだ」


「「「!」」」


カガリが問い詰めてくるメラ達に訳を説明しようとした時、カガリの考えを察したイルマがその訳をメラ達に説明するのであった。

そのイルマの言葉に、カガリはその通りだと答えた。


「(………全部は理解出来た訳ではないが、俺達の力を今隠していたら王都防衛の際に困るって訳か)」


「(……全騎士団長に自分達の力をバレて起きる面倒よりも、王都防衛で力を発揮出来ない方が不味いって訳ね。…………駄目ね。こんなことにも気付かないなんて)」


「(………納得。てか不覚)」


メラ達はその言葉にカガリの発言の意味を悟り、納得と今の今までこんなことに気付けなかったことに落ち込んでいた。


その時、


「お前達、さっきから何を言ってるんだ?分かるよう説明しろ!」


「そうだね、僕らにも分かるよう説明してくれないかな?」


「思う存分に力を発揮って聞こえた、君達の力とは?」


「……………」


イルマ達はカガリの言葉の意味を理解したが、イルマ達のことを知らない騎士団長達はまるでお預けをされてるみたいになっていたこともあり、アラン騎士団長はさっさと説明しろと怒鳴り、他の騎士団長達も説明を求めてきた。


その事にカガリはイルマ達が自分の考えを理解しては下がったこともあり、騎士団長達に説明をするために話の続きを行う。


「そのことですが、この子達は冒険者養成所の卒業生であり、パーティー全員が固有技能の保持者です」


「「「「「!?」」」」」


「冒険者養成所の卒業生で、パーティー全員が固有技能の保持者………だと!?」


そのカガリの言葉に、流石の騎士団長達も驚きを隠せない様子だ。


しかし、そのカガリの言葉を騎士団長達は疑う。


何せ優秀な冒険者を育てる冒険者養成所(先ず此処に入学出来た段階で凄いこと)をこの歳で卒業したというのだから。

(普通はどんなに優秀な者でも、今までで養成所を卒業した者は10代後半だった筈なので、10代前半と見えるイルマ達が卒業したというのは間違いなく最年少での卒業になる)



……まぁ、それだけならこの歳で冒険者養成所を卒業したこのとは、余程の才能と努力に加え環境や指導者に恵まれていたと信じられない気持ちを何とか飲み込むことは出来るが、話はそれだけじゃない。

何とイルマ達は、今の話に加えて固有技能を全員が保持していると言うのだから騎士団長達が信じられず疑うのは当然だ。

何故なら固有技能とは、英雄クラスが持つと言われている技能だ。自分達も保持者してない固有技能を、この子供達がそれも全員が保持していると言っているのだ。

だからこそカガリは騎士団長達が自分の言葉を疑う反応を当然だと予想しており、カガリは慌てず次の手を打つ。

先程から黙っていたガゼル総括に「そうですよね、ガゼル総括?」と、カガリは次の手としてガゼル総括に自分の言葉が嘘では無いと認めさせることで自分の話が嘘では無いことを証明しようとした。


「そうだ。信じがたいかもしれないが、この子供達全員が固有技能保持者であることは間違いない。この事は大臣と国王様もご存知だ」


「………とても信じられない話だが、ガゼル総括だけではなく大臣と国王様もご存知だとすれば、そこの者の話は本当なのだな………」


「………驚いた。まさか君達全員が固有技能の保持者だったなんてね」


「確かに。固有技能の保持者、是非とも対策会議に参加してもらって、その力の詳細を聞いて王都防衛の作戦に組み込ませて貰わないと」


「…………」コク


騎士団長達はガゼル総括のその言葉を聞いては、漸くカガリの話が本当のことだと信じた。

そして、騎士団長達はそうであれば是非とも対策会議に参加して貰い、その力の詳細を聞いては王都防衛の作戦に組み込みたいと告げた。


「あ、勘違いしてるようなので言いますけど、私は違いますよ?私は固有技能なんて持ってないですから」


「私も冒険者養成所の卒業生であることは一緒ですけど」、とカガリは騎士団長達の勘違いを正す為に、自分は固有技能を保持していないと答えた。


「……何だと?ならお前は何故この場にいるんだ?コイツらは今の説明で居るべきだと理解したが、お前はどんな理由でこの場にいる?」


「それなんですけど、私は魔法の才を買って貰って此処にいます」


「魔法の才だと?」


「はい。ガゼル総括には以前お伝えしたのですが、私は以前()()魔法を編み出しました」


「ある魔法だと?」


「はい。1人で放つことが出来る融合魔法です」


「融合魔法を1人で放つことが出来るだと!?」


「「「「!」」」」


疑似ですけどね?、とカガリは自分の言葉に驚愕する騎士団長達に言葉を付け足した。


「………これは驚きました。成る程、それで貴女もこの場に居るわけですね?」


「そういうことです」


「納得………」


この事で、イルマ達にカガリは騎士団長達にこの場(対策会議)に居ることを認められた。


「…………さっきから話がずれているぞ。この場は魔物の大群からどう王都を防衛するかの対策する場だぞ?話を戻せ」


そして、カガリの話が終わったタイミングで、ずっと言葉を発していなかった漆黒の騎士団、ルディ騎士団長が言葉を発した。

言葉を発したルディ騎士団長だが、先程から話がずれている、王都防衛の会議に話を戻せと指摘してきたのである。


「………その者達が固有技能の保持者であることは理解した。そして、お前が1人でも融合魔法を使用出来る魔法の使い手であることもだ。

で、問題はその能力と力だ。それが分からなければどう王都防衛の作戦に組み込めるか話が進まない。魔物の大群と今の王都の戦力についての話し合いは、今手元に有る資料で話し合えばいい」


そう言ってルディ騎士団長は、イルマ達とカガリの力について早く話せと催促してきた。


「分かりました。お答えします」


そのルディ騎士団長の言葉にカガリは頷き、イルマ達に視線を向けては話すように促す。


そして、


「はい」


イルマ達はそのカガリ先輩の視線に頷いては、前に出る。


「僕達の固有技能ですが、」


「俺から言うぜ」


そうイルマが言った後、ダンから答え始めた。


「俺の固有技能は≪戦気覚醒(ギア・ライズ)≫だ!

───この能力を発動した時、俺の全ての能力値を+150上がる。それと、他にもあらゆる戦闘関係の能力を底上げして、体力の消耗量を減少する能力だ」


──肉体強化系か。能力はシンプルだが、その分分かりやすい強化だな。


「私の固有技能だけど、名前は≪魔道深域(マギア・レコード)

─────この固有技能の能力は、発動時に自身の周囲にある魔法を支配、威力の強化、自身の魔力量を増幅し、使用魔力消費量の減少と、一時的な魔法レベルの上昇させて同時に使用出来る魔法の数を増やすわ」


──正に"魔の法"だな。純粋な魔法使いだと勝てる可能性ほぼ無いな。


「私の固有技能は≪不浄聖鈴(スピリット・ベル)

────聖なる鈴の音が、自身や仲間に祝福を与えては自身と仲間に及ぼす害になる攻撃や効果を自動で防ぐ。

他にもこの鳴る鈴の音には、闇属性の存在に特攻のダメージを与えたり、使用者の意思で聖属性の結界を作成可能する効果がある」


「──戦士系、魔法系、それに僧侶系の固有技能か………偶然か?都合よくバランスが取れた固有技能を保持した者が集まったな」


メラ達の固有技能の力の詳細を聞いた騎士団長達は、偶然なのかイルマ達がパーティーで"戦士系""魔法系""僧侶系"と都合よくバランスが取れた固有技能を保持していると呟く。


「────で、君はどんな固有技能を保持しているのかな?」


───戦士系、魔法系、僧侶系とバランスが取れた固有技能を保持してるけど、後1人であるイルマはどんな固有を保持しているのかと騎士団長達以外のこの部屋にいる者達全員が、イルマの固有技能に興味を抱いてはイルマに視線を集中する。


そして、部屋にいる者達全員から視線が集中して向けられてるイルマは、何処まで保持している固有技能を話そうかと考えては、ゆっくりと口を開いた。


「─────僕の固有技能ですが、驚くかも知れませんけど1つじゃないんです」


「「「「「!!?」」」」」


「僕の固有技能ですが、




索敵系技能の

≪開示≫


収納系の技能でもある

≪メニュー≫


他の技能と組み合わせることで技能を改造する≪技能改造≫


《闘魔技法剣》という闘気と魔法や技能の3つの力を合わせる

≪三位一体≫


────4つの固有技能を保持してます」


「「「「「──────は?」」」」」


《騎士団長達》

何故この場に居る?

《カガリ》

この子達は固有技能を全員保持してます。だからこの場に居て、その力を確認して作戦に組み込まないと困りますよ?

《ガゼル総括》

本当だ。

《騎士団長達》

信じ難い、だけどそれが本当なら助かる!能力と力を教えて!

《メラ達》

自分達の固有技能を公開。

《会議室の皆》

成る程。流石固有技能、凄い力だ。

《イルマ》

そうですね。でも僕は複数ありますよ?

《会議室の皆》

…………は?




ハァアアアーー!?


ーー以上が今回の話を纏めた内容でした。




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