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異世界トラブル  作者: 海路希望
2章~森の異変編~
13/146

第10話(村のガキ大将)

キリがいいので第10話はこれで投稿しました。


では異世界トラブルの続きをどうぞ!




ヤマお婆さんの店から出たイルマ達は、今日は村の外れじゃなく村の中にある空き地に行って先程買った武器の調子をみてみることにした。


その空き地に行こうと村の中を歩いていたイルマ達の前から見覚えのある4人組が近づいて来ては話しかけてきた。



「おいおい、お前ら何してんだよ~レベル1の癖によ~。なぁ、お前らもそう思わねぇか?」


「そうっすね」

「ハハハッ」

「笑っちゃいますね」


「「「レベル1が武器なんか持って~」」」


──ギャハハハ!!


何が面白いのか自分達を見てはケラケラ笑いだす4人組に不快な表情を浮かべるイルマ達。



「おい、何だよ!俺達になんか用か!無いんだったらどっかに行けよ!」



ダンが自分達を見てはケラケラと嗤う4人組に怒声をあげる。


この4人組、最初にイルマ達に声をかけてきたのが4人の中でリーダであり、村の狩人を親にもつリラン。彼は時々親についていきレベルを上げていた。

だからリランは村の同年代の子供達よりもレベルが高く、その為天狗になっており、レベル1からレベルを上がってない(上げていないだけだが)イルマ達に以前からよく絡んできていた。

そして、リランの取り巻きはカラ、イラ、ベンの三人はレベルが高いリランの虎の威を借る狐達だ。



「毎度毎度絡んできやがって、俺達はお前らに用はないんだよ!!」


「おいおいダン落ち着けよ、…イヤー、何、レベル1が武器を持っているから危ないと思って心配しているだけだぜ?俺達。なぁ?」


「「「そうだ!そうだ!」」」


そして、リラン達は再びケラケラと笑い出す。

その様子にダンだけじゃなく、メラやシーラまでキレる。

イルマは子供のこれぐらいの挑発ぐらいでは前世でも経験済みなのでダン達を諌める方が大変と思っていた。

(どうせ、直ぐにレベルなんて追い抜かせる自信もあり相手にしていない。)



「ああそうかい!そうかい!なら俺達はもうレベル1じゃないんでほっとけよ!!」


「そうよ!私達レベル3になったんだから!」


「……………私とメラは魔法も使える」


「まぁまぁ、皆落ちついて」



イルマは興奮している幼なじみ達を諌めるが、皆は興奮していてイルマの声が届いていない様子だ。ダン達の言葉を聞いたリラン達だったが、俺達がレベル1じゃなくなっていることには驚いた様子だが上がったレベルを聞いては再びイルマ達を嗤いだす。



「レベル3!?────ハハハハッ、全然レベルを上げなかったお前らがレベルを上げたことには驚いたが、レベルが上がったとしてもたったレベル3かよ!クククク、俺達と同年代の村の子供は平均レベル、10位だぜ?それがレベル3って………」


「「「レベル3?魔法が使える?レベル3の魔法がどれくらいだよ!それにレベルだって、俺達はレベル12でリランさんなんてレベル14だぞ!」」」


「おいおい、俺のレベルを言うなよ。こいつらが可哀想じゃねえか」


…ハハハッーハハハッー

(((ブチッ!!!)))…ブル…ブル!!


自分達のレベルについてやそのレベルの魔法なんて大したことがない、と嗤うリラン達4人組にダン達は怒りで震える。

そんな怒りに震える幼なじみ達をイルマは相手にするなとほっとけと、抑えている間にリラン達4人はそんなイルマ達のことを嗤いながら去っていく。そしてイルマは皆の様子に頭が痛そうに頭に手を当ててため息を吐くのであった………















「いつもいつも本当に何だよリランのやつッ!!

カラ、イラ、ベンの奴らもだけど……俺たちを馬鹿にしてよッ!ホントに腹が立つぜ!~~!!!」



「そうよそうよ!何よッ!自分は親の力借りてレベルが高いだけのクセにッ!

アーッ腹立つわーッ!!」


「潰す潰す潰す。リラン、カラ、イラ、ベン………潰すッ!!」


「(ハァーまだ怒っているな皆……)」



イルマはあれからまだ怒っている幼なじみ達3人(こんな所は年相応だなぁって思いながら)にハァーとため息を吐き、皆の気持ちを切り替えさせる為に声をかける。



「ダン、メラ、シーラ」


「「「なに(何よ)(う)!!!」」」


「いい加減落ち着きなよ、リラン達があんなことを言うなんて今に始まったことじゃないだろ?」


「そうだけどよ~イルマは悔しくないのかよ!」


「そうよ!自分は親について行ってレベル上げた癖に威張って!私達は大人の手を借りず自分達の手だけで魔物を倒してレベル上げたのよ!」


「…何時も何時も馬鹿にして…"偉そうに"…」


(シッシーラがこっ怖い!シーラの暗黒モードだ…)



イルマはシーラの暗黒モードに少し冷や汗を流しながらも、皆に話を続ける。



「いつも言っているだろ?レベルだけ高くても意味がないんだよ」


でも、と言う皆にイルマは話を最後まで聞くようにと伝える。



「確かにレベルが上げればステータスは上昇するけど、彼奴らは僕達と違い自分達だけで魔物を倒していないから戦闘技術は高くないし、それに転職前にレベルを上げた。だからステータスもレベル相応だけど僕達は違うだろ?」


レベルの高さで誇るリラン達と自分達を比べては選択を間違ってないと話すイルマ。


「で、僕達は自分達の力だけで魔物を倒す為に戦闘技術だって磨いて彼奴より高い自信はあるし、レベルが低いのはこれから幾らでも上げれるけど、彼奴はこの付近の魔物の強さだとそろそろ頭打ちだ。だけど、今まで我慢してきた僕達は彼等とは違い、さらに強くなって強い魔物も倒せるようになり、これから一気に彼奴をレベルでもステータスでも引き離せる!」


そこまで話してイルマは幼馴染み達の顔を見る。


「……………だから焦らなくていいんだよ」


「……ウガッーー! わりぃイルマ、熱くなっちまって…」


「……そうね、あんな奴ほっときましょ。私たちはこれからどんどん強くなるんだから!!」


「……………うん、強くなる。…………そして強くなって、"ギャフン"と言わす………」


「(シ、シーラがまだ暗黒モードだ……)なっ、なら、周りはほっといて、僕達は俺達のペースで強くなろう! その為にも今から空き地に行って、ヤマお婆さんから買った武器や防具を確かめに行こう」



イルマは皆の調子が戻った(1人はまだ暗黒を背負っているが)様子にはぁーっと、息を吐いては疲れを感じる。

イルマは、身体を休める筈だったのにリラン達のせいで疲れたことや内心リラン達の言葉に腹を立てていた(メラ達には内緒)こともあり、今度密かに仕返ししようと思いながら当初の予定通り空き地に行き武器、防具の調子を確認するのだった。











イルマ達は空き地に行き、武器、防具の調子を確認が終わりそのまま皆で軽く身体に負担がない程度の訓練をしていた。

すると、ダンがイルマにこれからどうするか聞いてくる。



「イルマ~、明日からはまた昨日みたいに村の外れでレベル上げか?」


「そうだね~ダン。明日は昨日と同じだね。」


「マジか~。イルマ、他の所にしないか?」


「私も同意見だわ。イルマ、私たちあそこでスライムとかならもう楽勝よ」


「…………強くなるならもっと他の魔物も倒したい」


「焦らない焦らない。別にしばらくあそこって訳じゃないから……レベルが5になったら、平原や違う相手とも戦う予定だから。」


「「「本当 (に)(か)?」」」


「本当本当!この新しくなった武器や防具があって、僕らのステータスでレベル5まで上がったら他所今より強い魔物が相手でも大丈夫だと思う」

─まぁ、それでも油断や無理は禁物だけどね、と答える。


ー≪やったー!!≫ー


「ハハッ」


イルマの言葉に喜んでいる幼なじみ達にイルマも釣られて笑顔になる。


「じゃあ明日の目標は、実践で新しくなった装備の確認。そしてレベル上げでレベル5を目指すよ」


「そだなー新しい魔物と戦うにも、新しくなったこの剣と盾にも慣れないとなぁ………」


「そうね。私達って、ちょっと焦ってたみたいだわ。私も弱い魔物相手にこの護身用の棒に慣れないといけないし」


「私も。このナイフに慣れないと」


「そうだよ皆。新しい武器に慣れないと、思わぬミスしたりもするから気をつけないといけないよ」


イルマは焦っていた皆に軽く注意をする。

そのイルマの注意にメラ達3人は頷いては気を付けると答える。


「よし。皆、明日も同じ場所で集合して、早くレベル5になるぞ~!」


「「「おおーー!!!」」」




イルマ達は、リラン達4人に馬鹿にされたことを見返す為にも頑張ることを決意してはやる気を出していくのであった。













イルマ達が村でそんなこんなしている同時刻

その頃森の奥では、


≪ガラガラ!ドン!≫


魔素の量が騒音と共に強まっていた。


イルマが懸念した通り、森には異変が起きていた。

誰も気づいていない森の奥では確実に異変が広がっていた……


森の異変が……

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